日本で2番目にドSな社労士試験対策

このブログは、社労士試験に本気で合格する方を応援するために、主自身が取った効果的な学習法をお伝えするブログです。主に受験経験のある方向けの内容ですが、初学者の方でも1発合格するエッセンスが詰まっています。毎日アップしますので、ご愛読ください。

過去問はこうやって本試験への知識に変える~労働基準法㉕~

みなさん、こんにちは。

 

「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。

 

毎日、ありがとうございます。

 

はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。

僕はこんな人です。

にょういずみにょうさんのプロフィール - はてな

 

来年の本試験(令和3年8月22日)まで、残り325日(46週と3日)と、

今年の合格発表まで残り36日です。

1日1日を大切に過ごしましょうね。

 

昨日、試験センターからボツ問のお知らせがありましたね。

https://www.sharosi-siken.or.jp/pdf/05/mondai_ayamari.pdf

今年の問題を検討したときに、僕がコメントしたことが当たりましたね(#^.^#)

本試験問題を解いてみた~合格者脳はこう考える~択一式① - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

全員正答とするということなので、合格点は1点上がるかもしれませんが、影響なしですね。

  

今日から10月ですね。

「10月になったら勉強再開するぞ!」って方も多いでしょう。

再始動された方は、テンション抑え目で、じっくり準備していきましょう。

リスタート確定の方は、休養十分ですよね。怠けぐせがつく前に、とっとと勉強を再開しましょう。

今年の戦績をいくらウジウジ悔やんだって、過ぎた時間は戻ってきません。

また、教材や予備校をどうするかもとっとと決めましょう。

あれこれ悩む時間は勉強時間ではないですから。

予備校の講座がまだ始まっていないからと二の足を踏んでいるあなた。

予備校の講義を聴くだけが勉強ではありませんよ。

勉強を再開しない理由なんていくらでも思い浮かびます。

あなたの真の望みが悩みたいことであり、それで来年受かるんであれば、それでもいいでしょう。

けど、そうはならないことは、あなた自身が一番わかっているはず。

さあ、1日5分でも10分でもいいから勉強し始めましょう。

不安を取り除く特効薬は、1歩を踏み出すことです。

最初から完璧な勉強法をとれる人なんていません。

とりあえずやってみて、軌道修正をするんです。

なので、何もせずにその場に立ち尽くしているだけでは何も変わりませんよ。

 

このブログでは、今年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。

必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。

ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。

 

また、勉強法に関する僕の考えは以下の記事をご覧ください。

来年度向けの勉強を始める前に必ずやるべきこと - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

マインドセットをする - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

毎日のゴールを決める - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

スケジュールを立てる - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

やってはいけない勉強法(前編) - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

やってはいけない勉強法(後編) - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

効率の良い勉強法とは何か? - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

 

今日もメインシリーズ

「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。

 

【もくじ】 

昨日の振り返り

昨日は「賃金」について整理しました。

 

労基法上の賃金の定義は何でしたっけ?

 

はい、思い出して!

 

………、

 

「①賃金、給料、手当、賞与その他名称のいかんを問わず

 ②労働の対償として

 ③使用者が労働者に支払うすべてのもの」

でしたね。

 

これを京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。

記憶のコツは、出来合いの情報を鵜呑みにするのではなく、あなたの言葉で端的な情報に加工することと、それを適切なタイミング(忘れそうなタイミング)で、繰り返すことです。

あなた自身は、どれくらい脳みそに汗をかき、反復演習をしていますか?

 

今日の過去問検討

今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数

では、過去問検討に移りましょう。

 

今日は、「賃金」から「賃金・平均賃金」のうち、「平均賃金」(労基法12条)を整理します。

  

僕が持っているクレアール過去問集(2020年度向け。2021年向けは未入手)には、

「平均賃金」は12肢(類題含めて14肢とまるっと1問。)、載っています。

 

ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、

「平均賃金」は「7個」の知識でパーフェクトだとまとめました。

 

その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、

本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?

 

では、そのうちの1つを見てみましょう。

 

今日の1問

「次に示す条件で賃金を支払われてきた労働者について7月20日に、労働基準法第12条に定める平均賃金を算定すべき事由が発生した場合、その平均賃金の計算に関する記述のうち、正しいものはどれか。
 【条件】
 賃金の構成:基本給、通勤手当、職務手当及び時間外手当

 賃金の締切日: 基本給、通勤手当及び職務手当については、毎月25日、時間外手当に
ついては、毎月15日

 賃金の支払日:賃金締切日の月末

A 3月26日から6月25日までを計算期間とする基本給、通勤手当及び職務手当の総額をその期間の暦日数92で除した金額と4月16日から7月15日までを計算期間とする時間外手当の総額をその期間の暦日数91で除した金額を加えた金額が平均賃金になる。

B 4月、5月及び6月に支払われた賃金の総額をその計算期間の暦日数92で除した金
額が平均賃金になる。

C 3月26日から6月25日までを計算期間とする基本給及び職務手当の総額をその期間の暦日数92で除した金額と4月16日から7月15日までを計算期間とする時間外手当の総額をその期間の暦日数91で除した金額を加えた金額が平均賃金になる。

D 通勤手当を除いて、4月、5月及び6月に支払われた賃金の総額をその計算期間の
暦日数92で除した金額が平均賃金になる。

E 時間外手当を除いて、4月、5月及び6月に支払われた賃金の総額をその計算期間
の暦日数92で除した金額が平均賃金になる。」

(令和元年度問1)


この問題、問われている知識は何でしょう?

なんと! 論点4つありますよ。

では、シンキングタイム、スタート!

いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。

 

 

………、 

 

 

「平均賃金は、どのように算定されるか?」、

「賃金締切日がある場合の平均賃金は、どのように算定するか?」、

「異なる賃金締切日があるときの平均賃金は、どのように算定するか?」と、

「平均賃金の算定基礎から控除される賃金は何か?」

ですね。

では、答えは?

 

………、

 

本試験に持っていく論点知識①

平均賃金の算定方法は、

労働基準法にいう平均賃金とは、これを算定すべき事由の発生した日以前3箇月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で除した金額をいう。」

ですね。

 

整理の視点①

ロジック的には難しくはないので、記憶するのみです。

今日の問題を解くうえでのベースとなる論点知識です。

ここでの注意点は、3つ。

1つ目は「算定すべき事由の発生した日以前3箇月間」という点。

算定事由が発生した日を含めて3か月遡るんですね。

文言どおりに解すれば算定事由発生日も含めて計算するように思えますが、民法の初日不算入の原則があり、また、「通常当該日には労務の提供が完全にはなされず賃金も全部支払われない場合が多く、これを3箇月間に入れることによりかえって労働者に不利になることとなる」ため、算定事由発生日は算入しません。注意しておいた方がよさそうですね(20201002訂正。)。

なので、本来なら本問では7月20日19日から3か月遡るんですが、論点知識②があるので、そうはなりません。

算定事由発生日当日を含むんだ含めず、その前日から起算するということは、こうした事例問題で問われたときに重要な意味を持ちますから、単に「3箇月」とボンヤリ覚えるのではなく、「算定事由発生日以前3箇月(ただし、算定事由発生日は不算入)」と何回か繰り返して、正確に覚えましょう。

2つ目は「賃金の総額を」という点ですが、原則として、算定期間中に支払われる、すべての賃金が含まれます。ただし、これに含まれないものがあり、論点④で扱います。

3つ目は「その期間の総日数で除した金額」という点。

「総日数」という文言であること(「暦日数」でも「労働日数」でもない。選択式で注意。)と、他の論点となりますが、その「総日数」から除外される期間(及びその間の賃金)があることは、ついでに思い出しておきましょう。

なので、本問では問われていませんが、必ずしも90日とか91日で除すとは限りませんからね。事例問題対策として、頭の隅っこにおいておきましょう。

 

本試験に持っていく論点知識②

賃金締切日がある場合の平均賃金の算定算定方法は、

「賃金締切日がある場合においては、直前の賃金締切日から起算する。」

ですね。

 

整理の視点②

これもロジック的には難しくはないので、記憶するのみですね。

むしろ、論点知識①とセットで覚えてしまった方が効率的です。

通常、どの事業所も賃金締日がありますから、実際は、こっちが原則ですね。

で、本問にあてはめてみると「基本給、通勤手当及び職務手当については、毎月25日、時間外手当については、毎月15日」とあるので、このどちらかということになります。

じゃあ、どっちなのよってことは、次の論点③につながる話です。

 

本試験に持っていく論点知識③

異なる賃金締切日があるときの平均賃金の算定算定方法は、

「賃金毎に賃金締切日が異なる場合、直前の賃金締切日は、それぞれ各賃金ごとの賃金締切日とされる。」

ですね。

 

整理の視点③

これもロジック的には難しくはないので、記憶するのみですし、論点知識②の応用としてついでに覚えてしまいましょう。

何のことはない。異なる賃金締日がある場合は、どちらかに合わせるのではなく、それぞれでよいということだけです。

ただ、異なる賃金締日というのがピンとこない方がいらっしゃるかもしれません。

社労士事務所で給与計算のお仕事をされている方なら、こういう事業所さんの例を扱ったことがあるでしょう。

固定的賃金は毎月そう変わりませんから、欠勤控除をするくらいの作業で計算が済みますが、勤怠にかかわる変動的賃金は毎月変わる可能性があります(特に時間外の割増賃金。)。これだけは別に集計して給与計算を行うという方法があります。

本問ではこの計算方法の例を事例として出題しているんですね。

なので、給与計算の実務をされたことがない方は、何のこっちゃと思われたかもしれませんが、論点知識③自体は平成27年度問2Eで出題済ですので、そのときに「賃金締日が異なるってどういうこと?」と疑問が生じたはずです。

そうでなかったとしたら、過去問を何となく解いている可能性が大なので、今一度、過去問検討がただの作業になってしまってないかと疑ってみた方がいいでしょうね。

なお、本問にあるような異なる賃金締日があって、それぞれ支給日が違っていたとしても、「賃金全額払いの原則」「毎月払いの原則」「一定期日払いの原則」には反しませんね。

最終的には、支払うべき賃金(固定的賃金+変動的賃金)の全額は支払われていますし、それぞれにつき毎月支払われていますし、両方とも「毎月末日」に支払われていますね。

 

本試験に持っていく論点知識④

平均賃金の算定基礎から控除される賃金は、

「賃金の総額には、臨時に支払われた賃金及び3箇月を超える期間ごとに支払われる賃金並びに通貨以外のもので支払われた賃金で一定の範囲に属しないものは算入しない。」

ですね。

 

整理の視点④

これもロジック的には難しくはないので、記憶するのみです。

論点①でみたように、平均賃金の計算は「これを算定すべき事由の発生した日以前3箇月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で除し」て計算します。

このときの賃金の計算基礎は、原則として、算定期間中に支払われる、すべての賃金なんですが、何でもかんでも含めると、平均賃金が過大になってしまう恐れがあるので、一定のものが除外されます。それがここでの論点知識です。

多くの受験生さんなら「臨時に3通」というゴロで覚えているのではないでしょうか。

3つの項目の頭をとった素直なゴロですね。

僕も受験生時代はこのゴロで覚えていました。

ただし、ゴロだけ覚えていても、どこの場面で使ったらいいかが分からなければ、ただのゴミ知識になってしまうので、「平均賃金の算定基礎からの除かれる賃金は『臨時に3通』」という覚え方をしていました。

さらに言うと、平均賃金の論点では、3箇月の期間から除外される期間(及びその間の賃金)というものがあり、これもタイトル付きで覚えていました(業・産・使・育介・試)。

みなさんは、このゴロ及び論点知識と論点知識④はごっちゃになってはいませんよね?

お恥ずかしながら、僕が初学者のときは、その違いに全く気付かず、「あれ~、それぞれのゴロって何の話だべ?」とは思いつつも、それ以上、情報を整理することなく先に進んでいました。

その結果、インプット講義が終わって、2巡目の過去問解きに入ったときに、さっぱり問題が解けない(何を根拠に正誤判断したらいいかが分からない。)んです。

めっちゃ焦りましたよ~。「1回やったはずなのに、何で解けないんじゃ!」ってね。

今思えば当たり前のことです。

上っ面だけ1回撫でるようなやり方をしていたって、覚えられるはずもなく、もちろん、問題が何を言っているのかも分かる訳がありません。

なので、2回目の受験以降(正確には初受験の1か月半くらい前から。)は、勉強のやり方を変えたんです。

そのおかげで、2回目の受験からは、択一については合格点を安定的に取ることができるようになりました(選択式で2回もドハマりしてしまいましたが(>_<))。

このブログで書いていることは、できなかった受験生が、どうやって合格点を取れるようになったかを詳細に書いています。

これを読んでいるあなたの来年の合格にお役立ちできれば幸いです。

とはいえ、「ふ~ん、いいこと聞けたな。」でとどまるのか、僕がやった方がいいですよということを実際にやってみるかで、あなたの合格可能性はガラッと変わります。

前者は、今は楽ですが、本試験が近づくにつれ、どんどんツラくなっていきます。

後者は、今はツラいですが、本試験が近づくにつれ、どんどん楽になっていきます。

さあ、どっちの方がいいですか?

 

今日のまとめ

今日は、「平均賃金」について整理しました。

また、知識間のつながり、場面の違いに注意を向けて記憶する意味についてもお伝えしました。

  

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できればですが、全論点につき、僕だったらどう記憶するかみたいな解説動画を作ろうと思っています(YouTubeにあげたやつの全論点版みたいなイメージです。)。

こちらも乞うご期待。

 

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