みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
僕はこんな人です。
来年の本試験(令和2年8月23日)まで、残り247日(35週と2日)、
1日1日を大切に過ごしましょうね。
仮に1週間平均の勉強時間が20時間だとすると残り時間は約710時間です。
あなたを追い込むつもりは1ミリもありませんが、ゴールからの逆算で、どのくらいの時間をかける必要があるかはシビアに見積もった方がいいと思います。
とはいえ、テンション抑え目で、じっくり準備していきましょう。
まだの方は、もういませんね。
でだ、あなたは、1週間平均でどれだけ、
脳みそに汗をかく「正味の」勉強時間を費やしていますか?
(テキストをマーカーで塗り絵していたり、眺めているだけの時間はノーカウントですよ。)
焦りは禁物ですが、お仕事、睡眠、食事、家事、ご家族とのコミュニケーション以外の時間で、
ボーっとしてたり、無駄にイライラしてたりする時間を過ごしてはいませんか?
大事なのは、毎日1%ずつ成長することだけです。
本試験が終わったときのやりきった感をイメージしながら勉強していきましょう!
想像してみてください。本試験が終わったときの瞬間を。
その時、どんな感情に浸りたいですか?
このブログでは、今年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討してきました。
必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。
ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。
今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。
【もくじ】
昨日の振り返り
昨日は「事業主からの費用徴収」を整理しました。
労災法上、事業主からの費用徴収が行われる要件は何でしたっけ?
はい、思い出して!
………、
「①事業主が故意又は重大な過失により保険関係成立届を提出していない期間(政府が当該事業について認定決定をしたときは、その決定後の期間を除く。)中に生じた事故
②事業主が一般保険料を督促状に指定する期限内に納付しない期間(天災事変その他やむを得ない事由により保険料を納付することができなかった期間を除く。)中に生じた事故
③事業主が故意又は重大な過失により生じさせた業務災害の原因である事故
が生じた場合。」
でしたね。
夜寝る前と、朝起きた時に繰り返しましたか?
記憶のコツは、
コンパクトな情報を常に繰り返すことです!
もちろん、そのまえに、テキストなどの
情報を自分の言葉でコンパクトに凝縮すること
も大事です。
それと、白書対策は法令の知識以上に情報に興味を持つことです。
ボーっと資料を眺めているだけだったり、暗記に走ろうとしても身にはつきませんよ。
分かりやすい講義を聴いたり、テキストを読むだけの
受け身な勉強では記憶は身につきません。
受験経験があって、択一合格点に届いたことのない方は、
今のやり方で、本試験会場でスラスラ問題を解き、
11月に合格している自分の姿をイメージできますか?
今一度、勉強方法を見直してみてはいかがですか?
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
今日は、「費用徴収」から「不正受給者からの費用徴収」(労災法12条の3)を整理します。
僕が持っているクレアール過去問集(2020年度向け。)では、
「不正受給者からの費用徴収」は4肢(類題含めて7肢)、載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「不正受給者からの費用徴収」は「3個」の知識でパーフェクトだとまとめました。
その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問
「偽りその他不正の手段により労災保険の保険給付を受けた者がある場合において、その保険給付が事業主の虚偽の報告又は証明をしたために行われたものであるときは、保険給付を受けた者ではなく事業主が、その保険給付に要した費用に相当する金額の全部を政府に返還しなければならない。」
(平成22年度問1C)
この問題、問われている知識は何でしょう?
論点3つあります。
では、シンキングタイム、スタート!
いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。
………、
「労災法上、不正受給者からの費用徴収が行われる要件は何か?」
「どの範囲で費用徴収が行われるか?」
「事業主が加担した場合にはどうなるか?」
ですね。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識①
不正受給者からの費用徴収は、
「偽りその他不正の手段により労災保険の保険給付を受けた者がある場合。」
ですね。
整理の視点①
ロジック的には難しくはないので、記憶するのみです。
言葉的には「不正の手段により」の部分は少し注意を払いましょう。
他の科目でも同じように不正受給をした場合の定めがあります。
労災では「手段」ですが、雇用&健保は「行為」。国年&厚年は「手段」ですので、年金があるものは「不正の手段」で、そうでないものは「不正の行為」と覚えておけば、選択式対策としては充分でしょう。
本試験に持っていく論点知識②
費用徴収が行われる範囲は、
「その保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる。」
ですね。
整理の視点②
これもロジック的に難しくはないので、記憶するのみです。
ここは雇用保険のみ表現が違っていて「全部又は一部を返還することを命ずることができ、」となっています。
また有名な「3倍返し」も雇用保険にはありますね(実際には返還命令分とその額の2倍に相当する分を合わせての3倍ですが。)。
本試験に持っていく論点知識③
事業主が加担した場合には、
「事業主(徴収法第8条第1項又は第2項の規定により元請負人が事業主とされる場合にあつては、当該元請負人。以下同じ。)が虚偽の報告又は証明をしたためその保険給付が行なわれたものであるときは、政府は、その事業主に対し、保険給付を受けた者と連帯して前項の徴収金を納付すべきことを命ずることができる。」
ですね。
整理の視点③
ここもロジック的には難しくはありません。
似たような定めは、雇用保険法&健康保険法にありますが、国年&厚年にはありません。
なぜでしょう? はい、考えてみて!
………、
労災・雇用・健保は、保険給付を請求する際に事業主等の証明が要るが、国年&厚年はその必要がないため。
です。過去問でも出題されていますよね?
労災だったら、事故が起きたときの状況などを証明する必要がありますし、雇用だったら、支払った給与を離職票に書いたりしますし、健保だったら傷病手当金を請求するときに事業主の証明が要りますよね。
直接的に科目横断の知識を問う問題は出題されにくいでしょうが(出るとしたら労一か社一。)、でっち上げ問題としては作りやすいでしょうね。
こういった、ちょっとした横断整理をしておくと、言葉の細かい使い方に注意を向ける訓練になります。
それができるようになると、問題文を読みながらキーワードを探すスピードと正確さがアップします。
また、論点の読み違いミスも減らすことができるようになりますし、似たような知識も「あれ~どうだったかな?」といった無駄な想起時間を減らすことができますから、問題を解くスピードも増します。
その分、思考を回して解答を捻り出さないといけない問題に時間を割くことができるようになり、得点力がアップします。
既に受験経験のある方は、このアドバンテージを活かしましょうね。
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あなたの持ち時間の残りはどんどん減っていきます。
軌道修正は早いうちにするに越したことはありませんよ!
今日のまとめ
今日は、「不正受給者からの費用徴収」を整理しました。
また、横断整理をしながら言葉の違いに注意を向けるメリットについてもお伝えしました。
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