みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
僕はこんな人です。
来年の本試験(令和7年8月24日)まで、残り236日(33週と5日)です。
あなたが本試験までに勉強につぎ込められる最大時間は何時間ですか?
1日1日を大切に過ごしましょうね。
ただし、テンション抑え目で、じっくり準備していきましょう。
告知です。今月7日に実施した、
「労災法『心理的負荷による精神障害の認定基準』&『血管病変等を著しく増悪させる業務による脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準』ってこうやって勉強するんだゼ!」アーカイブ版のご案内です。
勉強会と日程が合わなかったり、今後、このテーマについて自学自習するときにお役立ていただけたらと思います。
内容は、昨日の勉強会を録画したYou Tube動画をご覧いただきながら、勉強会で使用した資料をお使いいただき、各自の理解と記憶を進めていただきます。
この勉強会動画を活用することにより、
「整理の視点がわかった。」
「今までぼんやりしていた知識が繋がり、全体像が把握できた。」
「他の過去問のように肢ごとの論点を考えるよりも、認定基準を読んで論点を整理する方が効率よく勉強できる事がわかった。」
といったことが得られます。
セット内容は、勉強会で使用した資料一式の送付と、勉強会を録画した限定You Tube動画です。
価格は、¥3,000です。支払方法及び支払先は、申し込みフォームをご覧ください。
他の苦手なテーマを得意にしたいというリクエストもあったので、順次、実施していこうと思います。
「労災で1点でも多く得点したい。」
「認定基準の暗記はこりごり。」
といった方は、奮ってお申し込みください。
このブログでは、来年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。
必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。
ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。
また、マインドセットやスキルセットに関する過去記事は、以下のまとめ記事からご覧ください。
これまでのマインドセット/スキルセット記事のまとめ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。
【もくじ】
昨日の振り返り
昨日は、常用就職支度手当を整理しました。
常用就職支度手当の支給要件は何でしたっけ?
はい、思い出して!
………、
「就業促進手当は、次の各号のいずれかに該当する者に対して、公共職業安定所長が厚生労働省令で定める基準に従つて必要があると認めたときに、支給する。
一 (略)
二 厚生労働省令で定める安定した職業に就いた受給資格者(当該職業に就いた@@日の前日における基本手当の支給残日数が当該受給資格に基づく所定給付日数@@の3分の1未満である者に限る。)、高年齢受給資格者(高年齢求職者給付金@@の支給を受けた者であつて、当該高年齢受給資格に係る離職の日の翌日から起@@算して1年を経過していないものを含む。以下この節において同じ。)、特例@@受給資格者(特例一時金の支給を受けた者であつて、当該特例受給資格に係る@@離職の日の翌日から起算して6箇月を経過していないものを含む。以下この節@@において同じ。)又は日雇受給資格者(法第45条又は第54条の規定による日@@雇労働求職者給付金の支給を受けることができる者をいう。以下同じ。)であ@@つて、身体障害者その他の就職が困難な者として厚生労働省令で定めるもの。」
でしたね。
これを記憶しやすい情報に加工して京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。
スマホアプリの「分散学習帳」がもっと使いやすいでしょう。
情報を覚えやすく加工する過程で脳みそに汗をかき、覚えやすくしたものを何回も繰り返し思い出すことで長期記憶に変えることが一番の忘却対策です。
分かりやすい講義や資料を1回聴いたり、眺めたりしただけで問題が解けるなんて魔法じみた方法はありません。
筋トレと一緒です。
脳みそに汗をかいた分、あなたが本試験で使える知識になります。
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
今日は、「就職促進給付」のうち、
「移転費」(雇用保険法58条)、
「求職活動支援費」(雇用保険法59条)、
「給付制限」(雇用保険法60条)を整理します。
僕が持っている過去問集と、今年の問題からは、
「移転費」は7肢(それと選択式が1問。)、
「求職活動支援費」は5肢、
「給付制限」は1肢、載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「移転費」は「3個」の知識、
「求職活動支援費」は「3個」の知識、
「給付制限」は「1個」の知識でパーフェクトだとまとめました。
その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問
「移転費の支給を受けた受給資格者が、公共職業安定所、特定地方公共団体若しくは職業紹介事業者(一定の者を除く。)の紹介した職業に就かなかった場合、その事実が確定した日の翌日から起算して10日以内に移転費を支給した公共職業安定所長にその旨を届け出るとともに、その支給を受けた移転費に相当する額を返還しなければならない。」
(平成18年度問6D)
この問題、問われている知識は何でしょう?
では、シンキングタイム、スタート!
このブログでは、5W1Hの疑問形になるように考えることを推奨しています。
………、
「移転費の支給を受けた受給資格者が職業に就かなかった場合、移転費はどうなるか?」
ですね。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識
「①移転費は、受給資格者等が公共職業安定所、職業安定法第4条第9項に規定する特定地方公共団体若しくは同法第18条の2に規定する職業紹介事業者の紹介した職業に就くため、又は公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けるため、その住所又は居所を変更する場合において、公共職業安定所長が厚生労働大臣の定める基準に従つて必要があると認めたときに、支給する。
②移転費の支給を受けた受給資格者等は、公共職業安定所、特定地方公共団体若しくは職業紹介事業者の紹介した職業に就かなかつたとき、又は公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けなかつたときは、その事実が確定した日の翌日から起算して10日以内に移転費を支給した公共職業安定所長にその旨を届け出るとともに、その支給を受けた移転費に相当する額を返還しなければならない。
③移転費を支給した公共職業安定所長は②の届出を受理したとき、又は②に規定する事実を知つたときは支給した移転費に相当する額を、支給すべき額を超えて移転費を支給したときは支給すべき額を超える部分に相当する額を返還させなければならない。」
ですね。
整理の視点
今日のはロジック的には難しくはないので、楽勝ですね。
まず①。読めば分かるんですが「どんな時に?」「どうする?」型なので、そこの正しい読みは確実に進めましょう。
「どんな時に?」かは「受給資格者等が公共職業安定所、職業安定法第4条第9項に規定する特定地方公共団体若しくは同法第18条の2に規定する職業紹介事業者の紹介した職業に就くため、又は公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けるため、その住所又は居所を変更する場合において、」です。長いですね~。
より分析的に読むと、主語は「受給資格者等」です。
この「等」ってのが曲者で、このたった一字がくっつくことで、単なる「受給資格者」と全く別物の意味になるため、注意が必要です。
じゃあです。単なる「受給資格者」と「受給資格者等」との違いって、何でしたっけ? はい、思い出した! テキストはすぐ見ない(ー_ー)!!
………、
「『等』がくっつくことによって、この場合、受給資格者のみならず、高年齢受給資格者、特例受給資格者、日雇受給資格者のすべてを指す呼称となる。」
んでしたね。
というのも、法第56条の3第2項(就業促進給付の条文)で、このように定められているからです。
「受給資格者、高年齢受給資格者、特例受給資格者又は日雇受給資格者(第58条及び第59条第1項において『受給資格者等』という。)が、前項第一号ロ又は同項第二号に規定する安定した職業に就いた日前厚生労働省令で定める期間内の就職について就業促進手当(同項第一号イに該当する者に係るものを除く。以下この項において同じ。)の支給を受けたことがあるときは、前項の規定にかかわらず、就業促進手当は、支給しない。」
ここで出てくる「第58条及び第59条第1項」ってのが、移転費の支給要件&求職活動支援費の支給要件の条文で、論点知識①がまさに前者ですから、「受給資格者等」といえば「四人衆」のことを指すわけです。
過去記事でも書いたことがありますが、雇用保険法の保険給付は、どの受給資格者or被保険者に対するものなのかが地味~に頻出事項です。
求職者給付については、受給資格の区分ごとにキレイに分かれているんで難儀はしませんが(ただし、技能習得手当&寄宿手当は受給資格者onlyとは限らないので注意。)、就職促進給付以下のカテゴリーでは「あれ~、どうだったっけ( ;∀;)。」となりやすいです(僕の受験生だった頃と比べたら、法改正によってかなりスッキリと整理はされましたが…。)。
なので、体系図を書くときには、保険給付名だけがキレイに収められるだけでなく、だれに対する保険給付かと、国庫負担割合もついでに書いていました。
みなさんもそれくらいの工夫は実践していますよね?
ただただ機械的にマス目を埋めるだけなんてのは「作業」です。つまらないです。
それを学びの喜びに変えるのは、私たち自身です。
話を戻しましょう。
「どんな時に?」かは、
「(受給資格者等が)公共職業安定所、職業安定法第4条第9項に規定する特定地方公共団体若しくは同法第18条の2に規定する職業紹介事業者の紹介した職業に就くため、又は公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けるため、その住所又は居所を変更する場合において、」でした。
要するに、各所からの職業紹介を受けた職業に就く場合か、公共職業訓練を受ける場合に引っ越しする場合にはってことです。
なので移転費が「引っ越し代」と呼ばれるんでした。
「どうなる?」は、
「公共職業安定所長が厚生労働大臣の定める基準に従つて必要があると認めたときに、支給する。」
です。読めば分かりますね。
で、ここまでが前提。結局、就職せず、訓練も受けなかったらどうすんのってのが②③で本丸。
②は読めば分かりますね。
要するに、自己申告して支給された分を返還せよってことです。手続き期日については雇用保険法の原則通りなので、覚えること自体は簡単です。
③も読めば分かりますが、行政の方で認知した場合には、積極的に動けよってことです。
これについては出題歴はありませんが、仮に本試験でこの条文自体がズバリ問われたとしても、慌てることもないでしょう。
もちろん、合格者レベルの方であれば、今日の過去問検討時についでにテキストをチラ見くらいはしますから、「あー、はいはい。アレの話ね(#^.^#)。」くらいに捌けられます。
それに、返さなくてはならない給付があるのであれば、受給資格者等からのアクションだけ待っているというのも不自然です。
知識に不安がある方なら、これくらいの揺さぶりでもパニックになるんでしょうかね~。
このブログを活用しているあなたなら、この程度の変化球なんて想定内ですよね(^_-)-☆。
今日のまとめ
今日は、「移転費」を整理しました。
また、雇用保険は誰への給付かも大事だということについてもお伝えしました。
今日で令和6年はおしまいです。
よいお年を(といっても、明日もまた記事はアップしますけどね(@^^)/~~~。)。
下の方にあるコメントから一言、感想や実践して効果があったことなどをいただけると嬉しいです。
もちろん、記事そのものに関する質問及び要望もOKですが、その場合は、記載の訂正や読者さん全体の利益に適うと判断したものだけに限って対応します。
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実際に参加した受験さんからは、
「用語の大切さを改めて感じました。択一で、しっかりと用語を確認して、学んでいれば、選択問題にも応用ができることもわかりました。」
「自分では気づかない「解法のテクニック」があったことがわかった。」
「戦略的に表を書き3点取りにいくことです。一般常識以外でも難問が出るという心づもりと大ボス、中ボスとの戦いに向けて、構える姿勢について知れました。」
といった感想をいただいております。
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