みなさん、こんにちは。
「日本で２番目にドＳな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
本試験（８月25日）まで、あと「８８日」。
試験前日まで１２週間と４日です。
あなたは、１週間平均で何時間、
正味の勉強時間を費やしていますか？
それに１２を掛けると……、
あと何時間かけて合格レベルに持って行ったらよいかが分かりますね！
（テキストをマーカーで塗り絵していたり、眺めているだけの時間はノーカウントですよ。）
さあ、今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう！
【もくじ】
昨日のふりかえり
昨日は、厚生年金保険法の目的を整理しました。
厚生年金保険法の目的は何でしたっけ？
はい、思い出して！
………、
「労働者及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与すること。」
でしたね。
夜寝る前と、朝起きた時に繰り返しましたか？
記憶のコツは、
コンパクトな情報を常に繰り返すことです！
もちろん、そのまえに、テキストなどの
情報を自分の言葉でコンパクトに凝縮すること
も大事です。
分かりやすい講義を聴いたり、テキストを読むだけの
受け身な勉強では記憶は身につきません。
受験経験があって、択一合格点に届いたことのない方は、
今のやり方で、本試験会場でスラスラ問題を解き、
１１月に合格している自分の姿をイメージできますか？
今一度、勉強方法を見直してみてはいかがですか？
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
今日は、「適用事業所」「任意適用事業所」「適用事業所の一括扱い」（厚年法６条等）を整理します。
さて、僕が持っているクレアール過去問集（2019年度向け）には、
「適用事業所」は４肢、
「任意適用事業所」は１１肢（類題含めて１３肢）、
「適用事業所の一括扱い」は５肢（類題含めて６肢）、載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「適用事業所」は「１個」の知識、
「任意適用事業所」は「４個」の知識、
「適用事業所の一括扱い」は「４個」の知識で、パーフェクトだとまとめました。
みなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか？
では、そのうちの１つを見てみましょう。
今日の１問
「常時従業員５人（いずれも70歳未満とする。）を使用する個人経営の社会保険労務士事務所の事業主が、適用事業所の認可を受けようとするときは、当該従業員のうち３人以上の同意を得て、厚生労働大臣に申請しなければならない。なお、本問の事業所には、厚生年金保険法第12条各号のいずれかに該当し、適用除外となる者又は特定４分の３未満短時間労働者に該当する者はいないものとする。」
（平成２９年度問４D）
この問題、問われている知識は何でしょう？
論点は２つありますよ？
では、シンキングタイム、スタート！
いつものように５Ｗ１Ｈの疑問形になるように考えましょうね。
………、
「どんな種類の事業所が任意適用の対象となるか？」と、
「任意適用事業所が適用事業所になる要件は何か？」ですね。
では、答えは？
………、
本試験に持っていく論点知識～その１～
どんな種類の事業所が任意適用の対象となるかは、
「個人事業で、
①常時５人未満の従業員を使用する法定１６業種又は
②法定１６業種以外の業種。」
ですね。
整理の視点～その１～
健康保険法の時に既に整理済みの論点です。
過去問はこうやって本試験への知識に変える～健康保険法⑥～ - 日本で２番目にドＳな社労士試験対策
健康保険法の時は、「どんな業種が適用事業所に該当するか？」の視点でしたが、今日は視点を変えて「どんな種類の事業所が任意適用の対象となるか？」です。
どっちにしても同じことを訊いていますね。
ただ、法定１６業種なんて覚えてらんないですから、少ない方の「以外」を覚えた方が楽です。
具体的には「農林水産業」「サービス業」「漁業以外の農林水産業」「接客業」「法務業」「宗教業」です。
「農サ法宗」「農接法宗」と略してもいいでしょうし、僕なら、お坊さんが法衣を纏い畑仕事をして、作物を売っている接客している姿をイメージして併せて覚えますね。
（宗教関係の方がいらっしゃったらごめんなさい！ 罰当たりかもしれませんがシャレですので！）
（「農林水産業」と言い切ってしまうと「船員」を使用する漁業が任意適用事業と誤って覚えてしまうのと、「サービス業」と言い切ってしまうと「物販業」や「教育学習業」も任意適用事業と誤って覚えてしまうので、記事を訂正しました。紛らわしい表記をして、申し訳ございませんでした。2020年５月21日。）
（法改正に伴い、「法務業」の部分を削除。2024年４月２日。）
で、これをフローチャートにして覚えましょうと書きましたが、やってみましたか？
ものの５分もかからない頭脳労働ですから、書きましょうね。
ヒントは文章でお伝えしますよ。
まず、「法人か否か？」
法人なら業種問わずに適用事業。
法人でない、つまり、個人事業なら、「農接法宗か否か？」
YESなら人数問わずに任意適用事業。
NOなら「常時５人以上か５人未満か？」
YESなら適用事業。NOなら任意適用事業。
これで、健保も厚年も過去問レベルの問題は完璧ですね。
本試験に持っていく論点知識～その２～
任意適用事業所が適用事業所になる要件は何かは、
「①事業所に使用される者の１／２以上の同意（適用除外者を除く）
②厚生労働大臣の認可」
ですね。
整理の視点～その２～
もう既に他の科目で整理済みの論点ですね。
あなたはとっくに横断整理ができていて、目をつぶっていてもこの問題は解けるはずです。
いかがですか？
労災、雇用、健保との違い。スラスラ思い出せられますか？
過去問はこうやって本試験への知識に変える～健康保険法⑥～ - 日本で２番目にドＳな社労士試験対策
過去問はこうやって本試験への知識に変える～労働保険徴収法④～ - 日本で２番目にドＳな社労士試験対策
今の時期にこれくらいの頻出項目が「え～っと、なんだったけな？」となってしまう方は要注意です。
マーカーを使っての塗り絵、テキストのにらめっこ、テキストの読み込みいくらやっても記憶の定着にはなりません。これって、一夜漬けの勉強としては効果を発揮するでしょうけど、勉強期間が長期にわたる受験勉強には向きません。
情報の取捨選択と簡素化＆整理、で、その整理した情報を繰り返し思い出す。それが記憶の試験である社労士試験の「勝ちパターン」だと僕は思います。
論点の話に戻りましょう。
健保、厚年は全く一緒で、
（事業主の加入意思）＋事業所に使用される者の１／２以上の同意（適用除外者を除く）があれば、任意適用の申請は出せます。
ちなみに、従業員からの希望があったときに、事業主に加入義務は生じますか？
はい、思い出して！
………、
健保、厚年とも生じません。国保、国年といったセーフティーネットがありますから。
なので、義務違反の罰則の有無は論点にすらなりません。
では、労災、雇用では加入義務はどうでしたか？
はい、思い出して！
………、
労災、雇用とも生じます。
では、義務違反の罰則の有無は？
はい、思い出して！
………、
雇用のみ生じます。労災は労基法上の災害補償で最終的な責任を問われますから、敢えて罰則はありません。
という話は以前もしました。
まずは、記憶ポイントがスラスラ思い出すことができましたか？
そうでなかったとしたら、記憶の仕方に問題があります。
自作の比較表を作ったか、塗り絵やにらめっこをしてたかの違いがこういったところで現れます。
自作の表を作ったけど抜け漏れがあった場合は、「なぜ、そのような違いが生じるのか？」という理由づけのバックボーンがなく、ただ覚えただけの可能性があります。
「単に覚えただけ」の記憶と「なぜそうなるのか？」という理由づけから覚えた記憶は、がぜん後者の方が脳に強いイメージを与えます。つまり、忘れにくくなります。
しかも、本試験の場で、「あれ？どっちだったけ？」みたいにド忘れしたとしても、理由から記憶を引き戻せることができますから、慌てずに正解を導くことができます。
あなたは、確実な記憶を作るための準備をどのようにしていますか？
今日のまとめ
今日は、任意適用事業所について整理しました。
また、強い記憶を作るコツについてもお伝えしました。
あなたは、今日の記事から何を学び、何を実践しますか？
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