みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
僕はこんな人です。
今年の本試験(令和4年8月28日)まで、残り39日(5週と4日)です。
1日1日を大切に過ごしましょうね。
このブログでは、今年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。
必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。
ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。
また、勉強法に関する僕の考えは以下の記事をご覧ください。
合格者になるためのマインドセット - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのマインドセット② - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのマインドセット③ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット① - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット② - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット③ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット④ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット⑤ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット⑥ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット⑦ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。
【もくじ】
昨日の振り返り
昨日は「児童手当」の「費用」を整理しました。
児童手当法上、被用者等でない者への児童手当に要する費用の負担割合はどのようになっているんでしたっけ?
はい、思い出して!
………、
「被用者等でない者(被用者又は公務員(施設等受給資格者である公務員を除く。)でない者をいう。以下同じ。)に対する児童手当の支給に要する費用(当該被用者等でない者が施設等受給資格者である公務員である場合にあつては、中学校修了前の施設入所等児童に係る児童手当の額に係る部分に限る。)は、その3分の2に相当する額を国庫が負担し、その6分の1に相当する額を都道府県及び市町村がそれぞれ負担する。」
でしたね。
これを記憶しやすい情報に加工して京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。
スマホアプリの「分散学習帳」がもっと使いやすいでしょう。
情報を覚えやすく加工する過程で脳みそに汗をかき、覚えやすくしたものを何回も繰り返し思い出すことで長期記憶に変えることが一番の忘却対策です。
分かりやすい講義や資料を1回聴いたり、眺めたりしただけで問題が解けるなんて魔法じみた方法はありません。
筋トレと一緒です。
脳みそに汗をかいた分、あなたが本試験で使える知識になります。
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
今日は「社会保険労務士法」の「総則」を整理します。
僕が持っている過去問集と、今年の問題からは、
「総則」は18肢(類題含めて19肢それと選択式が2問)、載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「総則」は「10個」の知識でパーフェクトだとまとめました。
その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問
「社会保険労務士が、補佐人として、弁護士である訴訟代理人とともに裁判所に出頭し、陳述した場合、当事者又は訴訟代理人がその陳述を直ちに取り消し、又は更正しない限り、当事者又は訴訟代理人が自らその陳述をしたものとみなされる。」
(平成29年度問3A)
この問題、問われている知識は何でしょう?
では、シンキングタイム、スタート!
いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。
………、
「社会保険労務士が、補佐人として陳述した場合の効果は何か?」
ですね。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識
「①社会保険労務士は、事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項について、裁判所において、補佐人として、弁護士である訴訟代理人とともに出頭し、陳述をすることができる。
②①の陳述は、当事者又は訴訟代理人が自らしたものとみなす。ただし、当事者又は訴訟代理人が同項の陳述を直ちに取り消し、又は更正したときは、この限りでない。」
ですね。
整理の視点
聞き慣れない法律用語が出てきて「何のこっちゃ?」となりやすい話ですね。
用語の意味を知るのは、基本以前の基礎です。それを使いこなせるようになって初めて「理解した」といえます。テキストを読み進めることができたり、講師の話が聞き取れている状態は「理解したつもり」に過ぎません。むしろ「全く知らないわけでなく、聴いたことがある程度」です。
人に説明できるレベル(=使いこなせるorスラスラと問題が解けるレベル)になって、ようやく「理解している」です。
で、ここで出てくる法律用語は「補佐人」「訴訟代理人」「陳述」「更正」あたりでしょうか。
これらの意味が分からなかったら、①②の文章が何を言っているのかって分からないですよね。
ちょうど、難解な熟語や副詞、形容詞が出てくる日本語の文章が読めないイメージです。あるいは、高校時代に知らない単語が多くて、英和辞典と首っ引きになって英文読解をやっていたようなもんです。
「補佐人」とは、当事者・法定代理人または訴訟代理人とともに、期日に出頭して口頭の陳述をなし、その者を補助する者をいいます。説明の中にも法律用語が出てきて難解ですが、要は、裁判に出頭して専門分野の知見を述べ、裁判当事者の手助けをする者のことです。社労士は、他の士業と異なり、人事労務や社会保険のエキスパートというお墨付きを国から与えられた資格ですから、その見地からの発言には意味がありますよね。
「訴訟代理人」とは、訴訟手続において、訴訟代理権を有し、本人のために訴訟追行をする者をいいます。弁護士さんのことだと思っても構いません。訴訟手続きって、複雑で難解ですから、法律の素人である本人が訴訟を進めるよりもプロに任せた方が安心ですよね。
「陳述」とは、一般に、口頭で述べること。訴訟法上は、当事者や関係人が裁判所又は裁判官に対し、事件又は訴訟手続について、口頭又は書面で、法律上の主張をし、又は事実を供述することをいいます。厳密に言うと違いますが、裁判で意見を述べることくらいに思っていればいいです。ただし「陳述」の内容が判決の基礎資料となりますんで、うかつなことを言ったりした場合には不利になることもあります。
ということからすれば、①は、社労士は、裁判の場に弁護士さんにくっついていって、自身の専門分野について発言することができ(それを訴訟の資料とすることができ)るということです。なるほどね~。
もう一つの「更正」というのは、発言を修正するくらいの意味です。
ということから、②は、社労士が法廷においてなした陳述は、原則として、そのまま採用されるってことです。例外として、本人または弁護士がその場ですぐに取り消したり、修正をすることで難を逃れることができるってことですね。口は禍の元。言葉選びって重要ってことです。
で、補佐人としての陳述は、特定社労士でなくてもできるってのが他の過去問にもありました。
特定社労士ってのは、法廷外での紛争解決制度(ADR)に関与を許す動きの一環として生まれたものですから、裁判の流れとは別ものです。これも用語の意味や射程範囲を正確に知って使いこなせているかの話ですね。
社労士試験に出てくる用語って、日常会話レベルではほとんど出てきません。
学び始めた頃って、見たことも聞いたこともない用語のオンパレードで面食らいませんでしたか?
労基法はまだ馴染みがあるにせよ、安衛法あたりから「何これ? 日本語なん<`ヘ´>」って思ったこともしばしばでしょう。
けど、超直前期の今に至るまで、何回どころか何十回、何百回と思い出す(=自己解説する)ことをして、基礎であるところの用語の意味は寝てても使いこなせられる状態に仕上がってきているはずです(少なくともあなたが合格者レベルに達してきているのであれば。)。
本試験では、稀に用語の定義自体を論点とするものもありますが、用語の意味や使いどころが分かっていることは前提として条文知識を問うてくることの方が多いです。
だとしたら、この時期、とっくに専門用語を見ただけで「あ~、あの論点の話ね。」と、一瞬で気づけるレベルになっていないと、本試験で戦うのはキビシイでしょうね。
本試験問題を読むのが遅いとか、何度も読み返してしまい時間不足になるってのは、知識が足りないからではなく、問われていることが何かの反応速度が遅いからです。
もちろん、知識不足のために反応が鈍くなるというのはありますが、それは、論点が何かが分かったうえで「あれ~、あの論点で覚えておかなくっちゃならないことって何だったかなー。」と思い出すのに手間取っているにすぎません。
受験経験の割に点数が伸びない方って、そもそも何が問われているかのところで足止めを喰らっていることが多いです。
意味の分からない用語がいくつも出てくる文章って、日本語に見えないですよね。
断片的に見聞きしたことのなるような話を持ってきて無理矢理正誤判断するか、過去問で解いたことのあるようなうっすらとした記憶と、その時の解答を基にしたつもりで正誤判断したりするので、結果として取りこぼしが多く、点数が伸びません。
だとしたら、残りの期間、ご自身が何をすべきかは、いたずらに模試を受けたり、過去問をただこなすだけの解き方をしたり、直前講座を不安解消手段として受講したりすることではないはずです。
基礎=用語の意味が使いこなせられるという、一見地味で、いまさら感のある脳作業ですが、基礎がグラついていたら建物が建たないのと同じように、試験問題も点の取りようがありません。
やるべきことはギュッと絞って、今、自分は何を真っ先にやるべきかを細かく分析した方がよいですよ。
「子曰、由、誨女知之乎。知之為知之、不知為不知。是知也(子曰わく、由、女に之を知るを誨えんか。之を知るを之を知ると為し、知らざるを知らずと為す。是れ知るなり。)。」
「孔先生がおっしゃった、由(子路(=孔子の弟子)に親しみを込めて)に物事を知ることを教えようか。自分が知っていること知っているとして、知らないことはまだ知らないと率直になることが、知るということだ。」
あなたは、知っていること(=スラスラと問題が解けて使いこなせられる知識。)と知らないこと(=用語の意味すら怪しかったり、どんな中身の話かもたどたどしいもの。)の峻別はできていますか?
今日のまとめ
今日は、「社会保険労務士法」の「総則」を整理しました。
また、本試験問題の反応速度を上げるには、用語の意味がスラスラと思い出せられることが前提だということについてもお伝えしました。
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実際に参加した受験さんからは、
「用語の大切さを改めて感じました。択一で、しっかりと用語を確認して、学んでいれば、選択問題にも応用ができることもわかりました。」
「自分では気づかない「解法のテクニック」があったことがわかった。」
「戦略的に表を書き3点取りにいくことです。一般常識以外でも難問が出るという心づもりと大ボス、中ボスとの戦いに向けて、構える姿勢について知れました。」
といった感想をいただいております。
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