みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
僕はこんな人です。
今年の本試験(令和4年8月28日)まで、残り132日(18週と6日)です。
1日1日を大切に過ごしましょうね。
このブログでは、今年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。
必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。
ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。
また、勉強法に関する僕の考えは以下の記事をご覧ください。
合格者になるためのマインドセット - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのマインドセット② - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのマインドセット③ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット① - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット② - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット③ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット④ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット⑤ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット⑥ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット⑦ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。
【もくじ】
昨日の振り返り
昨日は「(遺族基礎年金の)額の改定」を整理しました。
配偶者の遺族基礎年金の減額改定事由は何でしたっけ?
はい、思い出して!
………、
「配偶者に支給する遺族基礎年金については、法第39条第1項に規定する子が2人以上ある場合であつて、その子のうち1人を除いた子の1人又は2人以上が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、その該当するに至つた日の属する月の翌月から、その該当するに至つた子の数に応じて、年金額を改定する。
一 死亡したとき。
二 婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。以下同じ。)をしたとき。
三 配偶者以外の者の養子(届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)となつたとき。
四 離縁によつて、死亡した被保険者又は被保険者であつた者の子でなくなつたとき。
五 配偶者と生計を同じくしなくなつたとき。
六 18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき。ただし、障害等級に該当する障害の状態にあるときを除く。
七 障害等級に該当する障害の状態にある子について、その事情がやんだとき。ただし、その子が18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるときを除く。
八 20歳に達したとき。」
でしたね。
これを記憶しやすい情報に加工して京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。
スマホアプリの「分散学習帳」がもっと使いやすいでしょう。
情報を覚えやすく加工する過程で脳みそに汗をかき、覚えやすくしたものを何回も繰り返し思い出すことで長期記憶に変えることが一番の忘却対策です。
分かりやすい講義や資料を1回聴いたり、眺めたりしただけで問題が解けるなんて魔法じみた方法はありません。
筋トレと一緒です。
脳みそに汗をかいた分、あなたが本試験で使える知識になります。
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
今日は、「遺族基礎年金」の「失権」(国年法40条)を整理します。
僕が持っている過去問集と、今年の問題からは、
「失権」は14肢(類題含めて15肢)、載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「失権」は「2個」の知識で、パーフェクトだとまとめました。
その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問
「遺族基礎年金の受給権者である子が、死亡した被保険者の兄の養子となったとしても、当該子の遺族基礎年金の受給権は消滅しない。」
(令和元年度問2B)
この問題、問われている知識は何でしょう?
では、シンキングタイム、スタート!
いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。
………、
「遺族基礎年金の受給権者である子の失権事由は何か?」
ですね。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識
「①遺族基礎年金の受給権は、受給権者が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する。
一 死亡したとき。
二 婚姻をしたとき。
三 養子となつたとき(直系血族又は直系姻族の養子となつたときを除く。)。
②子の有する遺族基礎年金の受給権は、①の規定によつて消滅するほか、子が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する。
一 離縁によつて、死亡した被保険者又は被保険者であつた者の子でなくなつたとき。
二 18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき。ただし、障害等級に該当する障害の状態にあるときを除く。
三 障害等級に該当する障害の状態にある子について、その事情がやんだとき。ただし、その子が18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるときを除く。
四 20歳に達したとき。」
ですね。
整理の視点
もうおなじみの内容ですね。
見た目のボリュームほど覚えることが少ないというのもいいですね?
まず①は、配偶者と子に共通の失権事由でした。
死亡については、どの(保険)給付でも失権事由になりますから、わざわざ覚えるまでもありません。
婚姻については、配偶者の場合、死亡した者とは別の方との生計維持関係に入るということですから、当たり前の話ですし、子については、受給権を得る際の「遺族の範囲」のところで「現に婚姻をしていないこと。」の要件を欠くことになりますから、当たり前の話です。
直系以外の養子については、減額改定事由との違いがあるところなので、覚えなくてはならない箇所です。この場合だけ失権しないのは、配偶者からみれば義父母の子になることですし、子からみればじいちゃん・ばあちゃんの子になるということなので、亡くなった方と同様の子になるってことです。亡くなった方とは別の家族とはならないから失権しないってところなんでしょうか。
で、覚え方としては「原則・例外パターン」にあてはめるのがスッキリしていいでしょう。
「原則:養子になったら減額改定又は失権。
例外:配偶者の養子の場合は減額改定せず、直系(血族&姻族)の養子の場合は失権しない。」
ってな感じでしょうか。
なお「直系」ってのは、親子関係によってつながっている親族関係です。
これに対する概念は「傍系」といい、始祖は同じなんだけれど、枝分かれした親族関係です。
これを本肢についてあてはめると「死亡した被保険者の兄」というのは、子からしてみると親子関係よってつながっているのではなく、死亡した被保険者の父を始祖として枝分かれした親族関係にある人物です(もっと簡単に言うと、子からみれば伯父。)。
したがって、本肢の養子縁組は「直系血族又は直系姻族の養子となつたとき」ではありませんので、原則通り失権事由に該当し、失権します。よって誤りですね。
②については、遺族としての子の要件を満たさなくなるので失権するだけの話です。
ちなみに、遺族としての子の要件って、どんなものでしたっけ?
はい、思い出して! テキストはすぐ見ない(ー_ー)!!
………、
「遺族基礎年金を受けることができる配偶者又は子は、被保険者又は被保険者であつた者の配偶者又は子(以下単に「配偶者」又は「子」という。)であつて、被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時その者によつて生計を維持し、かつ、次に掲げる要件に該当したものとする。
一 (略)
二 子については、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか又は20歳未満であつて障害等級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていないこと。」
でしたね。
要は、18歳年度末までにあるか、20歳未満で一定の障害状態にあり、かつ婚姻をしていないことってことでしたね。
で、②の内容は、このどれか1つが欠けましたってことを言っているにすぎません。
「離縁によつて、死亡した被保険者又は被保険者であつた者の子でなくなつたとき。」ってのは、離縁(=養子縁組の解消)によって「被保険者又は被保険者であつた者の配偶者又は子であつて」とは言えなくなるってことです。
「18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき。」ってのは「18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある」とは言えなくなるってことです。
「障害等級に該当する障害の状態にある子について、その事情がやんだとき。」ってのは「障害等級に該当する障害の状態にあり」とは言えなくなるってことです。
「20歳に達したとき。」ってのは「20歳未満であつて」とは言えなくなるってことです。
どうです?
遺族の範囲としての子の要件の裏返しにすぎませんよね?
なので、わざわざ子に特有の失権事由として覚える必要はないってことです。省エネできますね。
ってことは、失権事由というのは遺族の範囲の裏返しにすぎないんで、わざわざ覚えることの個数管理は要らないってことなんです。
ただし、養子の場合だけは、減額改定事由とこんがらがりやすいので、その異同について自分の言葉で整理して覚えた方がよいでしょう。
でね、結論としてはこうなるんだけど、その結論に至る過程で脳みそに汗をかくことをして、思考したうえで要らない要素を削ぎ落すことをしました。
これがない状態で結論だけ覚えるのは、ただの暗記です。
思考を経た後だからこそ、何を本試験会場に持っていくべきかのかが自分の体験として身につくんです。
借り物の知識はすぐに落ちます。
自力で身に付けた知識はそう簡単に忘れません。
このブログを活用されているあなたは、後者ですよね?
今日のまとめ
今日は、「(遺族基礎年金の)失権」を整理しました。
また、結論だけ丸覚えするよりも、自力で思考した成果物を本試験に持って行った方がよいということについてもお伝えしました。
下の方にあるコメントから一言いただけると嬉しいです。
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「自分では気づかない「解法のテクニック」があったことがわかった。」
「戦略的に表を書き3点取りにいくことです。一般常識以外でも難問が出るという心づもりと大ボス、中ボスとの戦いに向けて、構える姿勢について知れました。」
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