みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
僕はこんな人です。
今年の本試験(令和3年8月22日)まで、残り69日(9週と6日)です。
1週間当たりの勉強時間(脳みそに汗をかいている時間のこと。講義を聴いているなどの受け身な時間は含まない。)が20時間だとすると、残り時間は約200時間です。
1日1日を大切に過ごしましょうね。
受験生さんからリクエストがありましたので、昨年の12月に実施した選択式対策勉強会のアーカイブ動画を限定公開します。
選択式対策をどのように事前準備したらよいかについて、ワークを交えながら進めたものです。視聴してびっくり問題対策などにお役立てください。
知識ではどうにもならない問題の解き方に重心を置いた勉強会ですので、予備校の講義や市販本にあるような「予想問題を解いてびっくり問題が出たとしても対応する。」といったものではなく、テクニックを学びたい方にはお勧めです。
実際に参加した受験さんからは、
「用語の大切さを改めて感じました。択一で、しっかりと用語を確認して、学んでいれば、選択問題にも応用ができることもわかりました。」
「自分では気づかない「解法のテクニック」があったことがわかった。」
「戦略的に表を書き3点取りにいくことです。一般常識以外でも難問が出るという心づもりと大ボス、中ボスとの戦いに向けて、構える姿勢について知れました。」
といった感想をいただいております。
長さは約4時間。費用は¥5,000です。
申込フォームに所定の記載をしたうえでお申し込みください。
選択式のびっくり問題には、もう驚かない! 選択式で基準点を満たすための勉強会申込フォーム
入金確認後、YouTubeの限定公開URLと、当日に使用した問題冊子と資料を送付いたします。
残り70日を切りました。
ギアをさらにもう一つ上げて、徐々にテンション上げて準備していきましょう。
日々の勉強は「習慣」です。
習慣はモチベーションとは全く関係ありません。
あなたが習慣にしていることって、わざわざモチベーション上げてやってますか?
朝、目を覚まして顔を洗ったり、歯を磨いたりするのに「おーし、今日はめっちゃモチベーション高いから、歯ぁ磨くぞ!」なんてことやってますか?
モチベーションなどというものを持ち出すときってのは、勉強しない言い訳のときだけです。
物事を習慣化するのは技術です。やる気だの意志の強さだのに頼っている限りは、いつまでたっても身に付きません。
まずはやってみることです。
さあ、1日5分でも10分でもいいから勉強し始めましょう。
不安を取り除く特効薬は、1歩を踏み出すことです。
勉強の悩みや不安は、勉強することでしか取り除けません。
最初から完璧な勉強法をとれる人なんていません。
とりあえずやってみて、軌道修正をするんです。
なので、何もせずにその場に立ち尽くしているだけでは何も変わりませんよ。
さあ、1問でもいいから問題を解きましょうか!
このブログでは、今年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。
必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。
ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。
また、勉強法に関する僕の考えは以下の記事をご覧ください。
来年度向けの勉強を始める前に必ずやるべきこと - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
マインドセットをする - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
毎日のゴールを決める - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
スケジュールを立てる - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
やってはいけない勉強法(前編) - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
やってはいけない勉強法(後編) - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
効率の良い勉強法とは何か? - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。
【もくじ】
昨日のふりかえり
昨日は厚生年金保険法の振り返りで過去問検討はお休みでしたが、復習を兼ねて、この1問を読みほどいてみましょう。
「障害等級は、障害の程度に応じて軽度のものから1級、2級及び3級とし、各級の障害の状態は、政令で定める。」
(平成22年度問5A)
では、この問題、論点は何でしょう?
はい、考えて!
………、
「障害等級の中身は何か?」
ですね。では、答えは?
はい、思い出して!
………、
「障害等級は、障害の程度に応じて重度のものから1級、2級及び3級とし、各級の障害の状態は、政令で定める。」
でしたね。
数字だけに気をとられると、問題文中の「軽度のものから」に反応できなくなりますから、これくらい短い問題文であれば、文節ごとに区切って間違い探しをするといった解き方が必要でしょうね。
これを記憶しやすい情報に加工して京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。
そして、何度かコメントを寄せてくださった受験生さんから、スマホアプリの「分散学習帳」というのがより便利だと情報提供がありました。
実際に使ってみると、自分でカードを作成して覚えていくアプリですが、ベストな復習タイミングで、カードを毎日表示してくれます。
また、単語を入れて検索もできるので、不確かな記憶があっても、すぐに確認できます。
さらに音声読み上げもしてくれますから、紙のカードとICレコーダーのいいとこどりに加えて、間違えやすい論点をこれでもかというくらい復習できるので、最強の学習アプリなんじゃないかなって思います。
これまでICレコーダーに録音されていた方は、移管作業が伴いますが、今後、論点を探す手間を考えたらこっちの方がトータルで時間短縮につながるんではないでしょうか?
使用説明みたいなところに、勉強上達の3つのコツが載っているのも◎。
教えてくださったシミズさん、ありがとうございます!
記憶のコツは、出来合いの情報を鵜呑みにするのではなく、あなたの言葉で端的な情報に加工することと、それを適切なタイミング(忘れそうなタイミング)で、繰り返すことです。
あなた自身は、どれくらい脳みそに汗をかき、反復演習をしていますか?
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。今日からは労働一般です。
労一、社一は、今年も法令問題の過去問のみ取り上げます。
白書・統計対策は、各自でお願いしますが、労一の過去問が終わったところくらいで、事前準備の話はしようと思います。
今日は、「労働施策総合促進法」「職業安定法」「労働者派遣法」を整理します。
僕が持っている過去問集と直近の出題を併せたものでは、
「労働施策総合促進法」は大見出しで「総則」が2肢、「外国人の雇用管理の改善、再就職の促進の措置」が1肢、
「職業安定法」は大見出しで「総則」が3肢、「職業安定機関の行う職業紹介及び職業指導」が2肢、「職業安定機関及び特定地方公共団体以外の者が行う職業紹介」が3肢、
「労働者派遣法」は大見出しで「総則」が1肢、「労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置」が2肢、「派遣労働者の保護等に関する措置」が7肢(それと選択式が1問)、載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「労働施策総合促進法」の「総則」は「1個」の知識、
「外国人の雇用管理の改善、再就職の促進の措置」は「1個」の知識、
「職業安定法」の「総則」は「3個」の知識、
「職業安定機関の行う職業紹介及び職業指導」は「2個」の知識、
「職業安定機関及び特定地方公共団体以外のの者が行う職業紹介」は「2個」の知識、
「労働者派遣法」の「総則」は「1個」の知識、
「労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置」は「2個」の知識、
「派遣労働者の保護等に関する措置」は「6個」の知識でパーフェクトだとまとめました。
出題数が少ない一方で、細かいところが問われている感じですね。
その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問
「労働組合は、厚生労働大臣の許可を受ければ、無料の職業紹介事業を行うことができる。」
(平成16年度問1C)
この問題、問われている知識は何でしょう?
では、シンキングタイム、スタート!
いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。
………、
「労働組合が無料の職業紹介事業を行うための要件は何か?」
ですね。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識
「①無料の職業紹介事業(職業安定機関及び特定地方公共団体の行うものを除く。以下同じ。)を行おうとする者は、次条及び第33条の3の規定により行う場合を除き、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
②厚生労働大臣は、①の許可をしようとするときは、あらかじめ、労働政策審議会の意見を聴かなければならない。ただし、労働組合等に対し許可をしようとするときは、この限りでない。」
ですね。
整理の視点
ロジック的には難しくはないので記憶するのみです。
ただし、どこがどんな職業紹介を行うかによって規律のされ方が異なり、同じ平成16年度の問題でも出題されて場合分けが必要なので、他の条文の引用に留意しつつ、紐解いていきましょう。
まず①。文章自体のつくりはシンプルで、骨格部分は「無料の職業紹介事業を行おうとする者は、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。」です。
無料の職業紹介事業を行うには厚生労働大臣の許可が要るってだけの話です。
有料の職業紹介なら監督官庁のチェックが入るのも納得ですが、無料の場合でも許可がいるってのは、ちょっと意外ですね。もっとも、タダだからといって野放しにするのでは、質の悪い職業紹介がされかねないから、これを防ぐためでしょうね。
次にすっ飛ばした部分の「職業安定機関及び特定地方公共団体の行うものを除く。」の部分。
無料職業紹介を行うんだけれども「職業安定機関及び特定地方公共団体」が、これを行う場合は除きますよってことを言っていますね。
本問で問われている労働組合はどっちにも該当しませんから、除外されません。
ちなみに「職業安定機関」ってのは、ハローワークのことです。職業安定法の目的条文にこんなフレーズがあります。
「公共に奉仕する公共職業安定所その他の職業安定機関が」。
「その他の」とある場合には、前のフレーズが後ろのフレーズの例となりますんで、職業安定機関の代表例(といってもこれ1つだけなんだが、)は公共職業安定所ということになります。
また「特定地方公共団体」ってのは、「法第29条第1項の規定により無料の職業紹介事業を行う地方公共団体をいう。」とされていて、法第29条第1項には「地方公共団体は、無料の職業紹介事業を行うことができる。」とあるため、要は無料の職業紹介事業を行っている地方公共団体のことです(あ~、また【特定】が出てきましたね。ホンマ、社労士試験の科目って【特定】ってフレーズ、好っきなんやなって思います。)。
つまり、ハローワークや特定地方公共団体の「お役所」が行う無料職業紹介については、厚生労働大臣の許可は要らないよってことですね。ただし、特定地方公共団体については別の規制がかかっています。
もう一つすっ飛ばした「次条及び第33条の3の規定により行う場合を除き、」っていうのの中身はこれです。
「次の各号に掲げる施設の長は、厚生労働大臣に届け出て、当該各号に定める者(これらの者に準ずる者として厚生労働省令で定めるものを含む。)について、無料の職業紹介事業を行うことができる。
一 学校(小学校及び幼稚園を除く。):当該学校の学生生徒等
二 専修学校:当該専修学校の生徒又は当該専修学校を卒業した者
三 職業能力開発促進法第15条の7第1項各号に掲げる施設:当該施設の行う職業訓練を受ける者又は当該職業訓練を修了した者
四 職業能力開発総合大学校:当該職業能力開発総合大学校の行う職業訓練若しくは職業能力開発促進法第27条第1項に規定する指導員訓練を受ける者又は当該職業訓練若しくは当該指導員訓練を修了した者
以下略」
「特別の法律により設立された法人であって厚生労働省令で定めるものは、厚生労働大臣に届け出て、当該法人の直接若しくは間接の構成員(以下この項において「構成員」という。)を求人者とし、又は当該法人の構成員若しくは構成員に雇用されている者を求職者とする無料の職業紹介事業を行うことができる。」
前者は、学校等が行う無料の職業紹介ですね。大学の学生課がやっていたバイトのあっせんみたいなものがこれです。
後者は、農協や商工会議所が行う無料の職業紹介事業です。
つまり、民間の事業者が行う無料の職業紹介事業ってのは、学校や農協&商工会議所などが行うもの以外について、厚生労働大臣の許可が要るってことですね。ただし、学校等が行うものについては別の規制がかかっています。
本問では、労働組合はこの両方に当てはまらないので、結局、厚生労働大臣の許可が要るってことになります。
あとは、有料職業紹介との異同を比較整理しておけば十分でしょう。
次に②。これもロジック的には難しくありませんね。
労組が無料の職業紹介を行うときは相談しなくてもいいってくらいのことをうっすらと覚えておけば十分でしょう。①との場面の違いについてはこんがらがっていませんね?
労組が無料の職業紹介を始める分には厚生労働大臣の許可は要るけれども、許可を出すときに相談はしなくてもいいってことですからね!
職業安定法は、令和元年度に久しぶりにミックス問題の1肢として出題されましたんで、今年の択一での出題可能性は低いでしょう。
ですが、選択式対策として、過去問で出題歴のある論点については完璧に仕上げておきましょう。
ロジック的に難しいものはありません。
みなさんは既に準備できていますね?
今日のまとめ
今日は、「職業安定法」の「職業安定機関及び特定地方公共団体以外のの者が行う職業紹介」を整理しました。
また、パズルのようになっている条文の読みほぐし方の例についてもお伝えしました。
下の方にあるコメントから一言いただけると嬉しいです。
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