日本で2番目にドSな社労士試験対策

このブログは、社労士試験に本気で合格する方を応援するために、主自身が取った効果的な学習法をお伝えするブログです。主に受験経験のある方向けの内容ですが、初学者の方でも1発合格するエッセンスが詰まっています。毎日アップしますので、ご愛読ください。

過去問はこうやって本試験への知識に変える~厚生年金保険法㉞~

みなさん、こんにちは。

 

「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。

 

毎日、ありがとうございます。

 

はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。

僕はこんな人です。

にょういずみにょうさんのプロフィール - はてな

 

今年の本試験(令和4年8月28日)まで、残り74日(10週と4日)です。

1日1日を大切に過ごしましょうね。

 

このブログでは、今年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。

必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。

ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。

 

また、勉強法に関する僕の考えは以下の記事をご覧ください。

合格者になるためのマインドセット - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのマインドセット② - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのマインドセット③ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット① - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット② - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット③ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット④ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット⑤ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット⑥ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

合格者になるためのスキルセット⑦ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

 

今日もメインシリーズ

「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。

 

【もくじ】 

昨日の振り返り

昨日は、「受給権の保護」を整理しました。

 

厚年法上、受給権の保護はどのようになっているんでしたっけ?

はい、思い出して!

 


………、

 

 

「①保険給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押えることができない。ただし、老齢厚生年金を受ける権利を国税滞納処分(その例による処分を含む。)により差し押える場合は、この限りでない。

 ②(略)、①、(略)の規定は、脱退一時金について準用する。この場合において、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。」

でしたね。

 

これを記憶しやすい情報に加工して京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。

スマホアプリの「分散学習帳」がもっと使いやすいでしょう。

情報を覚えやすく加工する過程で脳みそに汗をかき、覚えやすくしたものを何回も繰り返し思い出すことで長期記憶に変えることが一番の忘却対策です。

分かりやすい講義や資料を1回聴いたり、眺めたりしただけで問題が解けるなんて魔法じみた方法はありません。

筋トレと一緒です。

脳みそに汗をかいた分、あなたが本試験で使える知識になります。

 

今日の過去問検討

今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数

では、過去問検討に移りましょう。

 

今日は、「離婚時の年金分割」のうち「離婚等をした場合における特例」から、

「離婚等をした場合の標準報酬の改定又は決定の特例」(厚年法78条の2)

「請求すべき按分割合」(厚年法78条の3)

「当事者等への情報提供」(厚年法78条の4)

「標準報酬の改定又は決定と記録」(厚年法78条の6、78条の7)

「老齢厚生年金等の額の改定等」(厚年法78条の10等)を整理します。

 

僕が持っている過去問集と、今年の問題からは、 

「離婚等をした場合の標準報酬の改定又は決定の特例」は6肢、

「請求すべき按分割合」は2肢(それと選択式が1問。)、

「当事者等への情報提供」は2肢、

「標準報酬の改定又は決定と記録」は1肢、

「老齢厚生年金等の額の改定等」は13肢(類題含めて18肢)載っています。


ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、

「離婚等をした場合の標準報酬の改定又は決定の特例」は「6個」の知識、

「請求すべき按分割合」は「2個」の知識、

「当事者等への情報提供」は「2個」の知識、

「標準報酬の改定又は決定と記録」は「1個」の知識、

「老齢厚生年金等の額の改定等」は「3個」の知識で、パーフェクトだとまとめました。

細かい論点が多いなという印象です。

 

その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、

本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?

 

では、そのうちの1つを見てみましょう。

 

今日の1問

「第1号改定者及び第2号改定者又はその一方は、実施機関に対して、厚生労働省令の定めるところにより、標準報酬改定請求を行うために必要な情報の提供を請求することができるが、その請求は、離婚等が成立した日の翌日から起算して3か月以内に行わなければならない。」

(平成29年度問6E)

 

この問題、問われている知識は何でしょう?

では、シンキングタイム、スタート!

いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。

 

 

………、 

 

 

「離婚時年金分割の当事者が情報の提供を請求できるのは、いつまでか?」

ですね。

 

では、答えは?

 

………、

 

本試験に持っていく論点知識

「①当事者又はその一方は、実施機関に対し、主務省令で定めるところにより、標準報酬改定請求を行うために必要な情報であつて次項に規定するものの提供を請求することができる。ただし、当該請求が標準報酬改定請求後に行われた場合又は第78条の2第1項ただし書に該当する場合その他厚生労働省令で定める場合においては、この限りでない。

 ②第1号改定者(被保険者又は被保険者であつた者であつて、第78条の6第1項第1号及び第2項第1号の規定により標準報酬が改定されるものをいう。以下同じ。)又は第2号改定者(第1号改定者の配偶者であつた者であつて、同条第1項第2号及び第2項第2号の規定により標準報酬が改定され、又は決定されるものをいう。以下同じ。)は、離婚等(離婚(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者について、当該事情が解消した場合を除く。)、婚姻の取消しその他厚生労働省令で定める事由をいう。以下この章において同じ。)をした場合であつて、次の各号のいずれかに該当するときは、実施機関に対し、当該離婚等について対象期間(婚姻期間その他の厚生労働省令で定める期間をいう。以下同じ。)に係る被保険者期間の標準報酬(第1号改定者及び第2号改定者(以下これらの者を「当事者」という。)の標準報酬をいう。以下この章において同じ。)の改定又は決定を請求することができる。ただし、当該離婚等をしたときから2年を経過したときその他の厚生労働省令で定める場合に該当するときは、この限りでない。
(以下略)

 ③①ただし書に規定する厚生労働省令で定める場合は、同項の規定により情報の提供を受けた日の翌日から起算して3月を経過していない場合(次の各号に掲げる場合を除く。)とする。
一 当事者について国民年金法に規定する被保険者の種別の変更があつた場合
二 法第26条第1項の規定による申出が行われた場合
三 国民年金法附則第7条の3第1項又は第2項の規定による届出が行われた場合(第1号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
四 当事者の一方が障害厚生年金(対象期間中の特定期間(法第78条の14第1項に規定する特定期間をいい、同条第2項及び第3項の規定による標準報酬の改定及び決定が行われていないものに限る。)の全部又は一部をその額の計算の基礎とするものに限る。次号において同じ。)の受給権者となつた場合
五 当事者の一方の有する障害厚生年金の受給権が消滅した場合
六 請求すべき按分割合に関する審判若しくは調停又は人事訴訟法32条第1項の規定による請求すべき按分割合に関する処分の申立てをするのに必要な場合」

ですね。

 

整理の視点

条文が多くて、さらに長いのでうんざりですが、頭の体操のつもりで整理していきましょう。

まず①。ポイントは2つ。

1つ目は「当事者又はその一方は、実施機関に対し、主務省令で定めるところにより、標準報酬改定請求を行うために必要な情報であつて次項に規定するものの提供を請求することができる。」こと。

要は、離婚時分割の当事者は、標準報酬改定請求のための情報提供を実施機関に求めることができまっせってことですね。そりゃそうだ。データもなしに分割請求なんてしようがありませんからね。

2つ目は「ただし、当該請求が標準報酬改定請求後に行われた場合又は第78条の2第1項ただし書に該当する場合その他厚生労働省令で定める場合においては、この限りでない。」こと。情報提供を求めることができない場合ですね。

どんなときかというと、標準報酬改定の請求をしちゃった後と、②のただし書きに該当する場合と、③の場合ってことです。

標準報酬改定の請求が先だと、データを出す意味がないからでしょうね。他の場合がどんなときかというと②③の話になります。

②の本文はとりあえず無視して、ただし書きの部分は、

「ただし、当該離婚等をしたときから2年を経過したときその他の厚生労働省令で定める場合に該当するときは、この限りでない。」となっていますね。

要は、離婚時分割請求ができる場合についてのただし書きで、これができなくなるよって場合のことが書かれていて、私たちのよく知る「離婚後2年以内に分割請求をしないと除斥期間にかかっちゃうよ。」ってことです。

ってことは、分割請求の前提である情報提供についても離婚後2年間の除斥期間にかかるってことですね。

そりゃそうだ。本体の分割請求がそもそもできなくなっちゃんだから、情報提供に関しても除斥期間内にしてねってことになりますよね。

③は、①ただし書きの厚生労働省令の内容なんですが「同項の規定により情報の提供を受けた日の翌日から起算して3月を経過していない場合(次の各号に掲げる場合を除く。)とする。」ってのが論理的にぐにゃ~っとなりそうですね。

こんな時は、いつものように一気に分かろうとするのではなく、カッコ書きの外(=原則)とカッコ書きの中(=例外)に分けて整理していきましょう。

まず、カッコ書きを省くと、

「同項の規定により情報の提供を受けた日の翌日から起算して3月を経過していない場合(次の各号に掲げる場合を除く。)とする。」となって、シンプルになりましたね。

要は、一度情報提供を受けた後は、3か月は間を空けないといけないってことです。

そうしょっちゅう情報提供を求められても無駄に手間がかかりますし、標準報酬自体もそんなに変化はありませんものね。

カッコ書きの中は「次の各号に掲げる場合を除く。」ですから、各号に該当する場合は、前の情報提供請求から3か月経っていなくても、再度、情報提供ができるってことですね。

どんな場合かというと、

「一 当事者について国民年金法に規定する被保険者の種別の変更があつた場合
二 法第26条第1項の規定による申出が行われた場合
三 国民年金法附則第7条の3第1項又は第2項の規定による届出が行われた場合(第1号に掲げる場合に該当する場合を除く。)
四 当事者の一方が障害厚生年金(対象期間中の特定期間(法第78条の14第1項に規定する特定期間をいい、同条第2項及び第3項の規定による標準報酬の改定及び決定が行われていないものに限る。)の全部又は一部をその額の計算の基礎とするものに限る。次号において同じ。)の受給権者となつた場合
五 当事者の一方の有する障害厚生年金の受給権が消滅した場合
六 請求すべき按分割合に関する審判若しくは調停又は人事訴訟法32条第1項の規定による請求すべき按分割合に関する処分の申立てをするのに必要な場合」

多いですね。

とはいえ、テキストには書かれていないでしょうから、いっぱいあるなくらいでいいでしょう。

むしろ、一定の事由を除いては、一度、情報提供請求をしたのであれば、3か月は間を空けないといけないということが記憶できていれば過去問レベルの知識としては十分でしょう。

したがって、問題文中にある「その請求は、離婚等が成立した日の翌日から起算して3か月以内に行わなければならない。」ってのは「2年以内に」となっていればOKってことですし、「3か月」というのは、いったん請求した後の冷却期間ってことになりますね。

でです。

今日の問題、本試験会場では「何じゃこりゃ?」です。

離婚分割の請求は、離婚から2年以内にしなければならないってのは、他の過去問論点知識(平成21年度問7C)から、私たちは知っていることですし、情報提供は改定請求後はできないというのも過去問論点知識(平成21年度問7D改)から知っていることです。

とはいえ、情報提供請求の期限めいたものがあるかっていうと、出題当時は未知な話なわけです。

なので、本試験では後半部分は△にして判断保留をしなくてはなりません。

実際、平成29年度問6は誤りを選ぶ問題で、ABCは過去問論点知識から確実に正しいと判断できるのですが、DEが悩ましいんです。

かろうじてDの方が過去問で似たような話があり、相対的にこっちを〇寄りの△にして、E(今日の1問)を解答にするでしょうね。

また、分割請求が2年の除斥期間であるのに対し、情報提供請求がたったの3か月しかないというのはおかしいと思考できれば、もう少し根拠を持ってEが誤りくさいと考えられなくもないでしょう。

キビシイと思いますが、こうした現場思考ができるかどうかってのは、過去問論点知識がガチガチに固まっているから(=論点が何で、その答えとなる根拠まで合っていたときを正解とした場合の正答率が90%以上であること。)です。

単なるヒラメキで判断するわけではありません。

これを訓練するには、1問1答過去問の正答率を上げるとともに、これをバラしたものではなく、出題当時の5択の状態で過去問を解くことでしょうね。

法改正による補正がありえますから、直近3~5年分くらいを解くので十分でしょうね。

模試で代わりにするという手もありますが、本試験の感覚の再現には至っていないと思いますんで、先にやるとしたら本試験問題の方をお勧めします。

みなさんは、現場思考力を上げるための準備は、どのようにしていますか?

 

今日のまとめ

今日は、「離婚等をした場合における特例」から、「当事者等への情報提供」を整理しました。

また、現場思考力を上げるためには、出題当時の5択で解いてみるとよいということについてもお伝えしました。

 

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