みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
僕はこんな人です。
今年の本試験(令和4年8月28日)まで、残り52日(7週と3日)です。
1日1日を大切に過ごしましょうね。
昨日、こんな記事を見つけました。
労一選択式でもおなじみの、女性の就業率に関する「M字カーブ」の話です。
最新のデータでは、これがほぼ解消され、男性と同じ台形型になりつつあるということ以外に、女性の正規雇用率に関する「L字カーブ」なる用語があるんだとか。
記事によると、20代後半に5割を超えてピークに達した後、一貫して下がり続ける様子を指した言葉なのだそう。
仮に出題されたとして、折れ線グラフは示されず、どういう状態なのかを説明した文が示され、こんな感じの出題になるのではないでしょうか?
「保育の受け皿拡大等を背景に、女性の労働力率が出産・育児期に低下するM字カーブは解消されてきた。しかし、女性の就業内容をみると、女性の正規雇用労働者比率が20 代後半でピークを迎えた後、低下を続ける【 A 】という新たな課題が提起されている。」(選択する未来2.0中間報告より)
「L字カーブ」という呼び名を知らなかったとしたら、みなさんはどのように解答を決めますか?
僕なら「女性の正規雇用労働者比率が20代後半でピークを迎えた後、低下を続ける」の部分に着目しますね。これがAの説明にあたる箇所だから。
要は、いったん右肩上がりだったものがピークを過ぎると右肩下がりになるといっているのだから「への字」型ってことです。これに近い語句を選んで解答にしますね。
で、思考停止になって「えいやっ!」って何の根拠もなく答えを選ぶとサヨウナラってことになりかねません。
知識として持ち合わせていないならいないなりに、その場で思考する訓練ができているかいないかの違いです。
選択式対策は、8割程度は択一と同じ過去問論点の整理で対応できますが、知識ではどうにもならない問題が、毎年「びっくり問題」として出題されます。
躍起になってあれこれ詰め込むのもアリかもしれませんが、それでも盲点になったところからの出題には対応できません。
びっくり問題対策はお済みですか? 記事の最後に過去の勉強会のお知らせがありますから、そちらもご覧ください。
このブログでは、今年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。
必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。
ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。
また、勉強法に関する僕の考えは以下の記事をご覧ください。
合格者になるためのマインドセット - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのマインドセット② - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのマインドセット③ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット① - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット② - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット③ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット④ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット⑤ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット⑥ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット⑦ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。
【もくじ】
昨日の振り返り
そして、頭の体操として、こんな記述式の過去問を出しました。
「新規学卒者が入職して、勤続につれて標準的に昇給昇格した場合には基本給がどのように変化して行くかを描いた線を【 A 】という。それは従業員にとっては将来どの程度の生活が可能であるかの目安を与えてくれるし、企業にとっては賃金制度の改革を行う際の参考となる点で有用である。
また、【 A 】は、その形から直線型、凹線型、放物線型、【 B 】などの型に分けることができるが、最近わが国で多く見られるようになったのは放物線型と【 B 】である。」(平成7年度記述式)
答え:A「昇給基準線」、B「S字型」
テキストのどこら辺に書かれているテーマかは探せましたか?
探したついでにどんなもんかくらいは調べてみましたよね? 特にS字型が現実の生計費の動きに即していると言われる意味なんかも思考しておくと印象に残るでしょうね。
これを記憶しやすい情報に加工して京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。
スマホアプリの「分散学習帳」がもっと使いやすいでしょう。
情報を覚えやすく加工する過程で脳みそに汗をかき、覚えやすくしたものを何回も繰り返し思い出すことで長期記憶に変えることが一番の忘却対策です。
分かりやすい講義や資料を1回聴いたり、眺めたりしただけで問題が解けるなんて魔法じみた方法はありません。
筋トレと一緒です。
脳みそに汗をかいた分、あなたが本試験で使える知識になります。
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
今日からラスト科目の社一です。
今日は「国民健康保険法」から「総則等」を整理します。
僕が持っている過去問集と、今年の問題からは、
「国民健康保険法」の「総則等」は25肢(類題含めて30肢と選択式が1問)、載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「国民健康保険法」の「総則等」は「13個」の知識でパーフェクトだとまとめました。
問題の数が多い分、細かい知識も含まれますね。
まずは基本事項を固めて、その後で枝葉の知識を固めていきましょう。
その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問
「国民健康保険組合を設立しようとするときは、15人以上の発起人が規約を作成し、組合員となるべき者300人以上の同意をとり、都道府県知事の認可を受けなければならない。」
(平成18年度問8D)
この問題、問われている知識は何でしょう?
では、シンキングタイム、スタート!
いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。
………、
「国保組合を設立するときの手順はどのようなものか?」
ですね。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識
「①組合を設立しようとするときは、主たる事務所の所在地の都道府県知事の認可を受けなければならない。
②①の認可の申請は、15人以上の発起人が規約を作成し、組合員となるべき者300人以上の同意を得て行うものとする。」
ですね。
整理の視点
おなじみの論点ですね。組織を作るときにどんだけ人集めをして、どんな手続きを経ないといけないかっていう話です。
その点でいうと、今日の論点知識は「15人以上の発起人で規約+将来の組合員の300人以上の同意+都道府県知事の認可。」くらいにコンパクトになりますね。
認可は認可でも「都道府県知事の」ってのがミソですね。
で、組織の設立といえば、健保法の健保組合の設立や、国年法の国年基金の設立っていう似たような話がありました。
まず、健保の単独組合の設立の要件は何でしたっけ? はい、思い出して! テキストはすぐ見ない(ー_ー)!!
………、
「700人以上の被保険者+その2分の1以上の同意と規約+厚生労働大臣の認可。」
でしたね。
では、総合組合の設立の要件は?
………、
「3,000人以上の被保険者+その2分の1以上の同意と規約+厚生労働大臣の認可。」
でしたね。異なる事業主同士で設立するのですから、それなりの規模が要るってことでしたね。
では、国年の地域型基金の設立要件は?
………、
「1,000人以上の加入員+300人以上の加入資格者の申出+厚生労働大臣による設立委員の任命+規約作成+設立総会(設立同意者の半数以上の出席&出席者の3分の2以上の賛成)+厚生労働大臣の認可。」
健保組合と比べると煩雑ですね。
では、最後、国年の職能型基金の設立要件は?
………、
「3,000人以上の加入員+15人以上の発起人+規約作成+設立総会(設立同意者の半数以上の出席&出席者の3分の2以上の賛成)+厚生労働大臣の認可。」
規約作成後の流れは地域型も職能型もほぼ一緒なんでした。
厚年基金は、新規設立ができませんから無視します。
で、これらを一覧表にまとめたものを自作して、自分の言葉で説明しながら何回か思い出す脳作業をされていると思います。
700とか3000とかの数字だけに目が行きがちですが、国年基金の設立総会の定足数あたりも地味に重要です。
忘れたころにポコッと出題されるんで、どなたでも準備されていると思います。
まさかまさか、キレイにまとめられた資料を眺めることを繰り返して覚えた気にはなっていませんよね?
反復による記憶の定着というのは、アウトプットの反復です。
残りの期間は、勉強時間のほとんどを繰り返し思い出すことの高速回転をする時期です。
もちろん、理解が追い付いていない弱点の強化や選択式対策、白書・統計対策もあるかとは思いますが、択一で時間不足にならずに合格基準を超えるための準備が最優先です。
そろそろ、週当たりの勉強時間を増やしつつ(=勉強以外にやらないことを増やしつつ)、つまり、量を上げつつ質の向上も図っていきましょう。
残り、どれだけの勉強時間が確保でき、その中で何をすべきかは見えていますね?
今日のまとめ
今日は、「国民健康保険法」の「総則等」を整理しました。
また、残りの期間は、勉強時間のほとんどを繰り返し思い出すことの高速回転をする時期だということについてもお伝えしました。
下の方にあるコメントから一言いただけると嬉しいです。
もちろん、質問や要望もOKです。
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選択式対策をどのように事前準備したらよいかについて、ワークを交えながら進めたものです。視聴してびっくり問題対策などにお役立てください。
知識ではどうにもならない問題の解き方に重心を置いた勉強会ですので、予備校の講義や市販本にあるような「予想問題を解いてびっくり問題が出たとしても対応する。」といったものではなく、テクニックを学びたい方にはお勧めです。
実際に参加した受験さんからは、
「用語の大切さを改めて感じました。択一で、しっかりと用語を確認して、学んでいれば、選択問題にも応用ができることもわかりました。」
「自分では気づかない「解法のテクニック」があったことがわかった。」
「戦略的に表を書き3点取りにいくことです。一般常識以外でも難問が出るという心づもりと大ボス、中ボスとの戦いに向けて、構える姿勢について知れました。」
といった感想をいただいております。
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