みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。
僕はこんな人です。
来年の本試験(令和3年8月22日)まで、残り295日(42週と1日)と、
今年の合格発表まで残り6日です。
1日1日を大切に過ごしましょうね。
再始動された方は、テンション抑え目で、じっくり準備していきましょう。
リスタート確定の方も、もう勉強を再開していますね。
「もう1年(実際は300日もないんだが。)勉強しようかどうか悩んでます。」って方もいらっしゃるかもしれませんが、悩んでいても時間は過ぎるだけです。
悩むことの目的は決めないことです。悩むのを止めるのならば、勉強するか撤退するかのどちらかです。
悩むことは選ばないためであり、選ぶことを先延ばしする理由でしかありません。
ず~っと悩んでいる限りは、勉強しなくてもいいですし、社労士試験をあきらめることをしなくても済みますからね。
勉強を再開しない理由なんていくらでも思い浮かびます。
あなたの真の望みが悩みたいことであり、それで来年受かるんであれば、それでもいいでしょう。
けど、そうはならないことは、あなた自身が一番わかっているはず。
さあ、1日5分でも10分でもいいから勉強し始めましょう。
不安を取り除く特効薬は、1歩を踏み出すことです。
最初から完璧な勉強法をとれる人なんていません。
とりあえずやってみて、軌道修正をするんです。
なので、何もせずにその場に立ち尽くしているだけでは何も変わりませんよ。
このブログでは、今年の本試験向けに択一で50点を取るための準備として、毎日、過去問を1題例に挙げ、その問題を解くことで、どんな知識を本試験会場に持っていくかを検討していきます。
必要な論点知識に関しては、「記事を検索」の窓に必要なキーワードを入力して、探してみてください。
ただし、過去記事は予告なく限定閲覧記事に変更する場合があります。
また、勉強法に関する僕の考えは以下の記事をご覧ください。
来年度向けの勉強を始める前に必ずやるべきこと - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
マインドセットをする - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
毎日のゴールを決める - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
スケジュールを立てる - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
やってはいけない勉強法(前編) - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
やってはいけない勉強法(後編) - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
効率の良い勉強法とは何か? - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう。
【もくじ】
昨日の振り返り
昨日は「雇入れ時、作業内容変更時の安全衛生教育」について整理しました。
労働安全衛生法第59条及び第60条の安全衛生教育について、これに要した時間はどのように扱われるんでしたっけ?
はい、思い出して!
………、
「安全衛生教育の実施に要する時間は労働時間と解される。」
でしたね。
これを京大式カードに書くなり、ICレコーダーに録音してクイズ化し、何回か繰り返せば、簡単に覚えられますね。
記憶のコツは、出来合いの情報を鵜呑みにするのではなく、あなたの言葉で端的な情報に加工することと、それを適切なタイミング(忘れそうなタイミング)で、繰り返すことです。
あなた自身は、どれくらい脳みそに汗をかき、反復演習をしていますか?
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
今日は、「労働者の就業にあたっての措置」の「安全衛生教育」から「特別教育」(安衛法59条)と「職長等の教育」(安衛法60条)を整理します。
僕が持っているクレアール過去問集(2021年度向け)には、
「特別教育」は6肢(類題含めて8肢)、
「職長等の教育」は4肢、載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「特別教育」は「5個」の知識、
「職長等の教育」は「4個」の知識でパーフェクトだとまとめました。
その中でみなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問
「運送業の事業者は、新たに職務に就く職長に対して、作業方法の決定及び労働者の配置に関すること、労働者に対する指導又は監督の方法に関すること等について安全衛生教育を行わなければならない。」
(平成22年度問10E)
この問題、問われている知識は何でしょう?
論点3つありますよ。
では、シンキングタイム、スタート!
いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。
………、
「職長教育を行わなければならない業種は何か?」と、
「職長教育は、どんなときに誰に対して行わなければならないか?」と、
「職長教育の内容は何か?」
ですね。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識①
職長教育を行わなければならない業種は、
「①建設業
②製造業。ただし、次に掲げるものを除く。
イ 食料品・たばこ製造業(うま味調味料製造業及び動植物油脂製造業を除く。)
ロ 繊維工業(紡績業及び染色整理業を除く。)
ハ 衣服その他の繊維製品製造業
ニ 紙加工品製造業(セロフアン製造業を除く。)
ホ 新聞業、出版業、製本業及び印刷物加工業
③電気業
④ガス業
⑤自動車整備業
⑥機械修理業」
ですね。
整理の視点①
今日も条文まんまから始めましたが、量が多いですね。
これを加工して、問題を解くのに必要、かつ、十分な情報に変えましょう。
本マグロ1本をどーんと渡されたものを上手に解体して、美味しいとこだけより分ける感じでしょうか。
で、これら6業種と除かれるもの、さらにその例外を丸覚えするのは効率悪いですね。
本試験でも、過去20年間では、本問と今年の2回しか問われていませんから。
しかも、暗記臭がプンプンして吐き気がします。
僕であれば、いつものように法則性めいたものはないかと思考を回します。
みなさんだったら、どんな覚え方をしますか?
はい、考えて!
………、
「作業服を着て、工具箱を持ちながら仕事をする業種。ただし、製造業は軽工業を除く。」
くらいな感じでしょうか。
作業服を着てというのは真っ先に浮かんだイメージなのですが、このままだと本問のような運送業との区別がつかないんで、工具箱をセットにしました。
運送業の方も、作業着を着ることは多いでしょう。しかし、工具箱はトラックとかに常備はしているでしょうが、それ自体を使った仕事ではありませんからね。
また、製造業は一定のものが除かれますが、食料品・たばこ製造業とか、繊維工業とかって、中学地理で学んだ「軽工業」っぽい。
辞書を引いてみると「軽工業」とは、「重(化学)工業に対して軽いもの、特に消費財を製造する工業(繊維工業・食品工業・印刷業など)を軽工業という。主に日用品を作る工業の事。」とあるので、これでいいだろうと。
もちろん、繊維工業から除くとされている紡績業も軽工業ですよ。
ですが、例外の例外までは本試験で問われる可能性は極めて低いでしょう。
万が一出題されたとしたら、その業種につかれている方以外はみんな分からないでしょう。
そんな重箱の隅の隅をつつくような知識を身に付ける前に、安衛法では覚える優先順位が高いものはもっとあります。
僕だったら、「職長教育が必要な業種は、作業服を着て、工具箱を持ちながら仕事をする業種。ただし、製造業は軽工業を除く。」とだけ覚えて、過去問が解けるかのチェックをし、次の論点に移ります。
あなたは、どこで折り合いをつけていますか?
本試験に持っていく論点知識②
職長教育をどんなときに誰に対して行わなければならないかは、
「事業者は、その事業場の業種が政令で定めるものに該当するときは、新たに職務につくこととなった職長その他の作業中の労働者を直接指導又は監督する者(作業主任者を除く。)に対し、次の事項について、厚生労働省令で定めるところにより、安全又は衛生のための教育を行なわなければならない。」
ですね。
整理の視点②
こっちは、かなりシンプルですね。
どんなときにかは「新たに職務につくこととなった」ときのみです。
安全衛生教育とは異なり、作業内容変更時には実施しなくてもいいんですね。
安全衛生教育が作業マニュアルを修めるものであるのに対し、職長教育は作業段取りや指示の出し方を修めるものという趣旨の違いがあるからですね。
誰に対してかは「職長その他の作業中の労働者を直接指導又は監督する者(作業主任者を除く。)に対し」です。
現場を指揮する人が対象ってことですね。
作業主任者が除かれていますが、この方は一定の危険作業のスペシャリストですから、仕事の段取りも分かっているということなんでしょうね。
ちなみに、作業主任者は危険作業のスペシャリスト(=一定の危険作業マニュアルに精通した人)で、職長は仕事の段取りや人員配置のスペシャリストなので、一部被るような立場なんでしょうが、趣旨が異なりますね。
違いは、自分なりに分けて考えてみた方がいいですよ。
本試験に持っていく論点知識③
職長教育の内容は、
「①作業方法の決定及び労働者の配置に関すること。
②労働者に対する指導又は監督の方法に関すること。
③①②に掲げるもののほか、労働災害を防止するため必要な事項で、厚生労働省令で定めるもの。」
ですね。
整理の視点③
これもシンプルで覚えやすいですね。
③は、いつもの包括事項だからおいといて、①は「作業の段取り全般」。②は「指示の出し方全般」くらいな覚え方で十分でしょう。
もちろん、そんなに長くないので、丸暗記でなしにそのまま覚えることもできそうですね。労力の少ないやり方で覚えましょう。
で、この論点知識は、職長教育の趣旨を反映したものですので、それを起点に記憶するとよいでしょう。
ちなみに、職長教育の趣旨って何でしたっけ?
はい、思い出して!
………、
「作業現場における安全衛生の水準は、現場で労働者を直接指揮監督する者の指導力や対応に左右されることから、その水準を上げることが、労災発生の防止に資するため。」
くらいな感じですね。
テキストの「概要」とか「プレビュー」とかに書いてあることです。
新しい項目を学ぶときは、真っ先にこうした概要を読んで、その内容が自分の言葉で言えるようになるようにしましょう。
なぜなら、その大まかな理解が記憶すべき内容の土台になるのですから。
訳の分からないものにさらに輪をかけて訳の分からないものを覚えようとしたって苦しいですよね。
その苦しさから逃れようとして、暗記に走ったとしても苦しいですよね。
受験経験の割に、択一の点数が延びない方ほど、こうした傾向が強いように思います。
まずは概要を掴むこと。その後に個別の論点知識を記憶することです。
あなたの勉強法は、苦行になってはいませんか?
今日のまとめ
今日は、「職長等の教育」について整理しました。
また、1つの項目を学ぶ順番についてもお伝えしました。
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