みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
ToruOtsuboさん、読者登録ありがとうございます。
今年の試験を受けられた方かしら?
合格通知待ちにせよ、捲土重来組にせよ、記事内容をご活用ください。
僕はこんな人です。
さて、今日から11回に分けて、本試験問題をざっと解いてみて、「合格者レベルならば、本試験会場で、どのような思考を辿るか?」というのを記事にします。
で、僕は、過去問でズバリ問われた内容と、根拠となった条文をベースにプチ応用論点が出題されてもいいように情報を加工することを旨としていますんで、記憶の内容としては「過去問でズバリ問われたことがあるか又はその周辺知識。」ってものになっています。
したがって、過去問でかすってもいないような中身については法改正事項や白書・統計以外については、原則として知識として持っていないことが前提です。
予備校の解説動画を観ていますと「テキストのどこどこに記載がある。」といった、過去問ではかすってもいないけど、しれっと記載のある項目(しかも普通の書体や文字色で書いてあるにすぎない。)についても受験生は当然知っているであろうことや、実務に就いてから知り得たこと知っていることを前提に「当然知っていますよね。」的なことを仰る方がいますが、僕は「それって、後出しじゃんけんじゃないか(-_-メ)」って思います。
あくまで、社労士事務所に勤めたことはなく、過去問をベースにその正答率を95%程度にガチガチに仕上げた受験生であれば、どのようなアウトプットをするのかという視点で記事を書いています。
今年はどんな問題なのか、ウデが鳴ります(とはいえ、内心ビビってます('Д')。)。
【もくじ】
労働法科目選択式①
初日は選択式の労働法科目から2つ。
労基・安衛
まずは、労基・安衛。
第一印象。おー、労基は条文知識から1つ。最高裁判例から2つといういつもの出題パターン。安衛は2つとも条文知識ね。
出題形式からのびっくり問題はなしと。
Aはサービス問題!
このブログやドS勉強会、個別特訓では、骨髄反射レベルですよと言っていた「時効」ですね。過去問多数。秒殺レベル。
①以外に答えの選びようがありません。よっしゃ。まずは1点確保。幸先いいぞ。
ここでまごついた方は、勉強方法間違っています。
Bのテーマ(=論点)は、「労働者の指定した年次有給休暇の期間が開始し又は経過した後になされた使用者の時季変更権の効力」ね。
過去問出題歴はありませんが、テキストに記載があるもののあるようです。
知らなかったとしたら、問題文中に示された判旨から論理を追うのがセオリー。
判旨中では「労働者の休暇の請求自体がその指定した休暇期間の始期にきわめて接近してされたため使用者において時季変更権を行使するか否かを事前に判断する時間的余裕がなかつたようなときには、それが事前にされなかつたことのゆえに直ちに時季変更権の行使が不適法となるものではなく、」
と述べられており、「有給使いますね。」と意思表示したタイミングが休暇が始める直前であって、使用者の時季変更権の行使ができるような時間的余裕がない場合には、仮に事前の時季変更権行使でなかったとしても即座に不適法ではありませんよって言ってますね。
なので、一定の場合には、事後の行使でもOKとなりうるよってことです。
じゃあ、どんなときに事後的な時季変更権の行使が認められるかは、
「客観的に右時季変更権を行使しうる事由が存し、かつ、その行使が【 B 】されたものである場合には、適法な時季変更権の行使があつたものとしてその効力を認めるのが相当である。」
ってなっています。
解答候補は⑩企業経営上の必要性から、⑫行政官庁の許可を受けて、⑬厚生労働省令で定めるところにより、⑯遅滞なく、です。
時季変更権の話なので⑩を選びたくなりますが、これを入れて読むと、
「客観的に右時季変更権を行使しうる事由が存し、かつ、その行使が企業経営上の必要性からされたものである場合には、適法な時季変更権の行使があつたものとしてその効力を認めるのが相当である。」
となります。すっげー違和感を覚えます。
だって、時季変更権って、指定された時季に休まれたら仕事が回らないっていう使用者側の都合(=企業経営上の必要性)があって行使するものですよね。
だとしたら、⑩が答えだとすると、例外的に事後的な変更権の行使が容認される理由として、時季変更権の趣旨が持ち出されることになり、論理の循環が起こります。
まして、ここでは、例外的に事後の時季変更権の行使が認められる場合について述べているのですから、有給消化が終わった後にのんびりと行使するということはあり得ず、できるだけ早いうちに行使すべきという利益衡量がなされてしかるべきです。
なので、答えは⑯以外にあり得ません。
合格者レベルの方なら、現場思考で得点できます。
これを失点された方は、「知っている/知らない」の二元論的思考になっているか、読解&思考力が足りません。
Cのテーマ(=論点)は、「マンションの住み込み管理員が所定労働時間の前後の一定の時間に断続的な業務に従事していた場合において、上記一定の時間が、管理員室の隣の居室に居て実作業に従事していない時間を含めて労働基準法上の労働時間にあたるか否か」ね。長げーな。
要するに「労働時間とは何か?」ってことですね。
この事案自体(大林ファシリティーズ(オークビルサービス)事件)は過去問出題歴はありませんが、大星ビル管理事件と同じ論旨ですね。
なので答えは⑳以外にあり得ません。
おっと、ここで早くも3点確保できちゃったぞ(^^♪
Dは、択一平成24年度問10Eの焼き直し。⑦で秒殺。
Eは、過去問出題歴はありませんので、できなくてもやむを得ない気がしますが、この間のコロナ渦やインフルエンザが蔓延したときによく耳にした内容のはずです。⑮しか選びようがありません。
今年の労基・安衛の選択式は簡単でしたね。5点満点の方も多いのでは?
去年と同じような選択式全体の傾向っぽいんで、ここで総合点の上積みができるよう、1点でも多く得点しておきたいところです。
逆に基準点割れの方は、勉強方法が間違っていますΣ(・ω・ノ)ノ!
救済はあり得ません。
労災
小問1って、何これ?条文まんまやん。ラッキー問題ですね。
A⑲、B⑦、C②以外に選びようがありません。
ここで3点確保できちゃいましたね。
小問2は「社会復帰促進等事業」ね。マイナー論点だけど、こっちも条文そのまんまで、しかも択一式平成26年度問4ABの焼き直し。瞬殺レベル。
Dは⑩、Eは⑭しか入りようがありません。Dがすぐに思い出せられなくてもグルーピングと消去法によって正解にはたどり着けられますね。
労災は超簡単でしたね。これも5点満点の方は多いでしょうね。
労基・安衛と同じように3点確保で満足するのではなく、総得点での上積みを図るべきです。
まさかまさかの基準点割れの方は、過去問の検討の仕方が根本的に間違っています。
労災も救済うんぬんかんぬんは無し。
今日はここまで。
明日は、雇用保険法と労一の解き筋を書きます。
お知らせ
今週末の土曜日(9月2日)に、オンライン打ち上げを開催します。
本試験のことや、勉強のこと、そのほかのこともしゃべくりあいましょう。
勉強会に参加したことない方のご参加も大歓迎です。
塚野とご縁のあるこれまでの合格者の方もお待ちしております。
時間は、19~21時の2時間を予定(場合によっては2次会もあり。)。
費用はもちろん無料。
各自で飲み物、食べ物をご用意ください。
なお、参加者全員の安心のため、顔出し、本名でのご参加をお願いします。
録画はしません。
通しの参加が無理で、顔出し程度のご参加もOKです。
奮ってご参加ください。
zoomを使います。招待URLは、3日の17時くらいにお知らせします。
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読んでくださって、ありがとうございます。