みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
僕はこんな人です。
来年の本試験(令和7年8月24日)まで、残り292日(41週と5日)です。
あなたが本試験までに勉強につぎ込められる最大時間は何時間ですか?
1日1日を大切に過ごしましょうね。
ただし、テンション抑え目で、じっくり準備していきましょう。
このブログでは、来年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。
必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。
ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。
また、マインドセットやスキルセットに関する過去記事は、以下のまとめ記事からご覧ください。
これまでのマインドセット/スキルセット記事のまとめ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。
【もくじ】
昨日の振り返り
昨日は、「機械等貸与者の講ずべき措置」を整理しました。
機械等貸与者の講ずべき措置の中身は何でしたっけ?
はい、思い出して!
………、
「①機械等で、政令で定めるものを他の事業者に貸与する者で、厚生労働省令で定めるもの(以下『機械等貸与者』という。)は、当該機械等の貸与を受けた事業者の事業場における当該機械等による労働災害を防止するため必要な措置を講じなければならない。
②①の政令で定める機械等は、次に掲げる機械等とする。
一 つり上げ荷重(クレーン(移動式クレーンを除く。以下同じ。)、移動式ク@レーン又はデリックの構造及び材料に応じて負荷させることができる最大の荷@重をいう。以下同じ。)が0.5トン以上の移動式クレーン
二 別表第七に掲げる建設機械で、動力を用い、かつ、不特定の場所に自走する@ことができるもの
三 不整地運搬車
四 作業床の高さ(作業床を最も高く上昇させた場合におけるその床面の高さを@いう。以下同じ。)が2メートル以上の高所作業車
③①の厚生労働省令で定める者は、②各号に掲げる機械等を、相当の対価を得て業として他の事業者に貸与する者とする。」
でしたね。
これを記憶しやすい情報に加工して京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。
スマホアプリの「分散学習帳」がもっと使いやすいでしょう。
情報を覚えやすく加工する過程で脳みそに汗をかき、覚えやすくしたものを何回も繰り返し思い出すことで長期記憶に変えることが一番の忘却対策です。
分かりやすい講義を1回聴いたり、分かりやすい資料を眺めたりしただけで問題が解けるなんて魔法じみた方法はありません。
筋トレと一緒です。
脳みそに汗をかいた分、あなたが本試験で使える知識になります。
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
今日は、「機械等に関する規制」を整理します。
僕が持っている過去問集と、今年の問題からは、
「機械等に関する規制」は中見出しで「特定機械等に関する規制」「特定機械等以外の機械等に関する規制」「定期自主検査」に枝分かれしています。
「特定機械等に関する規制」はまるっと2問、
「特定機械等以外の機械等に関する規制」(譲渡等の制限等)は選択式が1問と、まるっと1問、
「定期自主検査」(定期自主検査と特定自主検査)は5肢(というかまるっと1問。それと選択式が1問。)、載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「特定機械等以外の機械等に関する規制」(譲渡等の制限等)は「2個」の知識、
「定期自主検査」(定期自主検査と特定自主検査)は「3個」の知識でパーフェクトだとまとめました。
その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問
「つり上げ荷重3トン以上のクレーン(移動式クレーンを除く。)については、事業者は、一定の資格を有する労働者又は検査業者による特定自主検査を行い、その結果を記録しておかなければならない。」
(平成7年度問10C)
この問題、問われている知識は何でしょう?
論点2つありますよ。
では、シンキングタイム、スタート!
このブログでは、5W1Hの疑問形になるように考えることを推奨しています。
………、
「特定自主検査は誰に行わせなければならないか?」と、
「特定自主検査の対象物は何か?」
ですね。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識①
特定自主検査は誰に行わせなければならないかは、
「①事業者は、ボイラーその他の機械等で、政令で定めるものについて、厚生労働省令で定めるところにより、定期に自主検査を行ない、及びその結果を記録しておかなければならない。
②事業者は、①の機械等で政令で定めるものについて同項の規定による自主検査のうち厚生労働省令で定める自主検査(以下『特定自主検査』という。)を行うときは、その使用する労働者で厚生労働省令で定める資格を有するもの又は第54条の3第1項に規定する登録を受け、他人の求めに応じて当該機械等について特定自主検査を行う者(以下「検査業者」という。)に実施させなければならない。」
ですね。
整理の視点①
は~い、今日も禁じ手(どの過去問集にも載ってない古~い過去問)でっせ\(◎o◎)/!
平成1ケタ台の頃は、特定機械等のセクションも過去問多かったんですよ。
先に②ですが、この条文で言っていることは、要するに「特定自主検査」を行う時は、自前の有資格労働者か「検査業者」に行わせなければならないよってことです。
また、自主検査を行った時は、記録の保存も要るよってのが①。具体的な年限は明記されていませんが、原則通りの3年と考えてよさそうです。
「文書の保存」の論点知識、九九レベルで言えるようになっていますよね?
本試験に持っていく論点知識②
特定自主検査の対象物は、
「法第45条第2項の政令で定める機械等は、令第13条第3項第8号、第9号、第33号及び第34号に掲げる機械等並びに令第15条第1項第2号に掲げる機械等とする。」
ですね。
整理の視点②
条文番号の引用ばかりで、訳分かりません(´・_・`)。
順に、
「フォークリフト」(令和6年度選択式Dの答えね。ドS勉強会でやったヤツだ。)
「別表第七に掲げる建設機械で、動力を用い、かつ、不特定の場所に自走することができるもの」
「不整地運搬車」
「作業床の高さが2メートル以上の高所作業車」
「動力により駆動されるプレス機械」
です。
これらの覚え方の工夫は既にやってますね(勉強会に参加された方は、覚えていますね?)?
あれ? 問題文にある「つり上げ荷重3トン以上のクレーン(移動式クレーンを除く。)」が出てきませんね。
したがって、特定機械等は、特定自主検査の対象物ではないということになります。
お手持ちのテキストでも、特定機械等は「定期自主検査」の対象として記載されています。
けどね、すんごい違和感を覚えるんですよ。
何てったって、特定機械等って、都道府県労働局長の製造許可がいるほど、危険度の高い機械な訳で、特定自主検査よりもユルい定期自主検査でいいってのは、変じゃありませんか?
けどね、これでいいんですよ。では、それはなぜでしょう? はい、考えた! テキストチラ見したって答えなんか書いてませんよΣ(゚Д゚)。
………、
「特定機械等は『特定自主検査』よりも厳しい『性能検査』を受けることになっているから。」
ですね。
「特定自主検査」とは、定期自主検査の対象機械等のうち、特に検査が技術的に難し
く、事故が発生すると重大な災害となる5種類の機械等に関する検査のことですが、
「性能検査」とは、「登録性能検査機関」が行う検査のことで、特定機械等の検査証の有効期間の更新を受けようとするときに受けなければならない検査です。
特定機械等は、製造時等検査や落成検査に合格したときに「検査証」が交付され、その有効期間内でなければ使用することができません。
で、この「検査証」の有効期限の更新時に行われるのが「性能検査」であり、「特定自主検査」とは異なり、自前の有資格労働者に行わせることはできず、必ず、厚生労働大臣の登録を受けた「登録性能検査機関」に行わせなければならないんです。
ね? これで話が通じたでしょ?
安衛法ってのは、労災を起こさせないための仕組みの法律ですから、個々の仕組み同士が緻密に絡み合っているのですよ。
そういった大雑把な観点と、個々の論点知識同士のつながりがどうなっているのかを考えながら学習を進めると、安衛法はつまらない暗記科目から脱することができます。
このブログを活用しているあなたであれば、大所高所に立った勉強もできていますよね(^_-)-☆。
今日のまとめ
今日は、「定期自主検査(定期自主検査と特定自主検査)」を整理しました。
また、個々の論点知識の理解と記憶も必要だが、大所高所に立ったものの考え方も大事だということについてもお伝えしました。
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