日本で2番目にドSな社労士試験対策

このブログは、社労士試験に本気で合格する方を応援するために、主自身が取った効果的な学習法をお伝えするブログです。主に受験経験のある方向けの内容ですが、初学者の方でも1発合格するエッセンスが詰まっています。毎日アップしますので、ご愛読ください。

過去問はこうやって本試験への知識に変える~労働基準法⑯~

みなさん、こんにちは。

 

「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。

 

毎日、ありがとうございます。

 

はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。

僕はこんな人です。

にょういずみにょうさんのプロフィール - はてな

 

来年の本試験(令和4年8月28日)まで、残り331日(47週と2日)と、

今年の合格発表まで残り27日です。

1日1日を大切に過ごしましょうね。

 

今日から10月ですね。ラスト四半期ですか。

再始動された方は、テンション抑え目で、じっくり準備していきましょう。

まだの方は、いつリスタートするかを決めましょう。

 

このブログでは、来年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。

必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。

ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。

 

また、勉強法に関する僕の考えは以下の記事をご覧ください。

合格者になるためのマインドセット - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのマインドセット② - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのマインドセット③ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット① - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット② - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット③ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット④ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット⑤ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット⑥ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット⑦ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

 

今日もメインシリーズ

「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。

 

【もくじ】 

昨日の振り返り

昨日は、「みなし労働時間制」を整理しました。

専門業務型及び企画業務型の裁量労働制の適用範囲はどこまででしたっけ?

はい、思い出して!

 


………、

 

 

「①法第38条の3第1項の規定は、法第4章の労働時間に関する規定の適用に係る労働時間の算定について適用する。

 ②(専門業務型)裁量労働のみなし労働時間制に関する規定は、法第4章の労働時間に関する規定の範囲に係る労働時間の算定について適用されるものであり、法第6章の年少者及び法第6章の2の女子の労働時間に関する規定に係る労働時間の算定については適用されないものであること。

 ③法第38条の4第1項の規定は、法第4章の労働時間に関する規定の適用に係る労働時間の算定について適用する。

 ④企画業務型裁量労働制に係る労働時間のみなしは、法第4章の労働時間に関する規定の適用に係る労働時間の算定について適用されるものであること(法第38条の4第1項、改正省令による改正後の労働基準法施行規則(以下「規則」という。)第24条の2の3第2項関係)。したがって法第6章の年少者の労働時間に関する規定及び法第6章の2の女性の労働時間に関する規定の適用に係る労働時間の算定については適用されないものであること。」

でしたね。

 

これを記憶しやすい情報に加工して京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。

スマホアプリの「分散学習帳」がもっと使いやすいでしょう。

情報を覚えやすく加工する過程で脳みそに汗をかき、覚えやすくしたものを何回も繰り返し思い出すことで長期記憶に変えることが一番の忘却対策です。

分かりやすい講義や資料を1回聴いたり、眺めたりしただけで問題が解けるなんて魔法じみた方法はありません。

筋トレと一緒です。

脳みそに汗をかいた分、あなたが本試験で使える知識になります。

 

今日の過去問検討

今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数

では、過去問検討に移りましょう。

 

今日は、「労働時間・休憩・休日」の「特別の取り決め」から、

「労働時間の通算・坑内労働」(労基法38条)と、

「労働時間等に関する規定の適用除外」(労基法41条)を整理します。

 

僕が持っている過去問集と、今年の問題からは、

「労働時間の通算・坑内労働」が2肢(類題含めて3肢)、

「労働時間等に関する規定の適用除外」は、

小見出しで「管理監督者又は秘密の事務を取り扱う者」が3肢(類題含めて4肢)、

「監視又は断続的労働に従事する者」が1肢、

「宿日直勤務者」が2肢、載っています。

 

ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、

「労働時間の通算・坑内労働」は「2個」の知識、

「労働時間等に関する規定の適用除外」の

管理監督者又は秘密の事務を取り扱う者」は「3個」の知識、

「監視又は断続的労働に従事する者」は「1個」の知識、

「宿日直勤務者」は「2個」の知識(ただし1つは超細かい)でパーフェクトだとまとめました。

 

その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、

本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?

 

では、そのうちの1つを見てみましょう。

 

今日の1問

「医師、看護師の病院での宿直業務は、医療法によって義務づけられるものであるから、労働基準法第41条第3号に定める「監視又は断続的労働に従事する者」として、労働時間等に関する規定の適用はないものとされている。」

(平成27年度問6オ)


この問題、問われている知識は何でしょう?

では、シンキングタイム、スタート!

このブログでは、5W1Hの疑問形になるように考えることを推奨しています。

 

 

………、 

 

 

労働基準法第41条第3号に定める『監視又は断続的労働に従事する者』とはどういうものか?」

ですね。

では、答えは?

 

………、

 

本試験に持っていく論点知識

「①監視に従事する者とは、原則として、一定部署にあって監視するのを本来の業務とし、常態として身体又は精神的緊張の少ないものをいう。

 ②断続的労働に従事する者とは、休憩時間は少ないが手持時間が多い者をいう。」

 

整理の視点

通達からの出題ですが、一見すると「何で×なの?」と感じてしまうので、紐解いていきましょう。

まず、病床のある病院であれば、お医者さんや看護師さんが一晩中待機していますよね。

こうした当直業務は、医療法によって義務付けられているものではあります。なので、問題文はここまでは正しいんです。

ですが、論点知識に書いたように、医師又は看護師の当直業務が「一定部署にあって監視するのを本来の業務とし、常態として身体又は精神的緊張の少ないもの」であったり、「休憩時間は少ないが手持時間が多い」とは言えないですよね。

なぜなら、入院患者に何かあったような場合や、急患があった場合には即、対応しなければならなかったり、当直中にも何かしらの作業はしているのですから。

したがって、これらの当直業務に従事する者は、労基法第41条第3号にいう「監視又は断続的労働に従事する者」に該当しないため、労働時間等に関する規定の適用除外の対象にはならないと言えるので、本肢は誤りということになります。

 

でです。

この肢が一見すると正しいようにも思えてしまうカラクリってのがあります。

どういうことかというと、

この肢って「☆☆は、○○であるから、△△だ。」という論理構造をした文章ですよね。

☆☆の部分が「医師、看護師の病院での宿直業務」

○○の部分が「医療法によって義務づけられるもの」

△△の部分が「(労働基準法第41条第3号に定める「監視又は断続的労働に従事する者」として、)労働時間等に関する規定の適用はないものとされている。」

です。

でね、こうした「☆☆は、○○であるから、△△だ。」っていう構造の文章って、論理的に一貫しているようにも見えますが、実は結論部分で論理の飛躍がしやすいんですよ。

例えば「猫は、哺乳類であるから、犬と同じだ。」っていう文章は成り立たないですよね。

前提部分の「猫は、哺乳類であるから、」には間違いがありません。

ところが「犬と同じだ。」となると論理飛躍が起こっていますよね。

猫と犬は全く別の動物です(カワイイという点では共通ですが(^^♪)

「犬と同じ哺乳類だ。」なら論理飛躍がなくなります。

話し言葉であれば、会話の前後から論理を補って意味を取ることができますが(雑談なら、それでもいいですが、仕事の場面でこれをやられると「アホかこいつ。」って思います。)、書き言葉だと、うかつにフレーズを省略すると全く意味が違ってしまったり、論理破綻を起こすことになります。

本肢でも「医師、看護師の病院での宿直業務は、医療法によって義務づけられるものである」こと=「労働基準法第41条第3号に定める『監視又は断続的労働に従事する者』」という論理飛躍が起こっていますよね。

ぼんやり読んでいると、しれっと足をすくわれます。

ということは、前提部分が正しいとしても、結論部分で持ち出されてくる用語の定義などが正しく記憶できていないと誤りに気付きにくいですよね。

なので、論点知識として用語の定義を掲げて、「いやいや、確かに医療法による義務付けという前提は正しいけれど、だからといって、即『監視又は断続的労働に従事する者』として、労働時間等の規制の外に置かれるとは限らないじゃないですか。だって、監視に従事する者ってのは★★で、断続的労働に従事する者●●で、当直業務に照らし合わせると、これらに該当しないですもん。」って突っ込みを入れていくんです。

用語の意味って、これだけ重要なんですよ。

なんとなく流している方は、他の論点でもやらかしているでしょうし、知識のあいまいさの原因だったりもします。

短い文章の肢ですが、なめてかかると痛い目をみますね。

文章の論理構造を読み取るには訓練が必要です。

このブログを活用されているあなたは、もう手掛けていますよね?

 

今日のまとめ

今日は、「労働時間等に関する規定の適用除外」から「監視又は断続的労働に従事する者」を整理しました。

また、論理飛躍のある肢で引っ掛からないようにするためには、用語の定義から突っ込みを入れるとよいということについてもお伝えしました。

  

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実際に参加した受験さんからは、

「用語の大切さを改めて感じました。択一で、しっかりと用語を確認して、学んでいれば、選択問題にも応用ができることもわかりました。」

「自分では気づかない「解法のテクニック」があったことがわかった。」

「戦略的に表を書き3点取りにいくことです。一般常識以外でも難問が出るという心づもりと大ボス、中ボスとの戦いに向けて、構える姿勢について知れました。」

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