みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
僕はこんな人です。
今年の本試験(令和4年8月28日)まで、残り69日(9週と6日)です。
1日1日を大切に過ごしましょうね。
このブログでは、今年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。
必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。
ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。
また、勉強法に関する僕の考えは以下の記事をご覧ください。
合格者になるためのマインドセット - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのマインドセット② - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのマインドセット③ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット① - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット② - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット③ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット④ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット⑤ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット⑥ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット⑦ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。
【もくじ】
昨日の振り返り
昨日は、「納付した保険料額が納付義務者が納付すべき保険料額を超えている場合」を整理しました。
納付した保険料額が超過している場合の扱いはどうなるんでしたっけ?
はい、思い出して!
………、
「①厚生労働大臣は、納入の告知をした保険料額が当該納付義務者が納付すべき保険料額をこえていることを知つたとき、又は納付した保険料額が当該納付義務者が納付すべき保険料額をこえていることを知つたときは、そのこえている部分に関する納入の告知又は納付を、その納入の告知又は納付の日の翌日から6箇月以内の期日に納付されるべき保険料について納期を繰り上げてしたものとみなすことができる。
②①の規定によつて、納期を繰り上げて納入の告知又は納付をしたものとみなしたときは、厚生労働大臣は、その旨を当該納付義務者に通知しなければならない。」
でしたね。
これを記憶しやすい情報に加工して京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。
スマホアプリの「分散学習帳」がもっと使いやすいでしょう。
情報を覚えやすく加工する過程で脳みそに汗をかき、覚えやすくしたものを何回も繰り返し思い出すことで長期記憶に変えることが一番の忘却対策です。
分かりやすい講義や資料を1回聴いたり、眺めたりしただけで問題が解けるなんて魔法じみた方法はありません。
筋トレと一緒です。
脳みそに汗をかいた分、あなたが本試験で使える知識になります。
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
今日は、「費用」のうち「保険料の負担及び納付義務等」から、
「保険料の繰上徴収」(厚年法85条)、
「保険料等の督促及び滞納処分・延滞金」(厚年法86~89条)を整理します。
僕が持っている過去問集と、今年の問題からは、
「保険料等の督促及び滞納処分・延滞金」は、小見出しで「保険料等の督促」、「滞納処分」、「延滞金」、「先取特権の順位・徴収に関する通則」に枝分かれしています。
問題の数は、「保険料の繰上徴収」が4肢、
「保険料等の督促」は4肢(それと選択式が1問。)、
「滞納処分」は3肢(類題含めて4肢)、
「延滞金」は8肢(類題含めて9肢)、
「先取特権の順位・徴収に関する通則」は2肢(類題含めて3肢)、載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「保険料の繰上徴収」は「1個」の知識、
「保険料等の督促」は「2個」の知識、
「滞納処分」は「2個」の知識、
「延滞金」は「3個」の知識、
「先取特権の順位・徴収に関する通則」は「2個」の知識で、パーフェクトだとまとめました。
その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問
「厚生年金保険法第86条の規定によると、厚生労働大臣は、保険料の納付義務者が保険料を滞納したため期限を指定して督促したにもかかわらずその期限までに保険料を納付しないときは、納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村(特別区を含むものとし、地方自治法第252条の19第1項の指定都市にあっては、区又は総合区とする。以下同じ。)に対して、その処分を請求することができ、当該処分の請求を受けた市町村が市町村税の例によってこれを処分したときは、厚生労働大臣は、徴収金の100分の4に相当する額を当該市町村に交付しなければならないとされている。」
(平成30年度問3エ)
この問題、問われている知識は何でしょう?
では、シンキングタイム、スタート!
いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。
………、
「厚生労働大臣が地方公共団体に保険料の滞納処分を請求できるときの流れはどのようなものか?」
ですね。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識
「①厚生労働大臣は、納付義務者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、国税滞納処分の例によつてこれを処分し、又は納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村(特別区を含むものとし、地方自治法第252条の19第1項の指定都市にあつては、区又は総合区とする。以下同じ。)に対して、その処分を請求することができる。
一 法第86条第2項の規定による督促を受けた者がその指定の期限までに保険料その他この法律の規定による徴収金を納付しないとき。
二 法第85条各号のいずれかに該当したことにより納期を繰り上げて保険料納入の告知を受けた者がその指定の期限までに保険料を納付しないとき。
②市町村は、①の規定による処分の請求を受けたときは、市町村税の例によつてこれを処分することができる。この場合においては、厚生労働大臣は、徴収金の100分の4に相当する額を当該市町村に交付しなければならない。」
ですね。
整理の視点
ロジック的には難しくはないので、記憶するのみです。ポイントは4つ。
1つ目は「厚生労働大臣は、納付義務者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、国税滞納処分の例によつてこれを処分(中略)することができる。」こと。
厚生労働大臣自ら滞納処分をすることができるんですね。ここんところ、常に市町村がするものとの思い込みに注意ですね。
各号というのは、第1号が督促状の指定期限までに保険料等を収めない場合で、第2号が繰り上げ徴収の場合ですね。
滞納処分なわけですから「とっとと払いやがれ(。-`ω-)。」状態だってことですね。
2つ目は「納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村(特別区を含むものとし、地方自治法第252条の19第1項の指定都市にあつては、区又は総合区とする。以下同じ。)に対して、その処分を請求することができる。」こと。
こっちは市町村への委任のようなものですね。必ずしも居住地の市町村だけでなく、財産所在地の市町村でもOKなんだってことですね。
ここまでが論点知識①の話。
ポイントの3つ目は「市町村は、①の規定による処分の請求を受けたときは、市町村税の例によつてこれを処分することができる。」こと。
厚生労働大臣から「よろしくね(^^♪~」と頼まれたときは、市町村が滞納処分できるってことですね。しかしながら「しなくてはならない。」ではありませんから、必ずしも引き受けなくてもいいんでしょうね(実際上は、そんなことないと思いますが。)。
4つ目は「この場合においては、厚生労働大臣は、徴収金の100分の4に相当する額を当該市町村に交付しなければならない。」こと。
本来であれば、厚生年金保険の胴元である政府の責任者である厚生労働大臣が滞納処分しなければならないところ、代わりに市町村が動くわけですから、その分の人件費やお駄賃といったところなんでしょうね。
なお、滞納処分の規定は、健保法、国年法にもあり、過去問もあります。
国年の方は、厚年とほぼ一緒なのですが、健保の方は、主体が厚生労働大臣ではなく「保険者等」という違いがありますし、保険者等が滞納処分するときには厚生労働大臣の認可が要るという違いがあります。
テキストの同じ項目同士をつなげて異動の確認をするというのは、この時期に必ずやるべきことですよね。
受験経験のある方なら、とっくに過去問解き1巡目のデータベース作り(複数受験の方は精緻化)のときにざっと比較をしながら情報の加工をされていたと思います。それを本試験で問われたときに秒殺できるように知識同士のネットワーク化を進めていきましょう。そうすることで、未知の問題にも対応できるようになりますから、得点力のアップにつながります。
残り70日を切り、暑さや湿気、プレッシャーとの戦いが本格化していきます。
それに打ち勝つには確実な知識を増やすことです。これによって勝手に自信なんてもんはついてきます。
もう既に実行されている方も多いかと思いますが、毎日の勉強終わりのタイミングで「今日、できるようになったこと」を簡潔に自己解説するつもりで書き残してください。
このとき注意するのは「厚年の費用のところのテキスト○○~△△ページを読んだ。」というやったことベースで書くのではなく、「滞納処分についてポイントを4つにまとめた。①は~。②は…。それと、健保は厚生労働大臣ではなく保険者等で、処分の時は大臣認可。」といった身に付けたことベースで書いた方が良いです。
なぜなら、後で見返したときに思い出すという脳作業がすぐできるからです。
また、自分自身の成長記録にもなりますから、何度でも見返したくなります。自然と繰り返し思い出すことにもつながるんですね。
やったことベースだと、見返すこともしないでしょうから、繰り返し思い出すきっかけにすらならないでしょうね。何のために記録をつけているのかすらあやふやなんじゃないでしょうか。
記録をつけた方が良いというのはいいとして、ご自身の中でどういう使い方をするのかという自分事になっていないことをするのは時間の無駄では?
周りから言われたことの目的ややり方の吟味がない状態で続けるのは苦痛だと思います。
こうしたところにも学ぶ姿勢が受動的なのか、能動的なのかの差が出てきますね。
このブログを活用されているあなたは、もちろん、記録をつけているとしたら身に付けたことベースでやっていますよね(^_-)-☆
今日のまとめ
今日は、「滞納処分」を整理しました。
また、記録をつけるのであれば、やったことベースで書くのではなく、できるようになったことベースで書いた方が自分の成長を実感しやすくなるということについてもお伝えしました。
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実際に参加した受験さんからは、
「用語の大切さを改めて感じました。択一で、しっかりと用語を確認して、学んでいれば、選択問題にも応用ができることもわかりました。」
「自分では気づかない「解法のテクニック」があったことがわかった。」
「戦略的に表を書き3点取りにいくことです。一般常識以外でも難問が出るという心づもりと大ボス、中ボスとの戦いに向けて、構える姿勢について知れました。」
といった感想をいただいております。
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