みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
来年の本試験(2019年8月25日)まであと「281日」。
さあ、今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう!
今日は「事業者が講ずべき措置等」(安衛法20条~28条の2)を扱います。
僕が持っているクレアール過去問集(平成30年度向け)には、
事業者が講ずべき措置等の過去問が8肢載っています。
(選択式を含めると10肢)
ただ、とても細かい論点なので、
さらっとテキストの条文を読んで、
どんなことが書かれているかを見ておくだけで十分です。
ただ、選択式で2回出題されている論点がありますので、
今日はそれを見てみましょう。
「労働安全衛生法第28条の2では、いわゆるリスクアセスメントの実施について、「事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、又は作業行動その他業務に起因する【 】(第57条第1項の政令で定める物及び第57条の2第1項に規定する通知対象物による【 】を除く。)を調査し、その結果に基づいて、この法律又はこれに基づく命令の規定による措置を講ずるほか、労働者の危険又は健康障害を防止するため必要な措置を講じるように努めなければならない。」と定めている。
(平成29年度選択式D)
では、この選択肢の論点、問われている知識は何でしょう?
シンキングタイム、スタート!
いつものように5W1Hで考えると…、
………、
「リスクアセスメントの実施について、事業者に課せられた責務の内容は何か?」ですね。
要は、リスクアセスメントをするときに事業者に求められていることは何か?です。
では答えは?
「①リスクアセスメントを実施し、その結果に基づいて
②法令等の措置を講ずる
③労働者の危険又は健康障害を防止するための措置を講ずる
④ように努めなければならない。」ですね。
リスクアセスメントとは、
「事業場にある危険性や有害性の特定、
リスクの見積り、
優先度の設定、
リスク低減措置の決定の一連の手順」のことを指します。
要は、労災が起こらないようにするための事前調査みたいなもんでしょう。
「事業主さんは労災が起こらないように、なるべく事前調査をして、予防するようにしてね。」ってことです。
ポイントは、努力規定であることです。
今日扱っている「事業者が講ずべき措置等」の条文は、
第20条から25条の2まで全て、事業主の義務規定です。
その中で、この28条の2だけは努力規定なので、出題されたのかなと思います。
第20条から25条の2までは、実際に労災発生の危険性にさらされている場面なのに対して、
第28条の2は労災発生の危険性があるかないかの事前調査の場面だから、
義務規定ではなく、努力規定なのかなって考えていました。
ちなみに、「事業者が講ずべき措置等」の中に、こんな条文があります。
「労働者は、事業者が労働安全衛生法20条から25条まで及び25条の2第1項の規定に基づき講ずる措置に応じて、必要な事項を守らなければならない。」
(安衛法第26条)
はい、出ました。労働者への義務規定。
しかもこの義務に違反した場合には罰則まであります。(安衛法120条)
過去問の出題歴もあります(平成28年度問9E)。
ダブルで例外なので、覚えておきましょうね。
「労働者には事業主が講ずる労災防止措置の遵守義務があり、
違反した場合には罰則もある。」
下の方にあるコメントから一言いただけると嬉しいです。
もちろん、質問もOKです。
(コメントはアカウントなしでもできます。
ただし承認制です。不適切と判断したものは掲載しませんので、あしからず。)
読んでくださって、ありがとうございます。