みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
僕はこんな人です。
今年の本試験(令和4年8月28日)まで、残り187日(26週と5日)です。
1日1日を大切に過ごしましょうね。
このブログでは、今年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。
必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。
ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。
また、勉強法に関する僕の考えは以下の記事をご覧ください。
合格者になるためのマインドセット - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのマインドセット② - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのマインドセット③ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット① - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット② - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット③ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット④ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット⑤ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット⑥ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
合格者になるためのスキルセット⑦ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。
【もくじ】
昨日の振り返り
昨日は「資格取得時決定」を整理しました。
資格取得時決定によって定められた標準報酬月額の有効期間はいつまででしたっけ?
はい、思い出して!
………、
「法第42条第1項の規定によって決定された標準報酬月額は、被保険者の資格を取得した月からその年の8月(6月1日から12月31日までの間に被保険者の資格を取得した者については、翌年の8月)までの各月の標準報酬月額とする。」
でしたね。
これを記憶しやすい情報に加工して京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。
スマホアプリの「分散学習帳」がもっと使いやすいでしょう。
情報を覚えやすく加工する過程で脳みそに汗をかき、覚えやすくしたものを何回も繰り返し思い出すことで長期記憶に変えることが一番の忘却対策です。
分かりやすい講義や資料を1回聴いたり、眺めたりしただけで問題が解けるなんて魔法じみた方法はありません。
筋トレと一緒です。
脳みそに汗をかいた分、あなたが本試験で使える知識になります。
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
今日は、「標準報酬月額及び標準報酬額」から、
「随時改定」(健保法43条)、
「育児休業等終了時の改定」(健保法43条の2)、
「産前産後休業終了時の改定」(健保法43条の3)を整理します。
僕が持っている過去問集と、今年の問題からは、
「随時改定」は17肢(類題含めて19肢)、
「育児休業等終了時の改定」は2肢(類題含めて3肢)、
「産前産後休業終了時の改定」は1肢、載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「随時改定」は「6個」の知識、
「育児休業等終了時の改定」は「1個」の知識、
「産前産後休業終了時の改定」は「1個」の知識でパーフェクトだとまとめました。
その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問
「産前産後休業を終了した際の改定は、固定的賃金に変動がなく残業手当の減少によって報酬月額が変動した場合も、その対象となる。」
(平成28年度問10E)
この問題、問われている知識は何でしょう?
では、シンキングタイム、スタート!
いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。
………、
「産前産後休業を終了した際の改定の要件は何か?」
ですね。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識
「保険者等は、産前産後休業(出産の日(出産の日が出産の予定日後であるときは、出産の予定日)以前42日(多胎妊娠の場合においては、98日)から出産の日後56日までの間において労務に服さないこと(妊娠又は出産に関する事由を理由として労務に服さない場合に限る。)をいう。以下同じ。)を終了した被保険者が、当該産前産後休業を終了した日(以下この条において「産前産後休業終了日」という。)において当該産前産後休業に係る子を養育する場合において、その使用される事業所の事業主を経由して厚生労働省令で定めるところにより保険者等に申出をしたときは、第41条の規定にかかわらず、産前産後休業終了日の翌日が属する月以後3月間(産前産後休業終了日の翌日において使用される事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が17日未満である月があるときは、その月を除く。)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を改定する。ただし、産前産後休業終了日の翌日に育児休業等を開始している被保険者は、この限りでない。」
ですね。
整理の視点
はい、長くてカッコ書きが多くてヤになる論点ですね。
けど、この手の論点がスイスイ読み解せられるようになると、このあとの保険給付や年金科目の理解と知識の定着が楽になります。
これって技術ですから、やり方を知って実際に自分でも脳みそに汗をかいて習熟しましょうね。
その前に、概要をおさらいしておきましょう。
そもそも、産前産後休業を終了した際の改定ってのは、産休を終えて職場復帰した時の報酬の変動に合わせて標準報酬月額を改めるというものです。
たいていの場合、復帰直後は時短などによって報酬は下がります。なので、産休前の標準報酬月額は実態に即していないという状態になります。これを避けるために、復帰後の一定期間のデータを取って報酬月額を決め、標準報酬月額を改めるわけです。
これと同じ考えに基づくものが「育児休業等を終了した際の改定」です。なので、立て付けはそっくりです。
で、ここで、産休の間や育休の間ってどうなるんだったっけ?という疑問を持ったあなた、素晴らしい(*゚▽゚*)!
さて、どうなるんでしたっけ?
はい、思い出して!
………、
申出することにより、保険料が免除になるんでしたね。
つまり、産休&育休中は保険料免除。復帰後は報酬の変動に合わせて標準報酬月額の改定(=保険料額が変わる。)という流れになるんでした。
保険料免除の論点はずっとあとになってからでないと出てきません。
しかし、全く別物というか、関連のないものとして覚えようとすると辛いですね。
ここでも関連項目は一網打尽にすると理解が深まり、記憶の定着度が上がるということがお分かりいただけたかと思います。
今日の論点知識に話を戻しましょう。
今日みたいな時はどうするんでしたっけ?
そうですね。まずはカッコ書きを全部とっぱらって、骨組みだけの文章にしてやるんでしたね。
そうするとこうなります。
「保険者等は、産前産後休業(出産の日(出産の日が出産の予定日後であるときは、出産の予定日)以前42日(多胎妊娠の場合においては、98日)から出産の日後56日までの間において労務に服さないこと(妊娠又は出産に関する事由を理由として労務に服さない場合に限る。)をいう。以下同じ。)を終了した被保険者が、当該産前産後休業を終了した日(以下この条において「産前産後休業終了日」という。)において当該産前産後休業に係る子を養育する場合において、その使用される事業所の事業主を経由して厚生労働省令で定めるところにより保険者等に申出をしたときは、第41条の規定にかかわらず、産前産後休業終了日の翌日が属する月以後3月間(産前産後休業終了日の翌日において使用される事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が17日未満である月があるときは、その月を除く。)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を改定する。ただし、産前産後休業終了日の翌日に育児休業等を開始している被保険者は、この限りでない。」
清書すると、
「保険者等は、産前産後休業を終了した被保険者が、当該産前産後休業を終了した日において当該産前産後休業に係る子を養育する場合において、その使用される事業所の事業主を経由して厚生労働省令で定めるところにより保険者等に申出をしたときは、第41条の規定にかかわらず、産前産後休業終了日の翌日が属する月以後3月間に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を改定する。ただし、産前産後休業終了日の翌日に育児休業等を開始している被保険者は、この限りでない。」
となります。半分位ダイエットできましたね。
で、何を言っているのかというと、ポイントが3つあることに気付きますね。
1つ目は「産前産後休業を終了した被保険者が、当該産前産後休業を終了した日において当該産前産後休業に係る子を養育する場合において、その使用される事業所の事業主を経由して厚生労働省令で定めるところにより保険者等に申出をしたとき」であること。
要は、どんなときに産前産後休業を終了した際の改定を行うかってことです。
言っていることは簡単ですね。
産前産後休業を終了した後、その終了日に子を養育するときに所定の事項を保険者に申し出たときってことですね。
すっ飛ばしたカッコ書きは、
「出産の日(出産の日が出産の予定日後であるときは、出産の予定日)以前42日(多胎妊娠の場合においては、98日)から出産の日後56日までの間において労務に服さないこと(妊娠又は出産に関する事由を理由として労務に服さない場合に限る。)をいう。以下同じ。」
ですが「~をいう。」となっていますから、カッコの直前の語句、ここでは「産前産後休業」の定義を述べたものですね。
また、このフレーズって、産前産後休業のテンプレフレーズですから、他の論点のところでも何回も目にしたことのあるフレーズです。
選択式での出題歴もありますんで、数字だけでなく、その周りのフレーズも含めてスラスラと言えるように何回か自問自答しておきましょう。
もう1つのカッコ書きも「以下~という。」となっていますから、この条文ではこういう呼び方をするよっていう断り書きですね。
2つ目は「第41条の規定にかかわらず、産前産後休業終了日の翌日が属する月以後3月間に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を改定する。」こと。
要は、どのような改定を行うかってことです。
第41条の規定ってのは定時決定のことです。つまり、定時決定よりも優先して産前産後休業を終了した際の改定を行うってことですね。このことは「定時決定の除外者」の論点知識の内容とも合致しますね。
また、どの期間のデータを取って改定するかというのが「産前産後休業終了日の翌日が属する月以後3月間に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額」の部分ですね。
産休終了日の翌日が含まれる月から3か月間の総報酬をその期間の月数で割ったものを報酬月額とし、それに等級表を当てはめて標準報酬月額にするんだよってことです。
例えば、今日、2月22日が産休の終了日だとすると、その翌日、2月23日を含む月、すなわち今年の2月から4月までの総報酬額を3で割ったものを報酬月額として算定し、その数字に等級表を当てはめるってことです。
すっ飛ばしたカッコ書きは、その直前の「産前産後休業終了日の翌日が属する月以後3月間」に限定をつけるフレーズですね。
「かつ」でつながっていますから、両方とも満たさなくてはならなくて、
「産前産後休業終了日の翌日において使用される事業所で継続して使用された期間に限」られ、かつ、
「報酬支払の基礎となった日数が17日未満である月があるときは、その月を除く。」わけですから、
産休明け後も同じ職場で3か月間働き、なおかつ、出勤が17日以上であった月だけをカウントするんだよってことですね。
ポイントの3つ目は「ただし、産前産後休業終了日の翌日に育児休業等を開始している被保険者は、この限りでない。」こと。
産休の後に引き続き育休もするんだったら、職場復帰はもう少し先になりますから、産前産後休業を終了した際の改定ではなく、育児休業を終了した際の改定を行うってことですね。
あれ?固定的賃金の云々の話はなかったですね。
随時改定のように「著しく高低を生じた場合において、」という文言がありませんから、固定的賃金の変動がなくっても産前産後休業を終了した際の改定(育児休業を終了した際の改定も)は行われます。
本問は、この点だけで正誤判断ができますが、それだと〇×の答えを丸覚えするのと変わりありませんから、周辺知識も含めて整理しました。
どうです?たった1肢だけの検討ですが、周辺知識も併せてやると、無味乾燥さが薄れて、他の論点知識とのつながりも見えたと思いませんか?
受験情報を流している方の中には「つながりを意識しましょう。」と仰る方が多いですが「意識する。」って何やねん?って僕は思っていました。
言わんとしていることは分からなくもないんですが、具体的に何をどうしたらよいのかがイメージできない。イメージできないから手や頭の動かしようがないというモヤッと感があったんですね。
なので、自分なりに「今学んでいることと関連性のある話や似たような場面の話はなかったかな~?」と自問自答してみました。
これを続けたことで、てんでバラバラだった知識間の関係性が見え、ここの論点知識の理解や記憶の精度が上がりました。
いきなりできるかというと難易度高めかと思います。ですが、このブログを活用しながら、徐々にやってみることをおススメします。
個別特訓やドS勉強会からの合格者の方って、やはりチャレンジして、ものにされたようです。
次はあなたが続く番です。
「やってみなはれ。やらなわかりまへんで。」(サントリーグループ創業者・鳥井信治郎の言葉より。)
今日のまとめ
今日は、「産前産後休業終了時の改定」を整理しました。
また、「今学んでいることと関連性のある話や似たような場面の話はなかったかな~?」と自問自答することで、理解と記憶の定着度は上がるということもお伝えしました。
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知識ではどうにもならない問題の解き方に重心を置いた勉強会ですので、予備校の講義や市販本にあるような「予想問題を解いてびっくり問題が出たとしても対応する。」といったものではなく、テクニックを学びたい方にはお勧めです。
実際に参加した受験さんからは、
「用語の大切さを改めて感じました。択一で、しっかりと用語を確認して、学んでいれば、選択問題にも応用ができることもわかりました。」
「自分では気づかない「解法のテクニック」があったことがわかった。」
「戦略的に表を書き3点取りにいくことです。一般常識以外でも難問が出るという心づもりと大ボス、中ボスとの戦いに向けて、構える姿勢について知れました。」
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