みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
僕はこんな人です。
今年の本試験(令和3年8月22日)まで、残り112日(16週)です。
1週間当たりの勉強時間(脳みそに汗をかいている時間のこと。講義を聴いているなどの受け身な時間は含まない。)が20時間だとすると、残り時間は約320時間です。
1日1日を大切に過ごしましょうね。
今は地力をつけるときです。
テンション抑え目で、じっくり準備していきましょう。
日々の勉強は「習慣」です。
習慣はモチベーションとは全く関係ありません。
あなたが習慣にしていることって、わざわざモチベーション上げてやってますか?
朝、目を覚まして顔を洗ったり、歯を磨いたりするのに「おーし、今日はめっちゃモチベーション高いから、歯ぁ磨くぞ!」なんてことやってますか?
モチベーションなどというものを持ち出すときってのは、勉強しない言い訳のときだけです。
物事を習慣化するのは技術です。やる気だの意志の強さだのに頼っている限りは、いつまでたっても身に付きません。
まずはやってみることです。
さあ、1日5分でも10分でもいいから勉強し始めましょう。
不安を取り除く特効薬は、1歩を踏み出すことです。
勉強の悩みや不安は、勉強することでしか取り除けません。
最初から完璧な勉強法をとれる人なんていません。
とりあえずやってみて、軌道修正をするんです。
なので、何もせずにその場に立ち尽くしているだけでは何も変わりませんよ。
さあ、1問でもいいから問題を解きましょうか!
このブログでは、今年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。
必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。
ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。
また、勉強法に関する僕の考えは以下の記事をご覧ください。
来年度向けの勉強を始める前に必ずやるべきこと - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
マインドセットをする - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
毎日のゴールを決める - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
スケジュールを立てる - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
やってはいけない勉強法(前編) - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
やってはいけない勉強法(後編) - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
効率の良い勉強法とは何か? - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。
【もくじ】
昨日の振り返り
昨日は国民年金法の振り返りで過去問検討はお休みでしたが、復習を兼ねて、この1問を読みほどいてみましょう。
「老齢基礎年金の受給権は、受給権者が死亡したときは消滅するが、受給権者が日本国内に住所を有しなくなったとしてもこれを理由に消滅しない。」
(平成30年度問2B)
では、この問題、論点は何でしょう?
はい、考えて!
………、
「老齢基礎年金の失権事由は何か?」
ですね。では、答えは?
はい、思い出して!
………、
「死亡したとき(のみ)」
でしたね。
なお、老齢の年金の中には、死亡以外の失権事由を有するものがありました。すぐに思い出せられますか?
「老齢年金=死亡のみが失権事由」と覚えてしまうと、えらいこっちゃですよ。
これを記憶しやすい情報に加工して京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。
そして、何度かコメントを寄せてくださった受験生さんから、スマホアプリの「分散学習帳」というのがより便利だと情報提供がありました。
実際に使ってみると、自分でカードを作成して覚えていくアプリですが、ベストな復習タイミングで、カードを毎日表示してくれます。
また、単語を入れて検索もできるので、不確かな記憶があっても、すぐに確認できます。
さらに音声読み上げもしてくれますから、紙のカードとICレコーダーのいいとこどりに加えて、間違えやすい論点をこれでもかというくらい復習できるので、最強の学習アプリなんじゃないかなって思います。
これまでICレコーダーに録音されていた方は、移管作業が伴いますが、今後、論点を探す手間を考えたらこっちの方がトータルで時間短縮につながるんではないでしょうか?
使用説明みたいなところに、勉強上達の3つのコツが載っているのも◎。
教えてくださったシミズさん、ありがとうございます!
記憶のコツは、出来合いの情報を鵜呑みにするのではなく、あなたの言葉で端的な情報に加工することと、それを適切なタイミング(忘れそうなタイミング)で、繰り返すことです。
あなた自身は、どれくらい脳みそに汗をかき、反復演習をしていますか?
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。今日からは厚生年金保険法です。
今日は、「総則」の「総則」から「目的等」(厚年法1条等)、「用語の定義」から「用語の定義」(厚年法3条)を整理します。
僕が持っている過去問集と直近の出題を併せたものでは、
「目的等」は5肢、
「用語の定義」は9肢(類題含めて10肢)、検討の必要があります。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「目的等」は「5個」の知識、
「用語の定義」は「6個」の知識で、パーフェクトだとまとめました。
その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問
「厚生年金保険法に基づく保険料率は、国民の生活水準、賃金その他の諸事情に著しい変動が生じた場合には、変動後の諸事情に応ずるため、速やかに改定の措置が講ぜられなければならない。」
(平成30年度問7B)
この問題、問われている知識は何でしょう?
では、シンキングタイム、スタート!
いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。
………、
「厚生年金保険法に基づく保険料率は、どんなときに改定の措置が取られるか?」
ですね。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識
「保険料率は、次の表の上欄に掲げる月分の保険料について、それぞれ同表の下欄に定める率とする。
(中略)
平成29年9月以後の月分 1000分の183.00」
整理の視点
おっと、まさかのでっち上げ問題です。
問題文をサァーッと読んじゃうと、特に問題がなさそうに思えて「正しい」としてしまいがちですが、社労士試験ではこういった落とし穴もあります。
しかも、平成30年度問7は、こういう問題でした。
「厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A 財政の現況及び見通しにおける財政均衡期間は、財政の現況及び見通しが作成される年以降おおむね100年間とされている。
B 厚生年金保険法に基づく保険料率は、国民の生活水準、賃金その他の諸事情に著しい変動が生じた場合には、変動後の諸事情に応ずるため、速やかに改定の措置が講ぜられなければならない。
C 日本年金機構が国の毎会計年度所属の保険料等を収納する期限は、当該年度の3月31日限りとされている。
D 厚生年金保険制度は、老齢、障害又は死亡によって国民生活の安定がそこなわれることを国民の共同連帯によって防止し、もって健全な国民生活の維持及び向上に寄与することを目的としている。
E 厚生年金保険は、厚生年金保険法に定める実施機関がそれぞれ管掌することとされている。」
正しいのはAですね。バッキバキの過去問論点知識です。
なので、Bを「正しい」としてしまうと解答が出なくなります。
Cはよく分からんとして中立の△としても、DEもそれっぽいことが書かれていますね。もちろん過去問論点知識なので、合格者レベルの方であれば、本試験会場では瞬殺です。
しかし、普段の勉強法が拙くて、過去問論点知識に不安のある方は、コロッと失点するでしょうね。
今日の1問のように、最近のひっかけパターンは、たいていは1か所だけ、元の条文の文言と非常に似通った文言を持ってきて「誤り」とするパターンです。
本問では「厚生年金保険法に基づく保険料率」の文言を「厚生年金保険法による年金たる保険給付の額」と改めれば正しい文章になります。
で、今日の1問を知識を得るための過去問として解くのであれば、厚生年金の保険料率は、現時点では標準報酬月額の18.3%に固定されていて、国年の保険料額のように毎年改定されるわけではないんだということが記憶できれば十分でしょう。
僕であればさらに正しい文章に直した方の中身も本試験に持っていく準備をします。
じゃあ、元の正しい文章(条文)はどうなっているかというと、
「この法律による年金たる保険給付の額は、国民の生活水準、賃金その他の諸事情に著しい変動が生じた場合には、変動後の諸事情に応ずるため、速やかに改定の措置が講ぜられなければならない。」です。
選択式で出題されそうな文章ですね~。
注意の要りそうなフレーズを検討する前に、何を言ってるのかを先に読み取ります。その方が、意味内容が読み取れてとっつきやすくなるからです。
要は「年金の額は、生活水準や賃金などの変動に合わせて変えていきまっせ~。」ってことです。マクロ経済スライドのことですよ。
で、選択式で抜かれそうなフレーズは「国民の生活水準」「賃金」あたりでしょうか。
けど、既に何を言っているかが分かっていますから、仮に抜かれたとしても慌てずに対応できそうです。
それと、今日の1問を本試験の1肢としてみた場合、本試験会場でどう対処するかの訓練も要るでしょうね。
合格者レベルであれば、自信を持ってAを解答にしますが、本試験会場では、念のため他の肢も正誤判断をします。
このとき、B(今日の1問)は、一見すると正しい文章のように思えますが、厚年の保険料率が18.3%で固定されているという他の過去問論点知識を思い出して、確実に誤りと判断します。
Cは、よく分からないので中立の△。ただし、3月分の保険料の納期限が3月31日の時点では未到来なので、ここを収納期限とするのはおかしいと考えます。おそらく誤りなんだろうけど、絶対に積極的に正しいと判断することはできず、解答にはしません。
Dは「共同連帯」のフレーズから、国年の目的条文を持ってきたのだなと判断でき、自信を持って誤りと判断します。
Eは厚年の管掌は政府のみが管掌で、実施機関は窓口みたいなもんですから、これも自信を持って誤りと判断します。
こうした訓練は、模試や答練でもできなくはありませんが、やはり本試験問題の5択の状態のものを素材に訓練する方がいいんじゃないかと思います。
特に、初学者の方や、受験経験があっても択一の合格基準を超えたことがない方は、本試験の問題を「思考しながらも解く訓練」をした方がよいでしょう。
その意味で今日の1問は、紛らわしい肢の知識をインプットするためだけのものではなく、他の肢も見ていったん下した正誤判断への思い込みを修正する訓練の問題としても使えるといってもいいでしょう。
あなたは、1肢をどのように活用していますか?
今日のまとめ
今日は、「目的等」を整理しました。
また、過去問は本試験に持っていく知識を読み取るだけでなく、本試験中の思考して解くための気付きの材料にもなることについてもお伝えしました。
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こちらも乞うご期待。
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ブログとは別の論点をピックアップしているのと、問題文をどう読み解いたらいいのかについて解説していますんで、チャンネル登録もお願いします。
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