みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
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kogeproさん、読者登録ありがとうございます。来年の8月22日まで宜しゅうおたの申します。
aya-hwyさん、コメントありがとうございます。2回とも文章が途中で切れてるっぽいので、承認はまだにしておきますね。
僕はこんな人です。
さて、今日は「合格者レベルならば、どのような思考を辿るか?」シリーズの3日目です。
【もくじ】
択一式①
今日は択一式の労基・安衛と労災です。
労基・安衛
問1は、珍しく設問文にテーマが記されていますね。どれも定義に関するもので、過去問論点知識で解けますね。
去年のようなビックリ形式ではないにせよ、事例問題として考えさせる問題を初っ端に持ってくることで、受験生を足止めしようとしたのでしょうか。
問2もテーマが記されていますね。しかも細かめな分野からの出題です。
Aは平成16年度問7E。自信をもって☓。
Bは過去問がないので、本試験会場では△。ただし、周知については「労働者に」となっていて限定語句はないので、限りなく☓に近い△。
Cの前半は平成22年度問1A。後半は過去問がないので△。監督官が行う司法警察官の職務って、労基法違反の事実につき、尋問したり、身柄を拘束したり、証拠品の押収なんだけど、不払い賃金に対する財産の差し押さえって、債権回収のための私法上の強制執行の手段であり、司法警察官の職務ではないので、限りなく☓に近い△。
Dも過去問なし。実務を知っていれば〇なんだけど、受験生レベルは中立の△。
Eの事業を開始した場合は平成14年度問7Dだけど、超細かい。事業の廃止の場合は△。ただ、労基法違反の事実の有無をチェックするために事業の開始がされたことだけが分かればいいから、廃止の報告は要らないんじゃないかと考えて☓寄りの△。
A以外は全部△で、後から戻ってきて残りの思考をしたうえでDを解答にしますね。
合格者レベルなら思考して正解できるでしょう。全体正答率低いと思います。
問3もテーマが記されていますね。よく見るとどの問題にもテーマが記されていて、どんな論点知識を思い出したらよいかの助けになっていると言えます。
A~Eのいずれも平成23年度問7Dと平成15年度問7Dの過去問論点知識からどんな女性につきどんな業務の制限があるかを整理しておけば得点できますが、ちょっと細かい話ですね。
合格者レベルなら正解できますね。全体正答率低いでしょう。
問4はいずれも過去問論点知識をベースとした応用問題。
過去問で問われたことを焼き直し的にズバリ問うのではなく、それを基礎に「こういう場合だったらどういう結論が妥当だろうね?」という作りです。
毎年のように「過去問の出現率が下がっています。」とのたまわっている某講師はこういった問題も「過去問からの出題ではない。」とかって仰るんでしょうかね~?
で、合格者レベルなら思考して正解できますね。
正解肢のDは、そもそも就業規則自体が労基法7条の趣旨に反したものとして法違反と考えられるかどうか。
ヒントはおなじみ十和田観光事件の判旨「労働基準法7条が、特に、労働者に対し労働時間中における公民としての権利の行使および公の職務の執行を保障していることにかんがみるときは、公職の就任を使用者の承認にかからしめ、その承認を得ずして公職に就任した者を懲戒解雇に附する旨の前記条項は、右労働基準法の規定の趣旨に反し、無効のものと解すべきである。」です。
「〇☓当たってた。」式の過去問勉強では太刀打ちできないことがよく分かりますね。
問5は個数問題か………、で選択肢は、なんや~「0個」がないやん<`~´>つまんね~なぁ~。
どれも過去問論点知識ですね。後回しにしなくても全部根拠をもって正誤判断できます。
これも合格者レベルならどの肢も瞬殺できますね。
問6Aは平成30年度問1イ、Dは平成18年度問5B。
BCEは近年の法改正事項で、いずれも基本的な内容ですね。
合格者レベルならどれも根拠をもって正誤判断できます。
問7Aは過去問なし。任意的記載事項の話っぽいが、そもそも就業規則って事業主が一方的に作るものだから「必ず」記載しないといけないかは疑問なので☓寄りの△。
Bは平成27年度問7Dの焼き直し。C以下も過去問論点知識。
合格者レベルなら正解できますね。
問8Aは平成25年度問8A。
BCは法改正事項で、3種類ある面接指導の比較をしておけば瞬殺できますね。個別特訓でもこの話したなぁ。
Dも法改正事項。
Eは平成25年度問8B。
合格者レベルなら正解できますね。
問9Aは平成28年度問9A。
Bは過去問はないが、安衛法の目的条文の趣旨から考えると限りなく〇に近い△。
CDは過去問論点知識。
Eは平成29年度問8Aや平成26年度問8ウ。
合格者レベルなら正解できますね。
問10Aは平成17年度問8Bの過去問論点知識。
Bは直接の過去問はないが、作業内容変更時の安全衛生教育の趣旨から考えれば限りなく〇に近い△。
Cは平成26年度問10B。Dは平成21年度問10C。Eは平成22年度問10Eの応用。
この問題間違えたら、過去問の勉強の仕方を根本から変えた方がいいです。
労基7問は問2、3、4がちょっと難しめですが、過去問論点知識を元に思考すれば正解できるでしょう。
合格者レベルなら最低5点。7点満点も可能です。
安衛3問は、今年はどれも易しかったですね。3点満点の方多いのでは? 最低でも2点は確保したいところ。
労基・安衛10点満点の方、いるんじゃないかな。
労基7問の答えがBDしかないのは気持ち悪いですが、それを理由に答えを変えるのは自信のなさの表れです。事前の準備に問題があるってことですよ。
労災・徴収
問1は支給制限の過去問論点知識ですね。
合格者レベルなら、念のためのC以下を見たとしても30秒くらいで決着つくんじゃないでしょうか。
問2は給付通則と不正受給者からの費用徴収の過去問論点ですね。
ABが一見するとめんどくさそうですが、A~E全て過去問論点なので、合格者レベルなら1分もあれば決着つくんじゃないでしょうか。
問3は一人親方等の特別加入ですが、細かい!
平成24年度A~Dと平成27年度選択式での出題がありますが、これはさすがに合格者レベルでもキツイ。
Aはテキストには記載あり。平成27年度選択式の文中に記載あり。
Bも同様。
Cは平成24年度のABで出題あり。
Dはテキストには記載あり。平成27年度選択式では「家事支援作業」の言葉だけ記載あり。
Eは平成24年度CDで出題あり。
これは一応過去問ありますが、細かすぎるので、できなくてもいいです。
問4は罰則で個数問題ですか………。できなくてもかまいません。過去問もありません。
これは現場での思考のしようがほぼないのですが、刑罰がどれも「6月以内の懲役又は30万円以下の罰金」なので、違法とされる行為自体が等価値かどうかでみてみると、どうも違法性はどれも一緒っぽい。
当たればラッキ~くらいのつもりで全部正しいを答えにしますね。それ以上は拘らない。
問5は事例問題ですね。論点知識は障害補償給付の加重ですね。
で、元々障害等級第12級の者が加重障害となって第11級となったのですから、一時金同士の加重で、加重後の一時金の額は(第11級-第12級)なので、Aが答えですね。
一瞬「?」となりますが、論点が何かが分かれば答えはすぐに出ますね。
合格者レベルなら正解できますし、事例問題だからといって後回しにするほどのものでもないでしょう。
問6はどれも過去問論点知識ですが、
Bはうまいこと引っ掛けを作っていますね~。平成29年度問2Eや平成24年度選択式では療養の開始後3年を経過した日後に傷病補償年金をうけることとなったときについては言及されていないんですね。
なので、過去問の〇☓の答えだけを覚えるような勉強の仕方では太刀打ちできませんね(平成17年度問4Bでは言及あり。)。
で、クレアールさんはDが「正しい」としていますが、どうなんだろう?
たしかに、同一の業務災害で身体障害が2以上ある場合は、原則として重い方の身体障害の該当する障害等級になります(つまり、いついかなる時でも併合繰上げされるわけではない。)。
ただし、第13級以上に該当する身体障害が2以上あるときは、併合繰上げにより、重い方の身体障害の該当する障害等級を1~3級繰り上げるんでしたよね。
なので、「同一の業務災害で身体障害が2以上ある場合で、一方の障害が第14級に該当するとき」といっても、第12級、第13級、第14級の障害を有する場合には併合繰上げが行われ、第11級の障害等級になり、「重い方の身体障害の該当する障害等級による。」とは言えないんですよね~~。
ただ、これを事例問題としてではなく、条文の問題だととらえると「正しい」と言えるんですよね~。
問6はボツ問の可能性ありです。
ただし、Bに引っかかった方は要注意です。ACEの方は………。
問7Aは過去問ありません(クレアールのテキストには記載あり。)。見たことないので△。
BCEは過去問論点知識ですね。
Bは平成22年度問2B、Cは平成29年度問6D、Eは平成22年度問2Cと同じ論点です。
Dも一応過去問はあるんですが、平成11年度問7Cと古いんです。クレアールの過去問集では去年まで掲載がありました(出題から20年を超えたので削除されたのでしょう。テキストの記載は過去問キーワードとして赤字になってますね。)。
解くとしたら時効の論点の応用ですね。
保険給付である休業補償給付は労務不能になった日ごとに翌日起算で2年の時効でした。
ならば特支金の申請期限(≒事項)も同じだろうと考えるのが筋です(実際、特支金の申請期限は保険給付の時効と同じです。ただし、傷病特別支給金は申請により支給されるので5年の期限あり。)。
AかDで迷うと思いますが、合格者レベルなら思考のとっかかりのあるDをやっつけますね。
「よく分かんないし、何となくAかな。」となった方は、この1年間でやり方を変えないと、来年も同じ轍を踏みますよ。
問8は合格者レベルなら15秒で決着つきますね。
A~Dは過去問論点知識の焼き直し。僕ならCで答えが出た時点でDEは見ないでしょうね。
なお、Eの前半は過去問論点知識ですが、後半部分は悩ましいですね。
ただ、請負事業の一括の効果が「元請負人のみを当該事業の事業主とする。」なので、仮に元請負人が労働保険料を納めなかったとしても、下請の事業主さんは事業主とされないのですから、保険料の請求はされないと考えるのが筋でしょう。
誤答された方は、過去問の検討不足ですよ。
問9は継続事業のメリット制ですね。予想通り出ました!
いずれも過去問論点知識ですね。
Aはズバリの過去問はありませんが、制度の趣旨からすると当たり前の話。平成28年度問3イあたりあたりを解くことで、注意点として記憶できそうです。
Bは平成25年度問3B、Cは平成25年度問3A、Dは平成24年度問2ウの論点知識で解けます。
Eは過去問がないので△です。Dとで迷ったとしたら、継続事業の一括の効果、すなわち、一の事業として指定された事業以外の保険関係は消滅するということからすると、一括前の保険料や保険給付は指定事業とは別の事業のものとしてメリット収支率の算定基礎には算入しないだろうと考えて限りなく〇に近い△でしょうね。
やや難しいかもしれませんが、合格者レベルなら適用要件をきっちり押さえているはずですから、Dを選ぶでしょうね。
問10も過去問論点知識ですね。
Aは平成22年度問2D&26年度問3C、
Bは平成22年度問2A&24年度問3、
Cは直接の過去問はありませんが、平成24年度の問題を解くことで特別加入の保険料額の計算式をチェックし、どの特別加入の保険料額の計算も同じ特別加入保険料算定基礎額を用いるのだと目が向くはずです。
Dは平成26年度問3Dを解いてテキストをチェックしたときに併せて記憶していると思います。でなかったとしても、労災の保険料率が事業又は作業の種類にかかわらず全く同じというのはおかしいですよね。第3種とこんがらがらせようとしているのでしょう。
Eは平成16年度問2B。
CDが直接の過去問はありませんが、正解肢のAはバッキバキ過去問ですから、合格者レベルなら正解できますね。
労災は、徴収法3問は3点取れます。
労災7問は問3、4はできなくてもいいでしょう。最低4点、できれば5点で、合計7~8点は取りたいところです。
ふぅ。結局、全問みていますね。
今日はここでおしまい。
明日は雇用・徴収と一般常識の予定です。
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