みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
僕はこんな人です。
来年の本試験(令和3年8月22日)まで、残り285日(40週と5日)です。
1週間当たりの勉強時間(脳みそに汗をかいている時間のこと。講義を聴いているなどの受け身な時間は含まない。)が20時間だとすると、残り時間は約810時間です。
1日1日を大切に過ごしましょうね。
リアルやオンライン勉強会でご縁があった方で合格された方は、ぜひ下のフォームから嬉しいお声を聴かせてください。
既に再始動された方は、テンション抑え目で、じっくり準備していきましょう。
リスタート確定の方もとっとと勉強を再開しましょう。
「もう1年(実際は300日もないんだが。)勉強しようかどうか悩んでます。」って方もいらっしゃるかもしれませんが、悩んでいても時間は過ぎるだけです。
悩むことの目的は決めないことです。悩むのを止めるのならば、勉強するか撤退するかのどちらかです。
悩むことは選ばないためであり、選ぶことを先延ばしする理由でしかありません。
ず~っと悩んでいる限りは、勉強しなくてもいいですし、社労士試験をあきらめることをしなくても済みますからね。
また、日々の勉強は「習慣」です。
あなたが習慣にしていることって、わざわざモチベーション上げてやってますか?
朝、目を覚まして顔を洗ったり、歯を磨いたりするのに「おーし、今日はめっちゃモチベーション高いから、歯ぁ磨くぞ!」なんてことやってますか?
モチベーションなどというものを持ち出すときってのは、勉強しない言い訳のときだけです。
物事を習慣化するのは技術です。やる気だの意志の強さだのに頼っている限りは、いつまでたっても身に付きません。
まずはやってみることです。
さあ、1日5分でも10分でもいいから勉強し始めましょう。
不安を取り除く特効薬は、1歩を踏み出すことです。
最初から完璧な勉強法をとれる人なんていません。
とりあえずやってみて、軌道修正をするんです。
なので、何もせずにその場に立ち尽くしているだけでは何も変わりませんよ。
このブログでは、今年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。
必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。
ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。
また、勉強法に関する僕の考えは以下の記事をご覧ください。
来年度向けの勉強を始める前に必ずやるべきこと - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
マインドセットをする - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
毎日のゴールを決める - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
スケジュールを立てる - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
やってはいけない勉強法(前編) - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
やってはいけない勉強法(後編) - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
効率の良い勉強法とは何か? - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。
【もくじ】
昨日の振り返り
昨日は「適用事業」について整理しました。
労災法上、どんな事業が適用事業になるんでしたっけ?
はい、思い出して!
………、
「この法律においては、労働者を使用する事業を適用事業とする。」
でしたね。
これを京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。
記憶のコツは、出来合いの情報を鵜呑みにするのではなく、あなたの言葉で端的な情報に加工することと、それを適切なタイミング(忘れそうなタイミング)で、繰り返すことです。
あなた自身は、どれくらい脳みそに汗をかき、反復演習をしていますか?
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
今日は、「総則及び共通事項」の「業務災害・通勤災害」から「保険給付の種類」(労災法7条1項)と「業務災害」(労災法7条1項1号)を整理します。
僕が持っているクレアール過去問集(2021年度向け。)では、
「保険給付の種類」は選択式が2問、
「業務災害」は33肢(類題含めて35肢。それと選択式が5問と5択がまるっと6問)載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「保険給付の種類」は「1個」の知識で、
「業務災害」は「4個」の知識でパーフェクトだとまとめました。
で、この「4個」の他に「脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く。)の認定基準について」と「心理的負荷による精神障害の認定基準について」の準備がいるという手間のかかる箇所です。
その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問
「労働者災害補償保険法による保険給付の事由となる業務災害及び通勤災害のうち業務上の疾病の範囲は、【 A 】で、通勤災害のうち通勤による疾病の範囲は、【 B 】で定められている。」
(平成18年度選択式改)
この問題、問われている知識は何でしょう?
では、シンキングタイム、スタート!
いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。
………、
「労災法上、保険給付の事由となる業務災害及び通勤災害における疾病の範囲は何に定められているか?」
ですね。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識
「①業災の範囲:労働基準法施行規則
②通災の範囲:労働者災害補償保険法施行規則」
ですね。
整理の視点
ロジック的には難しくはないので、記憶するのみです。
業災は元々、労基法の災害補償に由来するので、細かい話は施行規則に書かれています。
一方、通災は元々は労基法にはありませんでした。また、労災法制定当時も通災はなく、昭和48年の法改正で規定されたという経緯があります。なので、細かい話は施行規則に書かれているんです。
っていう大局的な知識や理解がバックグラウンドとしてあれば、比較的容易に記憶することができます。
で、これの類題が択一で何問かあります。
今となっては、過去問論点知識として当たり前すぎるほどの内容ですし、覚えること自体に格別の工夫をしなくても覚えられる内容です。
あなたは、スラスラ思い出すことができますね?
脱線~知識でどうにもならない選択式問題をどう解くか~
ところがだ!
この選択式の問題が本試験で出題されたときには大パニックになった受験生さんが多数いらっしゃったようです。なので2点救済がかかりました。
ちなみに問題の全文はこうです。
「労働者災害補償保険法による保険給付の事由となる業務災害及び通勤災害のうち業務上の疾病の範囲は、【 A 】で、通勤災害のうち通勤による疾病の範囲は、【 B 】で定められている。業務上の疾病として【 A 】の別表第1の2に掲げられている疾病のうち同表第11号に掲げられている疾病は、その他【 C 】である。通勤による疾病として【 B 】に定められている疾病は、【 D 】に起因する疾病その他【 E 】である。」
語群は
(1)業務上の事故による疾病 (2)業務上の負傷に起因する疾病
(3)業務と因果関係のある疾病 (4)業務に起因することの明らかな疾病
(5)業務に起因する疾病 (6)通勤
(7)通勤上の事由 (8)通勤上の事由による疾病
(9)通勤と因果関係のある疾病 (10)通勤途上の事故
(11)通勤途上の負傷 (12)通勤に起因することの明らかな疾病
(13)通勤による疾病 (14)通勤による負傷
(15)通勤による負傷に起因する疾病 (16)労働安全衛生規則
(17)労働基準法施行規則 (18)労働基準法施行令
(19)労働者災害補償保険法施行規則 (20)労働者災害補償保険法施行令
いやもうね、近年の労一のような嫌がらせの問題ですよ。
あなただったらどう解きますか?
ちなみにこの年の前年に択一でこんな1肢がありました。
「厚生労働省令(労働基準法施行規則別表第1の2)では、業務上の疾病を例示しており、例示された最後の疾病は『その他業務に起因することの明らかな疾病』であるが、その具体的な疾病名は、厚生労働大臣が告示している。」(平成17年度問2B ☓)
また、平成14年度にはこんな1肢も出題されていました。
「業務に起因することが明らかな疾病であっても、労働基準法施行規則別表第1の2において具体的に疾病の原因及び種類が列挙されている疾病のいずれかに該当しないものは、保険給付の対象とはならない。」(平成14年度問1D ☓)
この2肢の事前検討が入念にされていたとしたら【 A 】【 C 】は何とか入るでしょう。
【 C 】が入ったら【 E 】は労災と通災との対比で何とか入って3点確保(ホッ)となるでしょう。
あとは【 B 】に「労働者災害補償保険法施行規則」を入れてギャンブルするか、【 A 】と同じ「労働基準法施行規則」を入れて守りに入るかでしょう。
けど、2肢の検討がいまいち十分でなかったらどうするか。
そのとっかかりとなるのは、この項目の最初に書いた大局的な理解。これに気づけるかどうか。
で、気づいたとして「施行規則」なのか「施行令」なのかで悩むでしょうね。
ちなみに「施行規則」というのは、各省大臣が担当する行政事務について、法律・命令を施行するため、又は法律・政令の委任に基づいて定めるルールのこと。
「施行令」というのは、憲法・法律を実施するために制定されるルールのこと。
この違いを知っていたら、何とか「施行規則」を選べるんでしょうが(どんなものが業災としての疾病に該当するかの話であり、行政事務にあたるから。)、それすらもなかったら【 A 】【 B 】はお手上げかな~。
だとしたら【 C 】の直前にある「その他」をヒントにして、語群から包括的な記述となっているものを選ぶことにして、さらに業務起因性がないと業災にならないことから「業務に起因することの明らかな疾病」を選ぶでしょうね(なお、「業務に起因する疾病」は、【 C 】と【 E 】が対比になっていて、【 E 】の前が「【 D 】に起因する疾病その他」となっていることから、仮に「業務に起因する疾病」を【 E 】に入れて読むと「【 D 】に起因する疾病その他【業務に起因する疾病】」となり、言葉が被って意味をなさなくなるから答えにはならない。)。
で、これをとっかかりにして【 E 】は「通勤に起因することの明らかな疾病」を選び2点目を確保。
あとは【 D 】かな。候補は「通勤」「通勤上の事由」「通勤途上の事故」「通勤途上の負傷」「通勤による負傷」(「【 D 】に起因する疾病」とあるので、疾病が入っているものは候補から外れる。)だけど、入れてみて違和感のない「通勤による負傷」を選び3点目。
残った【 A 】【 B 】はどっちも「労働基準法施行規則」か「労働者災害補償保険法施行規則」を入れるかな~(今までの勉強で「労働基準法施行規則」や「労働者災害補償保険法施行規則」は見たことあるけど「労働基準法施行令」や「労働者災害補償保険法施行令」なんて見たことないから、勇気をもって除外。)。
ってな感じで粘りに粘って、何としてでも3点は死守するようにします。
で、お気づきですか?
僕が書いた解き筋は、事前に択一の過去問を入念に検討できていた場合と、そうでない場合に分け、さらに周辺知識すらもない場合にどう粘るかという流れで記事を書きました。
選択式がネックの方は、事前準備でどのような対策を講じているでしょう?
選択式予想問題集を買って解くのもいいんですが、それだと事前準備は知識を多少補うだけにしかならず、その準備すらスカされた場合の対策ができていないということになるんじゃないでしょうか?
だとしたら「何でもあり」の選択式の呪縛から逃れられないことになるんじゃないかなって思います。
僕は、今となっては絶版の「選択式マスター」というテクニックに特化した教材を買って「知識ではどうにもならない問題で泣かない。」ための準備をしました。
そこから学んだのは、本試験の選択式過去問は、類題が出題された場合の知識を吸収するための素材であるだけでなく、「びっくり問題」が出題されたときにどう解くかを訓練するための絶好の素材であるということです。
今日の問題のようなものを答えを知っている前提で解くのではなく、周辺知識やテクニックを使って解く訓練をするために解くんです。
選択式は、毎年必ず「びっくり問題」は出題されます。
なので、択一は合格点に届くけど、選択式がネックの方は、事前準備は何をすべきかは、よ~く深掘りした方がいいんじゃないでしょうか。
パニックになったときに自分をどう落ち着かせるかや、どのように粘って、どこから3点もぎ取るのかってのは、本試験の場でいきなりできるものではありません。
後の憂いを残さないためには、どこかのタイミングで、選択式対策は一度やっておいた方がいいでしょうね。
そのためのオンライン勉強会って、需要あるのかしら?(希望があれば、年内にどこかのタイミングでやりましょうか。ご希望の方はコメント欄への記入や、直メールください。)
今日のまとめ
今日は、「業務災害」について整理しました。
また、かなり気が早いけど選択式の「びっくり問題」対策についてもお伝えしました。
下の方にあるコメントから一言いただけると嬉しいです。
もちろん、質問や要望もOKです。
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さらに、11月から有料の動画配信も企画しています(現在、鋭意準備中!)。
できればですが、全論点につき、僕だったらどう記憶するかみたいな解説動画を作ろうと思っています(YouTubeにあげたやつの全論点版みたいなイメージです。)。
こちらも乞うご期待。
令和2年度本試験向けに「You Tube動画」アップしてます。
ブログとは別の論点をピックアップしているのと、問題文をどう読み解いたらいいのかについて解説していますんで、チャンネル登録もお願いします。
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