日本で2番目にドSな社労士試験対策

このブログは、社労士試験に本気で合格する方を応援するために、主自身が取った効果的な学習法をお伝えするブログです。主に受験経験のある方向けの内容ですが、初学者の方でも1発合格するエッセンスが詰まっています。毎日アップしますので、ご愛読ください。

過去問はこうやって本試験への知識に変える~厚生年金保険法⑭~

みなさん、こんにちは。

 

「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。

 

毎日、ありがとうございます。

 

はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。

僕はこんな人です。

にょういずみにょうさんのプロフィール - はてな

 

今年の本試験(令和3年8月22日)まで、残り99日(14週と1日)です。

1週間当たりの勉強時間(脳みそに汗をかいている時間のこと。講義を聴いているなどの受け身な時間は含まない。)が20時間だとすると、残り時間は約280時間です。

1日1日を大切に過ごしましょうね。

 

残り100日を切りました。

ギアを1つ上げて、少しだけテンション上げて準備していきましょう。

日々の勉強は「習慣」です。

習慣はモチベーションとは全く関係ありません。

あなたが習慣にしていることって、わざわざモチベーション上げてやってますか?

朝、目を覚まして顔を洗ったり、歯を磨いたりするのに「おーし、今日はめっちゃモチベーション高いから、歯ぁ磨くぞ!」なんてことやってますか?

モチベーションなどというものを持ち出すときってのは、勉強しない言い訳のときだけです。

物事を習慣化するのは技術です。やる気だの意志の強さだのに頼っている限りは、いつまでたっても身に付きません。

まずはやってみることです。

さあ、1日5分でも10分でもいいから勉強し始めましょう。

不安を取り除く特効薬は、1歩を踏み出すことです。

勉強の悩みや不安は、勉強することでしか取り除けません。

最初から完璧な勉強法をとれる人なんていません。

とりあえずやってみて、軌道修正をするんです。

なので、何もせずにその場に立ち尽くしているだけでは何も変わりませんよ。

さあ、1問でもいいから問題を解きましょうか!

 

このブログでは、今年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。

必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。

ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。

 

また、勉強法に関する僕の考えは以下の記事をご覧ください。

来年度向けの勉強を始める前に必ずやるべきこと - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

マインドセットをする - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

毎日のゴールを決める - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

スケジュールを立てる - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

やってはいけない勉強法(前編) - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

やってはいけない勉強法(後編) - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

効率の良い勉強法とは何か? - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

 

今日もメインシリーズ

「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。

 

【もくじ】 

昨日の振り返り

昨日は「(特別支給の老齢厚生年金の)支給要件」を整理しました。

 

特別支給の老齢厚生年金の支給要件は何でしたっけ?

はい、思い出して!

 

………、

 

「当分の間、65歳未満の者(附則第7条の3第1項各号に掲げる者を除く。)が、次の各号のいずれにも該当するに至ったときは、その者に老齢厚生年金を支給する。

 ①60歳以上であること。

 ②1年以上の被保険者期間を有すること。

 ③第42条第2号に該当すること。」

でしたね。

 

これを記憶しやすい情報に加工して京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。

そして、何度かコメントを寄せてくださった受験生さんから、スマホアプリの「分散学習帳」というのがより便利だと情報提供がありました。

実際に使ってみると、自分でカードを作成して覚えていくアプリですが、ベストな復習タイミングで、カードを毎日表示してくれます。

また、単語を入れて検索もできるので、不確かな記憶があっても、すぐに確認できます。

さらに音声読み上げもしてくれますから、紙のカードとICレコーダーのいいとこどりに加えて、間違えやすい論点をこれでもかというくらい復習できるので、最強の学習アプリなんじゃないかなって思います。

これまでICレコーダーに録音されていた方は、移管作業が伴いますが、今後、論点を探す手間を考えたらこっちの方がトータルで時間短縮につながるんではないでしょうか?

使用説明みたいなところに、勉強上達の3つのコツが載っているのも◎。

教えてくださったシミズさん、ありがとうございます!

 

記憶のコツは、出来合いの情報を鵜呑みにするのではなく、あなたの言葉で端的な情報に加工することと、それを適切なタイミング(忘れそうなタイミング)で、繰り返すことです。

あなた自身は、どれくらい脳みそに汗をかき、反復演習をしていますか?

 

今日の過去問検討

今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数

では、過去問検討に移りましょう。

 

今日は、「老齢厚生年金」の「60歳台前半の老齢厚生年金」から「支給開始年齢に関する特例」(昭和60年法附則58条)を整理します。

 

僕が持っている過去問集と直近の出題を併せたものでは、

「支給開始年齢に関する特例」は、小見出しで「女子の特例」「長期加入者の特例」「障害者の特例」「船員、坑内員の特例」に分かれていて、

「女子の特例」は1肢、

「長期加入者の特例」は4肢(類題含めて5肢と選択式が1問)、

「障害者の特例」は2肢(類題含めて3肢)、

「船員、坑内員の特例」は4肢(それと選択式が1問)、載っています。

 

ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、

「女子の特例」は「2個」の知識、

「長期加入者の特例」は「2個」の知識、

「障害者の特例」は「2個」の知識、

「船員、坑内員の特例」は「2個」の知識で、パーフェクトだとまとめました。

  

その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、

本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?

  

では、そのうちの1つを見てみましょう。

 

今日の1問

「昭和21年4月1日以前に生まれた男子で、3分の4倍等される前の実際の船員たる被保険者期間が12年(すべて昭和61年4月1日前の期間とする。)あり、かつ、第1種被保険者期間が9年ある場合、この者は、55歳から老齢厚生年金を受けることはできない。」

(平成20年度問5C)

 

この問題、問われている知識は何でしょう?

論点2つありますよ。

では、シンキングタイム、スタート!

いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。

 

 

………、 

 

 

「60歳台前半の老齢厚生年金の支給開始年齢に関する特例のうち、坑内員・船員たる被保険者期間を有する者の特例の要件は何か?」と、

「坑内員・船員たる被保険者期間がを有する者の特例に該当した場合の効果は何か?」

ですね。

 

では、答えは?

 

………、

 

本試験に持っていく論点知識①

坑内員・船員たる被保険者期間を有する者の特例の要件は、

厚生年金保険法附則第7条の3第1項第3号に規定する坑内員たる被保険者(以下単に「坑内員たる被保険者」という。)であった期間又は同号に規定する船員たる被保険者(以下単に「船員たる被保険者」という。)であった期間を有する60歳未満の者(昭和21年4月1日以前に生まれた者に限る。)が、次の各号のいずれにも該当するに至ったときは、その者については、同法附則第8条に該当するものとみなして同条の老齢厚生年金を支給する。

①55歳以上であること。

②坑内員たる被保険者であった期間と船員たる被保険者であった期間とを合算した期間が15年以上であること。

厚生年金保険法第42条第2号に該当すること。」

ですね。 

 

整理の視点①

今回も条文の引用が多く、若干、読み取りづらいですが、ロジック的には難しくはないので、記憶するのみです。

その前に、この特例というのは、障害者の特例や長期加入者の特例と同じく、本来なら生年月日によって報酬比例部分しか支給されない者について、一定の条件を満たせば定額部分も支給されるって話ですよね。

さらに坑内員・船員たる被保険者期間を有する者の特例は、支給開始年齢についても60歳に達する前から支給開始というのも特徴的です。

で、ポイントは4つ。

まず、前提として「厚生年金保険法附則第7条の3第1項第3号に規定する」ってのが何のこっちゃですが、その直後に「坑内員たる被保険者(以下単に「坑内員たる被保険者」という。)であった期間」「又は同号に規定する船員たる被保険者(以下単に「船員たる被保険者」という。)であった期間」と続くことから、この規定は「坑内員たる被保険者と「船員たる被保険者」のことなんだなというのが分かります。

なので1つ目は「坑内員たる被保険者であった期間又は船員たる被保険者であった期間を有する60歳未満の者で、昭和21年4月1日以前生まれの者」が特例の対象ってことですね。

この生年月日に該当する方は、現時点で全て75歳に達しているので、試験の出題可能性としては低そうだな~という気はします。

2つ目は「①55歳以上であること。」

おー、特別支給の老齢厚生年金が60歳前でも支給されるってことですね。で、こうした方が国民年金の任意加入被保険者になれるんでした(「国内居住の20歳以上60歳未満の方で、老齢又は退職を支給事由とする年金の受給権者」ってのにあてはまるケースの1つがこれです。)。

3つ目は「②坑内員たる被保険者であった期間と船員たる被保険者であった期間とを合算した期間が15年以上であること。」

特徴的ですね。

坑内員たる被保険者であった期間又は船員たる被保険者であった期間単独で15年以上である場合にOKであることはもちろんのこと、両者を合算した期間が15年以上でもOKってことですね。

本問では、ここを満たさないので、特例には該当しないことになります。

なお、合算した期間の15年は、3分の4倍や5分の6倍する以前の実期間で判断します。 

4つ目は「③厚生年金保険法第42条第2号に該当すること。」

これは昨日も見ましたね。「保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が10年以上であること。」ってやつです。

となると、特別支給の老齢厚生年金の特例ってことですから、昨日整理したものとの異同を比較すると、どこが同じでどこが違うのかが浮き彫りになりますから、積み上げ式に知識を広げることができますね。

その意味では、内容の差こそあれ、条文のつくりは非常に似通ったものだということが言えます。

なお、テキストや資料に載っている分かりやすい表をにらめっこしたり、塗り絵をしたとしても覚えられないのはいつもと一緒です。ご自身の脳みそに汗をかいて「同じところは〇〇。違うところは☆☆。」ってセルフレクチャーしましょうね。

 

本試験に持っていく論点知識②

特例に該当した場合の効果は、

「①論点知識①の規定は、坑内員たる被保険者であった期間又は船員たる被保険者であった期間を有する60歳未満の者(昭和21年4月2日から昭和29年4月1日までの間に生まれた者に限る。)について準用する。この場合において、①中「55歳」とあるのは、次の表の上欄に掲げる者について、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
昭和21年4月2日から昭和23年4月1日までの間に生まれた者  56歳
昭和23年4月2日から昭和25年4月1日までの間に生まれた者  57歳
昭和25年4月2日から昭和27年4月1日までの間に生まれた者  58歳
昭和27年4月2日から昭和29年4月1日までの間に生まれた者  59歳

②坑内員たる被保険者であった期間と船員たる被保険者であった期間とを合算した期間が15年以上である者であって、次の表の上欄に掲げるもの(特定警察職員等である者を除く。)について法附則第8条の規定を適用する場合においては、同条第1号中「60歳」とあるのはそれぞれ同表の下欄に掲げる字句に、同条第2号中「1年以上の被保険者期間を有する」とあるのは「坑内員たる被保険者であった期間と船員たる被保険者であった期間とを合算した期間が15年以上である」と読み替えるものとする。
昭和33年4月2日から昭和35年4月1日までの間に生まれた者  61歳
昭和35年4月2日から昭和37年4月1日までの間に生まれた者  62歳
昭和37年4月2日から昭和39年4月1日までの間に生まれた者  63歳
昭和39年4月2日から昭和41年4月1日までの間に生まれた者  64歳」

ですね。 

 

整理の視点②

まず、特例に該当した場合、昭和21年4月1日以前生まれなら55歳から定額部分を含めた特別支給の老齢厚生年金が支給されます。

ここでの論点知識①②は、生年月日が昭和21年4月2日以降の場合に段階的に引き上げられますよって内容です。

よく見ると、60歳代前半の特別支給の老齢厚生年金と同じく2年間隔で1歳ずつ支給開始年齢が引き上がっていますね。

しかも「踊り場的」な60歳からの支給開始のところだけ4年間隔(60歳代前半の特別支給の老齢厚生年金なら、定額部分の引上げが完了し、報酬比例部分の引上げが開始される前の年数が4年間隔。男性の場合昭和24年4月2日~昭和28年4月1日生まれの階層。))で、61歳以降に引き上げられる生年月日は、60歳台前半の老齢厚生年金の女性のそれと一緒です。

テキストの記載では、一覧表になっていることが多いと思います。しかも、令和元年度に事例問題として出題がありましたから、余力があればその一覧表を覚えておきたいところです。

とはいえ、イチから覚えなくちゃならんのかというとそうではなく、昭和21年4月1日以前生まれまでは55歳。その翌日から2年刻みで1歳ずつ引き上げで、あとは60歳代前半の女性の引上げ開始船年月日と年齢が一緒とだけ覚えておけば表は書けます。

むしろ、終わりの方の昭和41年4月2日以降生まれが65歳支給開始で、60歳のところまで女性と同じってなった後は、また2年刻みで55歳まで支給開始年齢が若くなるという覚え方の方が「昭和21年4月1日以前生まれ」を覚えなくてもいいかもしれません。

いきなり何でもかんでも覚え込もうとするのではなく、既存の知識を元にできないかと考えるのが勉強です。

このブログでは「省エネ」という書き方をすることが多いですが、覚えるためにエネルギーを割くのではなく、いかにして少ない情報で問題が解けるようになるかの情報の加工にエネルギーを割くことをススメしています。

その方が、自分の脳みそに汗をかいて、「これってどういうことなんだろう?」という思考過程を経るため、記憶に残りやすいからです。

他人から与えられた情報を鵜呑みにすることほど、労力をかけた割には記憶に残りません。脳みそに汗をかいたと錯覚しているだけです。

あなたは、そうではありませんよね?

 

今日のまとめ

今日は、「(特別支給の老齢厚生年金の)船員、坑内員の特例」を整理しました。

また、既に学んだこととの異同を比較すると効果的ということと、既存知識を活用して覚えることを減らすのが効果的だということについてもお伝えしました。

 

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