みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
僕はこんな人です。
さて、今日も今年の本試験問題を実際に解いてみて、「合格者レベルならば、どのような思考を辿るか?」という内容です。
【もくじ】
社会保険科目択一式③
今日は国年法。問題文の柱書のテーマは、あったりなかったりですね。
国年
問1
Aは、平成20年度問6Cの焼き直し。瞬殺レベル。
Bは、平成19年度問7Bの焼き直し。瞬殺レベル。
ありゃ、ここで答えが出ちゃいましたね。本試験ではここで切り上げて時間稼ぎをした方がよいでしょう。念のため残りを検討すると、
Cは、前半は直接の過去問はありませんが、特例任意との比較で知っておくべき内容です。後半は平成27年度問1Bの焼き直し。瞬殺レベル。
Dは、ズバリの過去問はありませんが、振替加算の支給停止事由と併給調整の過去問論点知識の組み合わせで、自信を持って×。
Eは、平成15年度問7Bの焼き直し。瞬殺レベル。
残りも簡単でしたね。必ず得点しなければならない問題。
問2
Aは、平成22年度問5Dの焼き直し。瞬殺レベル。
Bは、平成19年度問6Cの焼き直し。瞬殺レベル。
Cは、平成19年度問9Eの過去問論点知識。かっこ書きの中の場合の話です。瞬殺レベル。
Dは、平成17年度問5E、22年度問4Cの過去問論点知識。ちょっと細かいかな。
Eは、平成26年度問7Dの焼き直し。瞬殺レベル。
Dがちょいと細かいんで悩むかもしれませんが、正解肢が過去問バリバリでしたんで、答えを探すのは簡単です。
必ず得点しなければならない問題。
問3
Aは、近年の法改正事項ですね。瞬殺レベル。
あれ、これまた最初の方で答えが出ちゃいましたね。念のため残りも検討しておきましょう。
Bは、平成27年度問1Eの焼き直し。瞬殺レベル。
Cも近年の法改正事項ですね。「1年を超えない」の部分が気になりますが、Aの方が間違いなく誤りなので、スルー。ただし、過去問としてみた場合は、記憶ポイントになりますね。
Dも近年の法改正事項。
Eは、平成27年度問1A、17年度問1Dの焼き直し。瞬殺レベル。この肢はピンポイントの生年月日で書かれていますんで、条文知識を問うのではなく、事例問題です。
この場合、昭和40年4月1日以前生まれの方ですから、特例任意加入できますね。
必ず得点しなければならない問題。
問4
アは、平成30年度問1Bの焼き直し。瞬殺レベル。
これが正しいので、エオを先にみると、
エは、平成25年度問3Dの焼き直し。瞬殺レベル。
ということは、オが正しいんだろうなと思いつつ、思い込みにならないように検討すると、まさかの届出! しかも過去問なし。
特に突っ込みどころがあるわけではないので、中立の△。少なくとも×にはしない。
念のため、イウも検討すると、
イは、平成18年度問5Dの焼き直しなんだけど細かいんで、中立の△。少なくとも×はつけられない(〇もつけられないが。)。
ウは、平成24年度問8Eの焼き直しですが、こっちも細かいんで、中立の△。
結局、よく分からない肢が3つもありますが、アは間違いなく正しいので、ABに絞れ、エが間違いなく誤りなので、Bを解答にします。
合格者レベルなら得点できる問題。
問5
Aは、平成23年度問6の焼き直し。瞬殺レベル。
Bは、見たことない。なんじゃこりゃ? 中立の△にしてスルー。
Cの前半は平成13年度問6D、後半は15年度問9Bの焼き直し。瞬殺レベル。
Dは、見たことない。中立の△。
Eは、平成26年度問4イの焼き直し。瞬殺レベル。
BDが気持ち悪いですが、正解肢が過去問バリバリなので、答えを出すのは簡単です。
必ず得点しなければならない問題。
問6
Aは、見たことないんで中立の△。平成30年度問4Aの文中のカッコ書きの中の内容のようです。
Bは、平成15年度問7Dの焼き直し。瞬殺レベル。
Cは、平成22年度問6Aがかすっているかなぁ。見たことないんで中立の△。
Dも見たことないんで中立の△。
Eは、平成24年度問7Eの焼き直し。瞬殺レベル。
ACDが気持ち悪いですが、正解肢が過去問バリバリなので、答えを見つけることは簡単です。
合格者レベルなら得点できる問題。
問7
Aは、平成15年度問7E、26年度問2Aの焼き直し。瞬殺レベル。
あれれ、またもやここで答えが出ちゃいましたね。念のため、残りも検討しておきましょう。
Bは、前半も後半も過去問多数。付加年金の場合と比較して整理していたと思うんで、これも瞬殺レベル。
Cは過去問なし。見たことないんで中立の△。
Dも過去問多数。瞬殺レベル。
Eも見たことないんで中立の△。
CEが気持ち悪いですが、正解肢が過去問バリバリなんで、答えを見つけるのは簡単です。
必ず得点しなければならない問題。
問8
Aは、平成27年度問10の焼き直し。瞬殺レベル。
Bは、平成30年度問10Cの過去問論点知識。計算問題のように見えますが、改定率を掛けていないところが誤りなんで、計算しなくても正誤判断はできます。「なんちゃって計算問題」といったところでしょうか。
Cは、平成28年度問3Eの焼き直し。瞬殺レベル。
Dは、前半は改定率の過去問の論点知識。後半は、死亡一時金の額の過去問論点知識。直接的に「改定率を乗じたもの」という過去問はありませんが、死亡した者の保険料納付済み期間等の長さによって定額になっているということは、テキストのチェックの際に気づいていれば誤りと判断できる。ちょっと難しいかな。
Eは法改正事項ですね。
Dで引っ掛かったとしても、Eと比較したときにDのおかしさに気づけるかどうか。
合格者レベルなら得点できる問題。
問9
Aは過去問なし。厚年では、労基法上の障害補償を受けることにより後発の障害年金が支給停止になるときは、その間、併合されないっていうのは2回出題歴がありますが、もう一つのパターンは出題歴がなく、本肢はそれに該当します。
中立の△。
過去問検討の際に学んだ併給の調整の例外の話ですから、確定的に正誤判断はできません。
Bは過去問なし。新法同士の併給可能パターンに、旧法がどのように入れ替わるかの整理をしておけば自信を持っての正誤判断は可能ですが、国民年金側が旧法の障害年金のときの過去問はなく、テキストの記載のみです。中立の△。
Cは過去問多数。老齢基礎年金には老齢厚生年金か遺族厚生年金しか乗っかりませんから、自信を持って×。どんな組み合わせとなるかの表を思い出して書いたうえであてはめをすれば瞬殺できます。
Dは、直接の過去問はありませんが、支給事由の異なる年金なのですから、選択受給になるのは当然です。併給調整の仕組みの原則の内容として「同一の支給事由に基づく国年と厚年の年金は併給できる。」って覚えますよね?
Eは、平成14年度問3C&24年度問4オの過去問論点知識。〇寄りの△。
ABが悩ましいですが、正解肢が過去問バリバリなんで、答えを見つけるのは簡単です。
必ず得点しなければならない問題。
問10
Aは事例問題ですか。国年を最後に解いている方にとっては「勘弁してくれ!」だったでしょう( ;∀;) 次のBが法令問題っぽいんで、Aを飛ばすのもありです。
本肢は、老齢厚年の受給権者である夫は240月以上の被保険者期間があるんで、こっちの要件はOK。
妻の方は、自身の老厚を受給しているんで、振替加算はなしと思いきや、厚年の被保険者期間が19年しかないんで、振替加算OKのように思えます。
ですが、この被保険者期間は、中高齢の短縮特例を用いますから、この妻がそれに該当するかどうかを判断しないといけません。そこで、生年月日と期間の表を思い出して書くと、昭和26年3月2日生まれの場合、19年でOKなんです。
したがって、この妻は、自身の「立派な」老厚を受給していることになり、振替加算の支給要件を満たしません。よって誤り。
平成30年度問9Bをめんどくさがらずに夫側要件、妻側要件に分け、中高齢の期間短縮特例がどのように絡んでくるかを自分のものにできている方にとっては手間はかかりますが、自信を持って正誤判断できる肢です。
Bは、平成25年度問3Bのプチ応用。「国民年金法第 20 条第 1 項の規定って何だ?」と思ったことでしょう。これです。
「遺族基礎年金又は寡婦年金は、その受給権者が他の年金給付(付加年金を除く。)又は厚生年金保険法による年金たる保険給付(当該年金給付と同一の支給事由に基づいて支給されるものを除く。以下この条において同じ。)を受けることができるときは、その間、その支給を停止する。老齢基礎年金の受給権者が他の年金給付(付加年金を除く。)又は同法による年金たる保険給付(遺族厚生年金を除く。)を受けることができる場合における当該老齢基礎年金及び障害基礎年金の受給権者が他の年金給付(付加年金を除く。)を受けることができる場合における当該障害基礎年金についても、同様とする。」
そう、お馴染み、併給調整の条文ですね(肢の初っ端にも書いてある。)。
で、選択替えの効果って、どの時点からでしたっけ? 25年度の問題でこれが問われています。
回数制限は? 何回までってのはないです。
なので、これが正しい。
文章の意味が取れなかったら、他の肢を正誤判断して解答を決めます。
Cも事例か…( ;∀;)
最初は事後重症かと思わせておいて、障害者の特例による老厚の話に振っておいて、結局、事後重症か~い!っていう嫌らしい肢ですが、問われているのは事後重症の支給要件ですから過去問多数。65歳に達する日の前日までに請求していますから、自信を持って×。
Dも国年、厚年で過去問多数。瞬殺レベル。
Eは、平成25年度問1Dの焼き直し。この過去問を検討した際に、何を言っているのかを自分の言葉で落とし込めていた方であれば、瞬殺レベル。
B以外は過去問論点知識ベースの事例問題で厄介ではありますが、確実に誤りとすることができます。
合格者レベルなら得点できる問題。
国年も、5肢の中に悩ましいものを含む問題が多かったですが、正解肢は容易に見つけられたんで、簡単でしたね。
最低でも6点取れていなければ、勉強方法に問題があります。合格者レベルなら満点も取れますね。
今日はここまで。
明日は択一の総括を書きます。
以後は、勉強法に関する僕の考えをしばらく書いてから、来年度向けに、労基から過去問検討に入ります。
読んでくださって、ありがとうございます。