みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
僕はこんな人です。
今年の本試験(令和7年8月24日)まで、残り232日(33週と1日)です。
あなたが本試験までに勉強につぎ込められる最大時間は何時間ですか?
1日1日を大切に過ごしましょうね。
ただし、テンション抑え目で、じっくり準備していきましょう。
このブログでは、来年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。
必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。
ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。
また、マインドセットやスキルセットに関する過去記事は、以下のまとめ記事からご覧ください。
これまでのマインドセット/スキルセット記事のまとめ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。
【もくじ】
昨日の振り返り
昨日は、介護休業給付金を整理しました。
介護休業給付金の給付額は、いくらでしたっけ?
はい、思い出して!
………、
「①介護休業給付金の額は、一支給単位期間について、介護休業給付金の支給を受けることができる被保険者を受給資格者と、当該被保険者が当該介護休業給付金の支給に係る介護休業を開始した日の前日を受給資格に係る離職の日とみなして法第17条の規定を適用した場合に算定されることとなる賃金日額に相当する額(次項において『休業開始時賃金日額』という。)に次の各号に掲げる支給単位期間の区分に応じて当該各号に定める日数(次項において『支給日数』という。)を乗じて得た額の100分の40に相当する額とする。(以下略)
一 次号に掲げる支給単位期間以外の支給単位期間 30日
二 当該介護休業を終了した日の属する支給単位期間 当該支給単位期間にお@@ける当該介護休業を開始した日又は休業開始応当日から当該介護休業を終了@@した日までの日数
②介護休業を開始した被保険者に対する➀の規定の適用については、当分の間、同項中『100分の40』とあるのは、『100分の67』とする。」
でしたね。
これを記憶しやすい情報に加工して京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。
スマホアプリの「分散学習帳」がもっと使いやすいでしょう。
情報を覚えやすく加工する過程で脳みそに汗をかき、覚えやすくしたものを何回も繰り返し思い出すことで長期記憶に変えることが一番の忘却対策です。
分かりやすい講義や資料を1回聴いたり、眺めたりしただけで問題が解けるなんて魔法じみた方法はありません。
筋トレと一緒です。
脳みそに汗をかいた分、あなたが本試験で使える知識になります。
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
今日は、「育児休業給付」から、
「給付制限」(雇用保険法61条の8)を整理します。
僕が持っている過去問集と、今年の問題からは、
「育児休業給付金」は23肢(参考問題を除き、類題含めて24肢。それと選択式が1問と丸っと1問。)、
「給付制限」は2肢、載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「育児休業給付金」は「10個」の知識、
「給付制限」は「1個」の知識でパーフェクトだとまとめました。
その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問
「育児休業期間中に育児休業給付金の受給資格者が一時的に当該事業主の下で就労する場合、当該育児休業の終了予定日が到来しておらず、事業主がその休業の取得を引き続き認めていても、その後の育児休業は対象育児休業とならない。なお、『対象育児休業』とは、育児休業給付金の支給対象となる育児休業をいう。」
(令和4年度問6イ)
この問題、問われている知識は何でしょう?
では、シンキングタイム、スタート!
このブログでは、5W1Hの疑問形になるように考えることを推奨しています。
………、
「育児休業期間中に育児休業給付金の受給資格者が一時的に当該事業主の下で就労する場合、対象育児休業の扱いはどうなるか?」
ですね。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識
「本体育児休業期間中に受給資格者が一時的に当該事業主の下で就労する場合は、当該育児休業の終了予定日が到来しておらず、事業主がその休業の取得を引き続き認めていれば、当該育児休業が終了したものと取り扱わない。」
ですね。
整理の視点
今日のは、例の行政手引からの引用です。初見だと「何じゃこりゃ(´゚д゚`)?」ですが、中身的には簡単なロジックなんで、豆知識的に頭の隅っこに置いておけば十分でしょう。
まず、前提として、育児休業給付金は、原則として1歳に満たない子を養育するための休業をした場合に支給されるんでした。
したがって、育休をせず、就労している場合には、原則として育児休業給付金は支給されないんでした(ただし、ここでいう育児休業とは、育児休業・介護休業法にいう育児休業と同じであるから、支給単位期間において公共職業安定所長が就業していると認める日数が10日(10日を超える場合にあっては、公共職業安定所長が就業をしていると認める時間が80時間)以下であればよい。)。
では、本問のように一時的な就労、例えば、事業所の繁忙期に「育休中のところ申し訳ないけど、午前中の2時間だけでいいから手伝いに来て<m(__)m>。」なんてときにどうすんの?ってのが、今日の通達の内容です。
かかる場合に、引き続き育児休業が継続していると認められるための条件は2つですね。
1つ目は「当該育児休業の終了予定日が到来しておらず、」であること。
要するに、元々取得予定だった育休期間内であることってことですね。
2つ目は「事業主がその休業の取得を引き続き認めていれば、」であること。
さっきの例のように、事業主が育休中の一時的な就労であることを認識していればってことですね。
確かに、こうした事情の下での就労を柔軟に認めないと、被保険者側が忖度して育児休業を取り控えることが起こりかねません。そのための記載なのでしょう。
で、です。
今日の問題が、本試験会場で全くの初見である場合にどう対応するだろうか?とシミュレーションするのが合格者レベルの方の過去問検討法だというのは、この間、くどいくらいに言及していますが、皆さんはと~~っくに実践していて、思考すること自体にも慣れてきていますよね?
じゃあです。今日の問題を初めて見たときに、みなさんでしたら、どう反応して思考しますか? はい、やってみた! こういった小さな変化を馬鹿にすることなく積み重ねるからこそ、本試験の修羅場を搔い潜る地力がつくのですよ(=゚ω゚)ノ
………、
僕であれば、
「あー、過去問論点知識で準備したリストの中にはないな~(=こんなん知らん。)。『対象育児休業』の定義の話なんだけど、一時的な就労ってのが引っ掛かる。月当たり10日以下の就業っていうのならOKになりうるんだけど。よく分からないので、中立の△かな。」
です。
あとは、令和4年度問6は組み合わせ問題なので、過去問論点知識が問われた肢を軸にして、解答を決めます。
ちなみに本肢は、解答候補の組み合わせに絡むことがなかった(オがバリバリの過去問論点知識なので、ウオとエオの決勝戦となる。)ので、僕が本試験会場で解いていたとしたら、中立の△のまま先進みます。
仮に、〇寄りの△か×寄りの△かを判断しなければならないとするならば、問題文を良~く読み、どういうベクトルの話なのかな?という思考をします。
どういうことかというと、
「当該育児休業の終了予定日が到来しておらず、事業主がその休業の取得を引き続き認めていても、」の部分って、通達まんまではありますが、後に続く結論に至る前段階の話ですから、結論としての休業を肯定する要素なのか否定する要素なのかという中身になっています。
書かれていることは、元々の育休期間が終わっていないことと、事業主も引き続きの休業を認めているというのですから、休業を肯定する話の流れです。
にもかかわらず、問題文の結論は「その後の育児休業は対象育児休業とならない。」となっていて、判断が逆振りになっています。
その点で、論理的におかしいと言えるので、現場判断では×寄りの△とします。
で、実際に本問は誤りの肢な訳ですから、現場思考が、おおむね正しい筋に乗っていたのだと総括できます。
どうでしょう?
知らないなりに現場思考することで、作問者が仕掛けた「地雷」を踏むことなく、得点を積み上げることは可能なんです。
ただし、合格者レベルの方が、過去問論点知識を95%以上の精度で準備している(問題文から論点を正確に見極め、その論点知識が何も見なくても九九レベルでスラスラ言えるようになっている状態)からこそなせる業です。
過去問論点知識ですら「ええっとぉ~(;´・ω・)。」となっている限りは、合格基準なんて超えられません!
合格者レベルの方は、本試験会場でそんな惨めな思いは二度と味わいたくないと思っているからこそ、毎日の勉強を試行錯誤の場として、過去問論点知識をガチガチに固めつつ、思考力も磨いているのです。
それが合格に必要な基準です。
受験経験の割に点数が伸びない方というのは、合格に必要な基準を持ち合わせていないか、低いんです。
だから、毎日の勉強がこなすだけの作業になったり、進捗度=習熟度なのだという勘違いを起こすんです。
このブログを活用しているあなたであれば、今の自分の到達度が、客観的な合格基準に照らしてどのくらいにあり、残りの期間でどれくらい地力を引き上げなくてはならないかをシビアに測っていて、日々の学習で試行錯誤をしていますよね(^_-)-☆。
今日のまとめ
今日は、「育児休業給付金」を整理しました。
また、過去問の答えだけを覚えるようなやり方は勉強のうちには入らないということについてもお伝えしました。
下の方にあるコメントから一言、感想や実践して効果があったことなどをいただけると嬉しいです。
もちろん、記事そのものに関する質問及び要望もOKですが、その場合は、記載の訂正や読者さん全体の利益に適うと判断したものだけに限って対応します。
(コメントはアカウントなしでもできます。ただし承認制です。)
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実際に参加した受験さんからは、
「用語の大切さを改めて感じました。択一で、しっかりと用語を確認して、学んでいれば、選択問題にも応用ができることもわかりました。」
「自分では気づかない「解法のテクニック」があったことがわかった。」
「戦略的に表を書き3点取りにいくことです。一般常識以外でも難問が出るという心づもりと大ボス、中ボスとの戦いに向けて、構える姿勢について知れました。」
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