みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
2月8日土曜日開催の最短最速勉強会の告知がアップされました。
今回は「労災保険法」です。
問題演習を中心にワシワシとみなさんの脳みそを掻き回します(^_^)/
受験仲間を作ったり、自分の勉強法の見直しをしたり、現状を把握するのに役立てたり、モチベーションのアップにつなげたりといろんな利用の仕方があります。
お家や自習室にこもって勉強するのもいいですが、そろそろ合格発表後の意気盛んさがガス欠になる時期です。
気分転換に一度参加してみてはいかがですか?
また、今回も合格体験談があります。
3回目と5回目で受かった方の話です。
ベテランになる直前で合格する秘訣、片足突っ込みかけたところから合格する秘訣が聞けます。
あなたが合格への具体的な道筋をつけるうえで目からウロコがボロボロ落ちる話となるでしょう。
合格するには悩むより行動ですよ!
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
僕はこんな人です。
本試験(令和2年8月23日)まで、残り214日(30週と4日)です。
1日1日を大切に過ごしましょうね。
仮に1週間平均の勉強時間が20時間だとすると残り時間は約610時間です。
あなたを追い込むつもりは1ミリもありませんが、ゴールからの逆算で、どのくらいの時間をかける必要があるかはシビアに見積もった方がいいと思います。
まとまって勉強できる土曜日曜は30回しか(「も」かな。)ありません。
時間の使い方やスケジューリングは、順調ですか?
また、「時間がない or 足りない。」と気が焦り気味な方は、1日及び1週間の時間の使い方を棚卸ししましょう。
まさか、睡眠時間、お仕事の時間、ご飯の時間、家事の時間、家族との時間以外に30分程度まとまった時間や5~10分のスキマ時間が全くないという方はいらっしゃらないでしょうから、勉強時間の確保はできるはずです。
また、少しであったとしても勉強に割けられる時間当たりの生産性をあげることも必要でしょうね。
勉強時間の確保や環境の整備は、あなた自身がやると決めてやらないことにはどうにもなりません!
いつまでたっても「時間がない。」「家のことが」などと
できない理由を挙げている方は、合格する覚悟ができていませんよ!
机の前に座るだけが勉強ではありません。
5分、10分でもいいから勉強する習慣を身につけましょう!
座って勉強できる間がないのであれば、立ってでも勉強しましょう。
できない理由をいくら挙げたとしても勉強は進みません。
また、効率の良い勉強は頭の中であーでもない、こーでもないと考えあぐねたとしても答えは出ません。
実際に試してみて自分流に使いこなせ、かつ、学んだ内容が残っているように微調整していくものです。
あなたがやりたいことは、勉強できないことへの不満をタラタラこぼすことですか?
それとも、腹をくくって勉強に集中することですか?
とはいえ、テンション抑え目で、じっくり準備していきましょう。
でだ、あなたは、1週間平均でどれだけ、
脳みそに汗をかく「正味の」勉強時間を費やしていますか?
(テキストをマーカーで塗り絵していたり、眺めているだけの時間はノーカウントですよ。)
焦りは禁物ですが、お仕事、睡眠、食事、家事、ご家族とのコミュニケーション以外の時間で、
ボーっとしてたり、無駄にイライラしてたりする時間を過ごしてはいませんか?
大事なのは、毎日1%ずつ成長することだけです。
本試験が終わったときのやりきった感をイメージしながら勉強していきましょう!
想像してみてください。本試験が終わったときの瞬間を。
その時、どんな感情に浸りたいですか?
このブログでは、今年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討してきました。
必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。
ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。
今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。
【もくじ】
昨日の振り返り
昨日は「公課の禁止」を整理しました。
雇用保険法上、どんなものに公租公課が課されるんでしたっけ?
はい、思い出して!
………、
「租税その他の公課は、失業等給付として支給を受けた金銭を標準として課することができない。」
でしたね。
あなたは、昨日勉強してストックした論点知識を
夜寝る前と、朝起きた時に繰り返しましたか?
記憶のコツは、
コンパクトな情報を常に繰り返すことです!
1回で覚えたつもりになってはいませんか?
もちろん、そのまえに、テキストなどの
情報を自分の言葉でコンパクトに凝縮すること
も大事です。
それと、白書対策は法令の知識以上に情報に興味を持つことです。
ボーっと資料を眺めているだけだったり、暗記に走ろうとしても身にはつきませんよ。
分かりやすい講義を聴いたり、テキストを読むだけの
受け身な勉強では記憶は身につきません。
受験経験があって、択一合格点に届いたことのない方は、
今のやり方で、本試験会場でスラスラ問題を解き、
11月に合格している自分の姿をイメージできますか?
今一度、勉強方法を見直してみてはいかがですか?
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
今日は、「雇用安定事業等」のうち「雇用安定事業」(雇用保険法62条)、「能力開発事業」(雇用保険法63条)、「事業等の利用」(雇用保険法65条)を整理します。
僕が持っているクレアール過去問集(2020年度向け。)では、
「雇用安定事業」が小見出しなしと、小見出し「雇用調整助成金等」に枝分かれしていて、
小見出しなしは6肢、
「雇用調整助成金等」は5肢、
「能力開発事業」は5肢(それとH24&29年度の選択式)、
「事業等の利用」は1肢、載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「雇用安定事業」の小見出しなしは「1個」の知識、
「雇用調整助成金等」は「1個」の知識、
「能力開発事業」は「2個」の知識、
「事業等の利用」は「1個」の知識でパーフェクトだとまとめました。
その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問
「雇用保険法第64条は、『政府は、【 A 】の就職に必要な能力を開発し、及び向上させるため、能力開発事業として、職業訓練の実施等による【 B 】の就職の支援に関する法律(平成23年法律第47号)第4条第2項に規定する【 C 】を行う者に対して、同法第5条の規定による助成を行うこと及び同法第2条に規定する【 B 】に対して、同法第7条第1項の職業訓練受講給付金を支給することができる。』と規定している。」
(平成24年度選択式)
この問題、問われている知識は何でしょう?
では、シンキングタイム、スタート!
いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。
………、
「雇用保険法の能力開発事業の内容はどんなものか?」
ですね。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識
「被保険者等に関し、職業生活の全期間を通じて、これらの者の能力を開発し、及び向上させることを促進するための事業。」
ですね。
整理の視点
深入り厳禁な箇所です。
まずは、雇用保険二事業のそれぞれの名称と、ざっくりした内容を覚えておけばOKでしょう。
雇用保険二事業とは、「雇用安定事業」と「能力開発事業」の2つですね。
体系図の下の方、「失業等給付」でない方に枝分かれする話ですよ。
ざっくりした内容は、
「雇用安定事業」は「被保険者、被保険者であった者及び被保険者になろうとする者(「被保険者等」という。)に関し、失業の予防、雇用状態の是正、雇用機会の増大その他雇用の安定を図るための事業。」
「能力開発事業」は「被保険者等に関し、職業生活の全期間を通じて、これらの者の能力を開発し、及び向上させることを促進するための事業。」
です。
要は、「雇用安定事業」は、失業の予防や雇用機会の増大に資する事業であり、
「能力開発事業」は、労働者のスキルアップに資する事業なわけです。
言葉の響きからも連想できますね。
で、具体的な事業の種類まで覚えようとすると底なし沼にハマってしまいますから止めておきましょう。
去年の記事で、「雇用安定事業」及び「能力開発事業」で行われる助成・援助についてまとめてありますので、そちらを参照してください。
過去問はこうやって本試験への知識に変える~雇用保険法㉚~ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
あとは、保険給付っぽい名称の「職業訓練受講給付金」がどんなものかをチェックすれば十分です。
この給付金、どこかで見たことありませんか?
はい、思い出して!
………、
明日整理する「国庫負担」のところで出てきます。
雇用保険二事業は、原則として国庫負担がありません。
ですが、「職業訓練受講給付金」は費用の2分の1(当面はその100分の10)の国庫負担があるんだって話は、受験経験のある方は記憶していることのはずです。
中身は、雇用保険を受給できない求職者の方(受給を終了した方を含む)が、ハローワークの支援指示により職業訓練を受講する場合、職業訓練期間中の生活を支援するための給付を受けることができる制度です(厚生労働省のHPより)。
要は、基本手当を受けられない方が職業訓練を受けるときの生活費の足しとなる給付です。
知り合いからの紹介で、求職者支援訓練の講師を務めた際、この制度を利用されている受講生さんがいらっしゃいました。
「職業訓練受講給付金」は、名称、概要、国庫負担くらいを押さえておけば十分です。
その知識があるだけでも、今日の1問を初見で見たときのビックリ感は和らぎます。
では、既存の知識を総動員して、今日の選択式の問題をどうやって解くかは次の項目で。
この問題の解き方(選択式対策)
まず、ABCを全部埋めて3点をとるのはかなり困難です。
ただしAは、過去問に「雇用保険二事業の対象となるのは、被保険者又は被保険者であった者に限られず、被保険者になろうとする者も含まれる。」(平成20年度問6C)ってのがありますから、(18)被保険者であつた者及び被保険者になろうとする者は比較的簡単に入ります。
BCが難易度高いです。とっかかりとなる過去問がありませんから。
こんなときのパニックを避けるためには、「どこを優先的に攻めたら3点を死守できるか?」と発想しましょう。
ズバリの知識がないときの解き方です。
幸い、平成24年度の雇用保険法選択式はDEがサービス問題だったので、Aさえ埋められたら3点は確保できて一安心です。
ちなみにこんな問題でした。
「雇用保険法においては、求職者給付たる【 D 】並びに雇用継続給付たる高年齢雇用継続基本給付金及び【 E 】に要する費用については、事務の執行に要する経費を除き、国庫負担の規定から除外されている。」
余裕ですね。
で、3点確保したうえで、念のため気持ちに余裕をもってBCを解くようにすると、解き筋が見えてきます。
語群からABCに入る候補をグルーピングすると、解答の候補は、
Aは、
(16)被保険者
(17)被保険者であった者及び被保険者
(18)被保険者であった者及び被保険者になろうとする者
(19)被保険者になろうとする者
Bは、
(3)求職者
(9)就職困難者
(12)特定求職者
(13)特定就職困難者
さらに、(3)求職者と(12)特定求職者、(9)就職困難者と(13)特定就職困難者が対になっていますね。
(AとBの候補がこのようにグルーピングできていない場合は、地力不足です。択一で合格点を取るための対策が先です。)
Cは、
(5)公共職業訓練
(10)職業訓練
(11)対象職業訓練
(15)認定職業訓練
さらに、(5)公共職業訓練と(10)職業訓練、(11)対象職業訓練と(15)認定職業訓練が対になっていますね。
Aは3点確保のときに決着ついていますから、BCを見ていきましょう。
まずB。
1つ目の穴は法律名を答えないといけないので、知らなければ答えようがありません。2つ目の穴が「『【 B 】に対して、同法第7条第1項の職業訓練受講給付金を支給することができる。』」とありますから、こっちをとっかかりにして解きます。
すると、(9)就職困難者は基本手当の受給期間や所定給付日数のところで出てくるもので、障害をお持ちの方などの著しく就職が阻害されている方をいいますが、職業訓練受講給付金は受給資格がない方のための給付金なので切れます。
同じ理由から(13)特定就職困難者も切れます。そもそもそんな名称は聞いたことがないし、著しく就職が阻害されている方よりもさらに条件厳しい方っているの?という疑問から解答候補からは外れます。もっとも、用語の定義を疎かにしている方は、これが解答っぽく見えるんでしょうね。
では、(3)求職者と(12)特定求職者のどちらでしょう。
これも職業訓練受講給付金は受給資格がない方のための給付金という前提知識があれば、単なる求職者というニュアンスの語と一定の条件を加味された求職者というニュアンスのものでは、より相応しいのがどちらかというと、「受給資格がない(という条件を加味した)求職者」という意味で後者でしょう。で、正解肢に辿り着けました。
次にC。(10)職業訓練は、普段何気なく口にしている言い回しですが、正式には(5)公共職業訓練のことを指すでしょうから除外。
(5)公共職業訓練については、やはり職業訓練受講給付金は受給資格がない方のための給付金ということから、受給資格のある求職者向けの職業訓練とは一線を画した名称だろうと推測できますので、解答候補からは外れます。
残った(11)対象職業訓練と(15)認定職業訓練。どっちでもええやん!と思います。
僕だったら、ここで時間を費やすよりも、他のびっくり問題のために時間を使います。
なので、本試験だったらこの2択に絞れたら、ADEで3点は間違いなく確保できているので、それでよしと判断しますね。
一応、屁理屈をつけて解答するならば、受給資格がない方のための給付金に係る訓練への助成なわけですから、何でもかんでもいいということにはならないでしょう。そういう意味では何かしらのチェックが入り、それに相応しいものとして評価されたものというニュアンスになるはずです。だとしたら「対象」よりも「認定」の方がしっくりして、(15)認定職業訓練を解答にします(よく言われる「国語力で解く。」ってこういうことなんでしょうね。)。当たればラッキーって感じですね。
こうした思考を80分のうちの何分かに振り分けた中で、しかも、あの極限状態の中で再現するのって、しんどいですね。
ただ、本試験選択式では必ずびっくり問題は出ますから、普段から思考を回す訓練ができているかが鍵でしょう。
で、思考を回す訓練は、情報をコンパクトにするときの思考過程に似ています。
「一言でいうとどういうことなんだろう?(本質は何だ?)」
「関連項目はないか?」
「試験勉強以外で関連する既存知識が役に立たないか?」
を常に考えてアウトプットしてみる訓練の積み重ねが、見たことも聞いたこともない問題への対策なのではないでしょうか?
その意味では、選択式が鬼門の方は、本試験の選択式過去問を本試験と同じような解き筋で解いてみる(知識だけに頼るのではなく、思考を回して解答を出す訓練をする。)ことをしてみてはいかがでしょう?
予備校の検討会などでは、知識ありきの解説が行われますが、本試験会場ではそんなことはできません(「そんなもん知らねー! 知ってたら解けるがな!!」ですよ。)。
それでも基準点未達を防ぐためにはどうしたらいいかは、まだまだ追求する余地はありそうです。
ただし、択一の合格点に達した経験のない方は、テクニックうんぬんかんぬんよりも基礎力をつけましょう。択一式も選択式も基本論点の知識が問われるのは共通なのですから。
今日のまとめ
今日は、「能力開発事業」を整理しました。
また、選択式びっくり問題の解き方についてもお伝えしました。
実際に自分ならどんな解き筋になるのかをやってみると、「あー、本番でもこういう風に考えればいいんだ。」って、僕自身気づくことができました。
人に教えるために自らも学ぶって楽しいですね(*^。^*)。
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