みなさん、こんにちは。
「日本で２番目にドＳな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
僕はこんな人です。
本試験（令和２年８月23日）まで、残り１８６日（２６週と４日）です。
１日１日を大切に過ごしましょうね。
仮に１週間平均の勉強時間が２０時間だとすると残り時間は約５３０時間です。
あなたを追い込むつもりは１ミリもありませんが、ゴールからの逆算で、どのくらいの時間をかける必要があるかはシビアに見積もった方がいいと思います。
まとまって勉強できる土曜日曜は２６回しか（「も」かな。）ありません。
時間の使い方やスケジューリングは、順調ですか？
また、「時間がない or 足りない。」と気が焦り気味な方は、１日及び１週間の時間の使い方を棚卸ししましょう。
まさか、睡眠時間、お仕事の時間、ご飯の時間、家事の時間、家族との時間以外に３０分程度まとまった時間や５～１０分のスキマ時間が全くないという方はいらっしゃらないでしょうから、勉強時間の確保はできるはずです。
また、少しであったとしても勉強に割けられる時間当たりの生産性をあげることも必要でしょうね。
勉強時間の確保や環境の整備は、あなた自身がやると決めてやらないことにはどうにもなりません！
いつまでたっても「時間がない。」「家のことが」などと
できない理由を挙げている方は、合格する覚悟ができていませんよ！
机の前に座るだけが勉強ではありません。
５分、１０分でもいいから勉強する習慣を身につけましょう！
座って勉強できる間がないのであれば、立ってでも勉強しましょう。
できない理由をいくら挙げたとしても勉強は進みません。
また、効率の良い勉強は頭の中であーでもない、こーでもないと考えあぐねたとしても答えは出ません。
実際に試してみて自分流に使いこなせ、かつ、学んだ内容が残っているように微調整していくものです。
あなたがやりたいことは、勉強できないことへの不満をタラタラこぼすことですか？
それとも、腹をくくって勉強に集中することですか？
とはいえ、テンション抑え目で、じっくり準備していきましょう。
でだ、あなたは、１週間平均でどれだけ、
脳みそに汗をかく「正味の」勉強時間を費やしていますか？
（テキストをマーカーで塗り絵していたり、眺めているだけの時間はノーカウントですよ。）
焦りは禁物ですが、お仕事、睡眠、食事、家事、ご家族とのコミュニケーション以外の時間で、
ボーっとしてたり、無駄にイライラしてたりする時間を過ごしてはいませんか？
大事なのは、毎日１％ずつ成長することだけです。
本試験が終わったときのやりきった感をイメージしながら勉強していきましょう！
想像してみてください。本試験が終わったときの瞬間を。
その時、どんな感情に浸りたいですか？
このブログでは、今年の本試験向けに択一で５０点を取るための準備として、毎日、過去問を１題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討してきました。
必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。
ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。
今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。
【もくじ】
昨日の振り返り
昨日は「督促及び滞納処分」を整理しました。
徴収法上の督促の要件は何でしたっけ？
はい、思い出して！
………、
「労働保険料その他この法律の規定による徴収金を納付しない者があるとき。」
でしたね。
あなたは、昨日勉強してストックした論点知識を
夜寝る前と、朝起きた時に繰り返しましたか？
記憶のコツは、
コンパクトな情報を常に繰り返すことです！
１回で覚えたつもりになってはいませんか？
もちろん、そのまえに、テキストなどの
情報を自分の言葉でコンパクトに凝縮すること
も大事です。
それと、白書対策は法令の知識以上に情報に興味を持つことです。
ボーっと資料を眺めているだけだったり、暗記に走ろうとしても身にはつきませんよ。
分かりやすい講義を聴いたり、テキストを読むだけの
受け身な勉強では記憶は身につきません。
受験経験があって、択一合格点に届いたことのない方は、
今のやり方で、本試験会場でスラスラ問題を解き、
１１月に合格している自分の姿をイメージできますか？
今一度、勉強方法を見直してみてはいかがですか？
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
今日は、「督促及び滞納処分・延滞金」のうち「延滞金」（徴収法２８条）を整理します。
僕が持っているクレアール過去問集（2020年度向け。）では、
「延滞金」は１３肢（類題含めて２１肢）、載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「延滞金」は「５個」の知識でパーフェクトだとまとめました。
では、そのうちの１つを見てみましょう。
今日の１問
「所轄都道府県労働局歳入徴収官は、労働保険料その他労働保険徴収法の規定による徴収金を納付しない事業主に対して、期限を指定して督促を行うが、指定された期限までに納付しない事業主からは、指定した期限の翌日から完納の前日までの日数に応じ、所定の割合を乗じて計算した延滞金を徴収する。」
（平成２５年度問６Ｂ）
この問題、問われている知識は何でしょう？
論点３つありますよ。
では、シンキングタイム、スタート！
いつものように５Ｗ１Ｈの疑問形になるように考えましょうね。
………、
「徴収法上の督促の要件は何か？」
「延滞金を徴収する場合、どの期間について課されるか？」
「延滞金は何について課されるか？」
ですね。
では、答えは？
………、
本試験に持っていく論点知識①
徴収法上の督促の要件は、
「労働保険料その他この法律の規定による徴収金を納付しない者があるとき。」
ですね。
整理の視点①
これは昨日整理しましたので、復習がてら論点の読み取りと論点知識がアウトプットできたかをチェックしておいてください。
本試験に持っていく論点知識②
延滞金を徴収する場合の期間は、
「労働保険料の額に、納期限の翌日からその完納又は財産差押えの日の前日までの期間の日数に応じ、所定の割合を乗じて計算した延滞金を徴収。」
ですね。
整理の視点②
ロジック的には難しくはないので、記憶するのみですが、言い回しの意味を考えずに丸暗記するよりも、なぜそうなるのかを考えてから記憶した方がスンナリ覚えられます。
まず、期間の始期は「納期限の翌日」です。
翌日起算なのは民法の大原則通りなので問題はありません。
何の翌日なのかが試験では別のものに入れ替えられて誤りを作られますね。
ここで、なぜ「納期限」がスタートになるかはお分かりですか？
延滞金は遅延利息です。利息は、元本に対してつくものですから、考え方としては、元本の支払いが遅れたときから遅延利息が付くことになりますね。
で、元本は労働保険料であり、支払が遅れるとは、その納期限を過ぎるということですから、労働保険料の納期限の翌日から延滞金が課されるのは当たり前のことですね。
この箇所を丸暗記していると「督促状に定められた期限の翌日から」なんて文章があったときに「あれ～、どうだったかな？」とあやふやな判断をしかねませんね。
また、終期は「その完納又は財産差押えの日の前日」です。
延滞金は遅延利息ですから、耳をそろえて元本を支払ったときにはかかってくることはありません。
１日はその日の午前０時からスタートしますから、「完納または財産差押えの日」その日は耳をそろえて元本を支払った日になり、元本未払いの日数にカウントすることはあり得ませんね。
なので、「前日」になるんです。
ここも問題によっては「その完納又は財産差押えの日までの期間」とあっさり書かれて誤りを作ることなんて容易いですから、注意を払って読む必要のある箇所ですよね。
過去問検討は、何を知識として持っていくかを炙り出すだけでなく、正誤判断を必要とするところの見落としがないように、反応するべきフレーズを見極める訓練でもありますからね。
本試験に持っていく論点知識③
延滞金が課されるのは、
「労働保険料に対して。」
ですね。
整理の視点③
これもロジック的には難しくはないので、記憶するのみです。
ただ、督促が行われるときと条文の言い回しが似ているので、ごっちゃにならないように整理して記憶した方がいいでしょう。
まず、督促は論点知識の①でもみましたが、「労働保険料その他この法律の規定による徴収金を納付しない者があるとき。」と規定されているので、対象となるのは、「労働保険料」と「徴収法の規定による徴収金」です。
また、追徴金は労働保険料ではありませんが、徴収法の規定に基づき徴収されるペナルティーですから、督促の対象にはなります。
その一方、延滞金は「政府は、前条第１項（督促）の規定により労働保険料の納付を督促したときは、」と規定されているので、対象となるのは「労働保険料」についてのみです。
つまり「徴収法の規定による徴収金」については延滞金の対象にはなっていないため、追徴金は延滞金の対象にならないということになります。
なので、本試験問題で延滞金が課されるか否か？という論点が出題されたときは、対象になっているものが労働保険料なのか否かを検討すればいいということになりますね。
暗記に走って、「あれ～、これってどうだったかなー。」となっているようでは合格はおぼつきませんよ。
徴収法を暗記科目と仰っている予備校講師の方って、結構いらっしゃいますが、そんなつまらない勉強方法を伝えるのってどうかと思います。
確かに社労士試験は記憶の試験なので、覚えていないことには問題は解けません。
ただ、記憶を意味も分からず単純記憶のように覚えさせたとして、問題が解けるんでしょうかね？
また、実務に就いて未知の事案に接したときに、自分の頭で考えることができるんでしょうかね？
受かることだけが目的ならば、それもアリなんでしょう。
僕は、そんなことに年間600～800時間も使うなんて考えられません。
人それぞれでいいとは思いますが、せっかく貴重な時間とお金を投資するなら、楽しく学べて身に残る勉強の方が何十倍もリターンがあると思うんですけどね。
今日のまとめ
今日は、「延滞金」を整理しました。
また、暗記に走らず、意味から考えて記憶するコツについてもお伝えしました。
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