みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
僕はこんな人です。
今年の本試験(令和4年8月28日)まで、残り120日(17週と1日)です。
1日1日を大切に過ごしましょうね。
このブログでは、今年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。
必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。
ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。
また、勉強法に関する僕の考えは以下の記事をご覧ください。
合格者になるためのマインドセット - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのマインドセット② - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのマインドセット③ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット① - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット② - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット③ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット④ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット⑤ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット⑥ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット⑦ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。
【もくじ】
昨日の振り返り
昨日は「国庫負担と事務費の交付」を整理しました。
市町村長が行う国民年金の事務の処理に必要な費用に対しての国庫負担はどうなっているんでしたっけ?
はい、思い出して!
………、
「政府は、政令の定めるところにより、市町村(特別区を含む。以下同じ。)に対し、市町村長がこの法律又はこの法律に基づく政令の規定によつて行う事務の処理に必要な費用を交付する。」
でしたね。
これを記憶しやすい情報に加工して京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。
スマホアプリの「分散学習帳」がもっと使いやすいでしょう。
情報を覚えやすく加工する過程で脳みそに汗をかき、覚えやすくしたものを何回も繰り返し思い出すことで長期記憶に変えることが一番の忘却対策です。
分かりやすい講義や資料を1回聴いたり、眺めたりしただけで問題が解けるなんて魔法じみた方法はありません。
筋トレと一緒です。
脳みそに汗をかいた分、あなたが本試験で使える知識になります。
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
今日は、「費用」のうち「国庫負担・基礎年金拠出金等」から、
「基礎年金拠出金等」(国年法94条の2~94条の5)を整理します。
僕が持っている過去問集と、今年の問題からは、
「基礎年金拠出金等」は5肢(類題含めて7肢。それと選択式が2問)、載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「基礎年金拠出金等」は「3個」の知識で、パーフェクトだとまとめました。
その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問
「基礎年金拠出金の算定基礎となる『政府及び実施機関に係る被保険者』とは、厚生年金保険の実施者たる政府にあっては、厚生年金保険の第1号厚生年金被保険者である第2号被保険者をいい、その被扶養配偶者である第3号被保険者は含まない。」
(平成25年度問1C改)
この問題、問われている知識は何でしょう?
では、シンキングタイム、スタート!
いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。
………、
「基礎年金拠出金の算定基礎となる『政府及び実施機関に係る被保険者』とはどのような者か?」
ですね。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識
「基礎年金拠出金の額は、保険料・拠出金算定対象額に当該年度における被保険者の総数に対する当該年度における当該政府及び実施機関に係る被保険者(厚生年金保険の実施者たる政府にあつては、第1号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とし、実施機関たる共済組合等にあつては、当該実施機関たる共済組合等に係る被保険者(国家公務員共済組合連合会にあつては当該連合会を組織する共済組合に係る第2号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とし、地方公務員共済組合連合会にあつては当該連合会を組織する共済組合に係る第3号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とし、日本私立学校振興・共済事業団にあつては第4号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とする。以下同じ。)とする。)の総数の比率に相当するものとして毎年度政令で定めるところにより算定した率を乗じて得た額とする。」
ですね。
整理の視点
出た~~\(//∇//)\! 訳分からん条文シリーズ(そんなシリーズいつ出来たん?)。
とはいえね、カッコ書きの中が長くてめんどくさそうに見えるだけですんで、怯まずぶっ倒していきましょう!
で、いつものようにカッコ書きをとっぱらってやると、
「基礎年金拠出金の額は、保険料・拠出金算定対象額に当該年度における被保険者の総数に対する当該年度における当該政府及び実施機関に係る被保険者の総数の比率に相当するものとして毎年度政令で定めるところにより算定した率を乗じて得た額とする。」となって、4分の1までダイエットできました。
ここで言っていることは、いいですか?
そもそも「基礎年金拠出金」って何だったかを思い出してからですよ。
これって、被用者年金側からの仕送りで、国年の給付の費用に当てる分ですね。というのも、第2&3号被保険者って、国年法上は保険料を収めてはいませんよね。にもかかわらず国年の給付が行われるわけですから、どこかしらでその分の費用を捻出してやらなければなりません。それが「基礎年金拠出金」ってな訳です。
これがどんなものかがざっくりわかっていると、ここでの言い回しが何を言っているかがつかみやすくなりますね。
で、何を言ってるかですが、
「保険料・拠出金算定対象額」ってのは、国年でかかる費用の総額。
「当該年度における被保険者の総数に対する当該年度における当該政府及び実施機関に係る被保険者の総数の比率」ってのは、全被保険者数に対する被用者年金側の被保険者の割合ってこと。
そりゃそうだ。被保険者の種別の割合に応じての負担なのだから、国年の全被保険者中、被用者年金側でどれだけの割合の被保険者がいるかがわからないと、負担割合の出しようがありませんものね。
これって、まどろっこしい書き方ですが、例えば、国年の全被保険者数が1億人いたとしましょう。そのうち、国年の保険料としての費用負担をしていない第2&3号被保険者が合わせて7000万人いたとしましょう。
この場合、給付等かかる費用のうち7割は、第2&3号被保険者に係るものですよね。だったら、給付費全体の負担割合として、被用者年金側から給付費費用の7割は負担すべきですよね。それだけのことです。
で、本肢で検討しなければならないことは「政府及び実施機関に係る被保険者」ってのは誰のことやねん?ってことです。
もうここまでの解説で分かったようなもんです。第2&3号被保険者のことですね。
で、すっ飛ばしたしたカッコ書きが何の事だべな?なんですが、一応、丁寧にみておくと、
「政府及び実施機関に係る被保険者」の後に続くカッコ書きで「とする。」で終わっていますから、その直前のフレーズの解説ですね。
何て書いてあるかというと、
「厚生年金保険の実施者たる政府にあつては、第1号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とし、実施機関たる共済組合等にあつては、当該実施機関たる共済組合等に係る被保険者(国家公務員共済組合連合会にあつては当該連合会を組織する共済組合に係る第2号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とし、地方公務員共済組合連合会にあつては当該連合会を組織する共済組合に係る第3号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とし、日本私立学校振興・共済事業団にあつては第4号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とする。以下同じ。)とする。」うげぇ(´・_・`)。
さらに中にあるカッコ書きをとっぱらうと、
「厚生年金保険の実施者たる政府にあつては、第1号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とし、実施機関たる共済組合等にあつては、当該実施機関たる共済組合等に係る被保険者とする。」となって読みやすくなりました。
「~とあっては、」の語句が2つあって、並列的に出てきますから、
「厚生年金保険の実施者たる政府にあつては、第1号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とし、」
「実施機関たる共済組合等にあつては、当該実施機関たる共済組合等に係る被保険者とする。」と分けられます。
前半の方は、厚年第1号被保険者たる国年第2号被保険者&その被扶養被保険者たる国年第3号被保険者だってことですね。
後半の方は、共済の組合員たる被保険者だよってことですね。
すっ飛ばした中のカッコ書きは、
「国家公務員共済組合連合会にあつては当該連合会を組織する共済組合に係る第2号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とし、地方公務員共済組合連合会にあつては当該連合会を組織する共済組合に係る第3号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とし、日本私立学校振興・共済事業団にあつては第4号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とする。以下同じ。」と長ったらしいですが、こっちも「あっては」で並列的に書かれていますから、
「国家公務員共済組合連合会にあつては当該連合会を組織する共済組合に係る第2号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とし、」
「地方公務員共済組合連合会にあつては当該連合会を組織する共済組合に係る第3号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とし、」
「日本私立学校振興・共済事業団にあつては第4号厚生年金被保険者である第2号被保険者及びその被扶養配偶者である第3号被保険者とする。以下同じ。」と分解でき、結局は厚年の被保険者の種別ごとに分けて書いているにすぎませんね。
ってことは、結局のところ「政府及び実施機関に係る被保険者」ってのは、被用者年金側にいる国年第2&3号被保険者のことを指しているんだってことです。
回り道をしたようですが、この手の延々と続く条文を読み解した上での知識化と、結論だけ丸覚えの状態との違いを実感していただきたかったんです。
苦しい暗記なんかしても記憶には残らないですよ。
まして、拠出金のあたりって、選択式で出されたら難易度が上がります。
けど、どういった仕組みなのかというそもそもの話が腹落ちできていれば、大したことを言っていないなという安心感が得られるだけでなく、何がキーワードなのかの見極めができます。そうなれば恐るるに足らずです。それが真の自信につながります。
暗記なんかに時間と労力を費やすよりも、「結局、どういう事なん?」って課題に取り組んだ方が、理解も記憶も深まります。
いつもより時間が取りやすいゴールデンウイークに、こうした脳みそに徹底的に汗をかく時間をとることをオススメします。というか、5月以降は、2巡目の過去問時を始めて、あやふやなところをどんどん減らしていくフェーズですから、のんびりと面倒な箇所をやっつけるまとまった時間が取れるのは、これが最後ですよ!
今日のまとめ
今日は、「基礎年金拠出金等」を整理しました。
また、ゴールデンウイークが面倒な箇所を時間をとってやっつけるためのラストチャンスだということについてもお伝えしました。
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実際に参加した受験さんからは、
「用語の大切さを改めて感じました。択一で、しっかりと用語を確認して、学んでいれば、選択問題にも応用ができることもわかりました。」
「自分では気づかない「解法のテクニック」があったことがわかった。」
「戦略的に表を書き3点取りにいくことです。一般常識以外でも難問が出るという心づもりと大ボス、中ボスとの戦いに向けて、構える姿勢について知れました。」
といった感想をいただいております。
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