日本で2番目にドSな社労士試験対策

このブログは、社労士試験に本気で合格する方を応援するために、主自身が取った効果的な学習法をお伝えするブログです。主に受験経験のある方向けの内容ですが、初学者の方でも1発合格するエッセンスが詰まっています。毎日アップしますので、ご愛読ください。

過去問はこうやって本試験への知識に変える~社会一般㉑

みなさん、こんにちは。

 

「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。

 

毎日、ありがとうございます。

 

はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。

僕はこんな人です。

にょういずみにょうさんのプロフィール - はてな

 

今年の本試験(令和4年8月28日)まで、残り32日(4週と4日)です。

1日1日を大切に過ごしましょうね。

 

このブログでは、今年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。

必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。

ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。

 

また、勉強法に関する僕の考えは以下の記事をご覧ください。

合格者になるためのマインドセット - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのマインドセット② - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのマインドセット③ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット① - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット② - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット③ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット④ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット⑤ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット⑥ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット⑦ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

 

今日もメインシリーズ

「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。

 

【もくじ】 

昨日の振り返り

昨日は「社会保険審査官及び社会保険審査会法」を整理しました。

 

社会保険審査官の要件は何で、誰によって任命されるんでしたっけ?

はい、思い出して!

 


………、

 

 

「審査官は、厚生労働省の職員のうちから、厚生労働大臣が命ずる。」

でしたね。

 

これを記憶しやすい情報に加工して京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。

スマホアプリの「分散学習帳」がもっと使いやすいでしょう。

情報を覚えやすく加工する過程で脳みそに汗をかき、覚えやすくしたものを何回も繰り返し思い出すことで長期記憶に変えることが一番の忘却対策です。

分かりやすい講義や資料を1回聴いたり、眺めたりしただけで問題が解けるなんて魔法じみた方法はありません。

筋トレと一緒です。

脳みそに汗をかいた分、あなたが本試験で使える知識になります。

 

今日の過去問検討

今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数

では、過去問検討に移りましょう。

 

今日は「社会保障概論、その他」から「年金制度の沿革」を整理します。

 

僕が持っている過去問集と、今年の問題からは、

「年金制度の沿革」は8肢(参考問題が1肢と選択式が参考問題含めて2問)、載っています。

選択式では平成10年代に3年連続で出題されていますが、15年以上間隔が空きましたね。


ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、

「年金制度の沿革」は「6個」の知識でパーフェクトだとまとめました。ですが、平成24年度問8Aの適年はとっくに無くなった制度ですから、無視してもいいでしょう。

 

その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、

本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?

  

では、そのうちの1つを見てみましょう。

 

今日の1問

公的年金は、現役時代から考えて、45年から60年後といった老後までの長い期間に、経済社会がどのように変わろうとも、その社会で従前の生活と大きく変わらない暮らしのできる年金を保障することを目的としており、物価や生活水準の変動に応じて年金額の水準を改定する仕組みをとっている。
 このような仕組みは、 社会全体で【 A 】を行う公的年金においてはじめて約束できる
ものであり、個人年金や貯蓄が代替することはむずかしい。生活の基本的な部分を全国
民に保障するという役割を反映して、公的年金には【 B 】や【 C 】に対する【 D 】が行われ、保険料も、 所得税法の規定により、所得金額からの【 E 】がなされている。
 これに対し、民間の個人年金の場合は、これらの措置がなく、保険料の相当部分が【 C 】として使われているという面においても、 公的年金は有利な仕組みであるといえる。」

(平成14年度選択式)

 

この問題、問われている知識は何でしょう?

では、シンキングタイム、スタート!

いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。

 

 

………、 

 

 

公的年金制度の考え方はどのようなものか?」

ですね。

 

 

では、答えは?

 

………、

 

本試験に持っていく論点知識

「整理しながら解説します(^^♪」

ですね。 

 

整理の視点

「おいおい、そりゃないぜ<`ヘ´>」ってなりそうなもんですが、日本の公的年金制度の概要がつかめていますか?という、超基礎的な内容です。

このベースがあるからこそ、国年や厚年の個々の論点理解と記憶につながります。

ちなみに語群は、

国民年金拠出金 ②基礎年金給付費 ③公的年金等控除 ④保健事業費

⑤国庫補助    ⑥特別保険料   ⑦国庫負担    ⑧年金資金運用基金

交付金     ⑩財政再計算   ⑪全額控除    ⑫厚生年金保険拠出金

⑬定率控除    ⑭強制貯蓄    ⑮世代間扶養   ⑯厚生年金基金

⑰事務費     ⑱特例措置    ⑲定額控除    ⑳福祉事業費

です。

ここまで遡って、出題当時の姿のまま掲載している過去問集はないでしょうから、答えだけは知っているという方もいるかもしれません。

しかしながら、答えだけを知っていたとしても、そもそもの知識として、公的年金制度がどんな仕組みになっているかの整理がされていなければ、ちょっと角度を変えた問われ方をしたときに対応不能となってしまいますね。

初見の問題のつもりで、概略の確認もしながら解いてみましょう。

まずは【 A 】。これは公的年金個人年金や貯蓄との一番の大きな違いである、現役世代が老齢世代を支える仕組み、すなわち「世代間扶養」のことを言っていますね。

【 A 】を行うと書かれているのですから、⑭か⑮くらいしか候補が浮かびません。⑤国庫補助を行うとかとも読めなくもありませんが、【 A 】の前に「社会全体で」とあるんで、⑤を入れたら「社会全体で国庫補助を行う。」という文章になり、意味が通じなくなります。

「これだ!」と思った解答であっても、すぐに飛びつくのではなく、必ず元の文に入れ直して読み返す(しかも、脳裏にあるものを読むのではなく、問題用紙に書き入れた文字というビジュアル情報として読む。)のは、ミスによる失点を防ぐための有効手段です。設問文には必ず「次の文中の□(空欄)の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全な文章とせよ。」と書いてあるんですから、日本語的にも正しい文章でなくてはなりませんよね(そうはいっても。僕が合格した平成22年度健保法の選択式は、空欄以外の記述に誤りがあったんで、どう解答しても完全な文章にはならなかったんですけどね(*´з`)。)。

なお、⑭強制貯蓄は、絶対におかしいですよね。強制的に保険料を納めなくてはならないという意味では「強制」なのかもしれませんが、公的年金は、積み立ての貯蓄ではなく「自転車操業状態」なわけですから、貯蓄という言葉の入りようがありません。

次に【 B 】と【 C 】。この部分だけだと順番がひっくり返ってもよさそうなものですが、問題文の次の段落で、もう1回【 C 】が出てくるので、順番を逆にすると2点そっくり失点してしまいますね。

ここは、いきなり【 B 】【 C 】を絞り込むよりも、【 D 】も含めて考慮した方がよいでしょう。というのも【 D 】の直後に「保険料、」とあるからです。

「保険料も、」ってことは、その前の部分は、これと並び立つようなものが入るはずです。

公的年金でお金に関する話というのは、保険料の他に国庫負担が思いつきます。しかも、(保険)給付に関する原資というのは、保険料のみならず国庫負担(=税金)なわけですから、両者が並び立つ関係にあり、そこから【 D 】に⑦国庫負担が入ります。⑤国庫補助を選んでたら、基礎事項がかなり怪しいですよ!

じゃあ、国庫負担されているものっていったら何だ?ということになり、②基礎年金給付費と⑰事務費が候補に上がります。

本来だったら「基礎年金拠出金」ってのがないと困るんですが、それに近い表現のものといったら②基礎年金給付費しかないんですよね。

じゃあ、順番がどうなるのかですが、問題文、最後の段落の「民間の個人年金の場合は、これらの措置がなく、保険料の相当部分が【 C 】として使われている」との記述から【 C 】には⑰事務費が入りますね。要は、民間保険の保険料ってのは、ほとんど人件費(実際には広告費)なわけですし、②基礎年金給付費が解答だとしたら「民間の個人年金の場合は、これらの措置がなく、保険料の相当部分が【 基礎年金給付費】として使われている」という文になって、意味をなさなくなります。

最後の【 E 】は、確定申告をされたことがある方ならすぐにわかると思いますが、⑪全額控除しか入らないです。

公的年金等控除が悩ましいですが、これって、公的年金や一定の企業年金等については所得から控除するって話なので違いますね。保険料を控除するという話ではない。

社会保険料って、特に自営業の方であれば、その所得から保険料を納めますよね。けど、保険料に回した所得に対して課税対象とするのは、二重取りのようなことになってしまいます。なので、課税所得額がいくらになるのかの算定の際には、社会保険料として納めた分の額は、所得から全額差っ引かれるんです。【 E 】は、このことを言っているんですね。

どうです?

公的年金の特徴的な内容が網羅的に書かれていますよね。これが全体像として記憶に入っていて、スラスラと思い出せられるかどうかです。

全体像が過不足なくスラスラ思い出せられるということは、使える知識になっているということです。

今の時期、自分の「武器」、日に日に増えてきていますよね?

 

今日のまとめ

今日は、「年金制度の沿革」を整理しました。

また、超基礎的な内容の理解と記憶があるからこそ、国年や厚年の個々の論点理解と記憶につながるんだということについてもお伝えしました。

 

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「自分では気づかない「解法のテクニック」があったことがわかった。」

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