日本で2番目にドSな社労士試験対策

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本試験問題を解いてみた~合格者脳はこう考える~選択式①

みなさん、こんにちは。

 

「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。

 

毎日、ありがとうございます。

はじめましての方、ようこそいらっしゃいました。

 

sora0321さん、読者登録ありがとうございます。しばらくはゆる~く進めていきますので、今後ともよろしくお願いします。

 

僕はこんな人です。

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さて、今日から5回に分けて、本試験問題をざっと解いてみて、「合格者レベルならば、どのような思考を辿るか?」というのを記事にします。

 

【もくじ】 

 

労働法科目選択式

初日は選択式の労働法科目です。

 

労基・安衛

まずは、労基・安衛。

Aは「何じゃこりゃ?」でしたが、平成21年度問7Eで過去問出題歴がありますね。

僕は、親子関係にある安衛法の計画の届出の論点知識を類推して思い出し、小規模工事は14日前やったなというのから⑬を選択。

BCは見たことのない最高裁判例ですが、文中に「労働基準法上の労働者にあたるか否かが問題となった」とあることから、「あー、労働者の定義の話か。」と思い、支配従属性と賃金の支払の話だと予想して選択肢を見ました。

Bは「【 B 】の程度も、一般の従業員と比較してはるかに緩やかであり、上告人がF紙業の指揮監督の下で労務を提供していたと評価するには~。」となっていることから、指揮監督に関して一般従業員と比べて緩やかなものは「時間的、場所的な拘束」以外はあり得ず⑯を選択。

ちなみに他の候補は⑨業務遂行条件の変更、⑩業務量、時間外労働、⑲制裁、懲戒処分ですが、⑨⑩は指揮監督の場面の話ではなく、労働条件の話なので除外。⑲も監督っぽい話ですが、制裁というのは「仕事をこうこうこういう風にしなさいよ。」という指揮監督そのものの話ではなく、それに反した場合のペナルティーの話なので、やはり除外です。

Cは、候補は⑮⑰⑱⑳ですが、労働者性の判断は賃金を支払われていることが要素なので、これとは無関係な「事業組織への組入れ」を含む⑰⑱は除外。また、「必要経費を負担」っていうのは実費弁償の話(令和元年度問3オ参照。)であり、労働の対価の話ではないことから⑮が除外。「報酬の支払方法」というのがあるので⑳を選択。

 Dは海外派遣の労働者に対する健康診断なので⑦以外にありえませんね。平成19年度問10Eで出題歴ありです。

Eも「何じゃこりゃ?」でした。候補は①~④ですが、過去問出題歴はありません。「高所作業車で2メートルってのがあったっけな~。」と思い④を選択して間違えました。けど、多数派についたんじゃないでしょうか。

ということで、4点でした。合格レベルにあるなら、Dは絶対、BCも労働者の定義から思考して得点し、Aでプラス1点でしょうね。Eは取れなくても問題なし。

 

労災

労災は丸々、通勤の定義でしたね。過去問出題歴がありますので、ちょっとホッとできます。

Aはおなじみのフレーズで⑧以外はあり得ません。平成25年度問4エ他で出題歴ありありですね。

B以下は単身赴任に係る通勤の話ですね。直接的な過去問はありませんが、平成29年度問5E及び25年度問7Aの論点知識を整理する際にテキストの該当箇所の内容を自分の言葉で整理しているはずですから、合格レベルの方なら楽勝ですね。

Bは単身赴任の話なので、⑯以外はあり得ません。⑫⑬⑮はどれも単身赴任とは関係ないですよね。

Cは⑨⑪⑰⑳が候補。Dは⑤⑩⑱⑲が候補ですが、論点知識の内容として、親の介護のときに通勤はどういう扱いになるのかという話ですので、⑳⑤以外の組み合わせはあり得ません。

Eも子に関しての年齢なのですから、おなじみの18歳年度末ということで③以外の選びようがありません。

ということで5点でした。合格レベルにある方なら5点は楽勝でしょうね。

逆にB以下の論点が何かが分からなかった方は、過去問の解き方が浅いですね。おそらく〇☓合ってるかどうかしか気にしていないのでしょう。

 

雇用

サービス問題でした。ちゃっちゃと解いて5点取れましたよね?

ABは過去問多数。

CDも平成24年度問2B他でおなじみ。

Eも平成26年度問5Aで論点知識として整理済みのはずです。

合格者レベルの方なら、2分程度で切り上げて5点確保し、次の「大ボス」問題に取り掛かるでしょうね。

むしろ、この問題が5点取れていない方は、過去問の解き方、すなわち準備に隙があるということです。

 

労一

でたーー!びっくり問題。

まさかまさかの統計名だけの選択肢。

それだけで頭の中真っ白になったり、「詰んだわ………、」「ぴえん(;_;)」ってなった方も多いでしょうね。

ただね、今年の試験向けのブログ記事やzoom勉強会で、僕はこう言ってたんですよ。

「(白書・統計の過去問に目を通すことで)専門用語の意味や統計の種類とその目的といったデータそのものとは質を異にする知識は得られるというのが僕の考えです。」

「去年の記事では、他に過去問で何度か出典となった統計の名称と目的を整理しましょうとか、代表的な統計の趣旨について書いていますので、そちらもご覧ください。」

過去問はこうやって本試験への知識に変える~労働一般⑪~ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

過去問はこうやって本試験への知識に変える~労働一般⑪~ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策

(上のリンクが令和2年度向けの記事。下が令和元年度向けの記事です。)

ここでのつぶやきを受け止めて準備された方は、3点確保できたでしょうね。

とはいっても、全く準備できていなかったとしたらどう解いたらいいかの観点で解いてみました。

まず、グルーピングをしようとしてみたのですが、そもそもの統計名の中身が分からないから4つ×5組のグループができないんです。

僕でもパニックになりそうです。

ここで落ち着くために「この問題、論点何だ(=何を訊いている問題だ?)」と思考して、問題文を読みました。

すると、小問1は「労働の実態」に関する統計を選ぶ問題。小問2は「労働時間の実態」に関する統計を選ぶ問題です。

それで2つのグループに仕分けができないものかと選択肢を見ると、明らかに「労働の実態」にも「労働時間の実態」にもかすってこないと思われる統計名が入ってるんです。

例えば①家計消費状況調査。具体的な中身は分からなくても、1か月あたりの家計の内訳とか可処分所得あたりのデータなんだろうなという予測は立ちます。

同じ理由で②家計調査もおかしい。

ということで、そもそもA~Eどれにも入らなさそうなものを除くと………、

⑥⑦⑨⑩⑳と微妙なところで⑮⑰が残りました。

⑮有期労働契約に関する実態調査は、非正規雇用に限った話なので、これも消去。

労働経済動向調査は、よく分かんないんで保留。たしか雇用の需要と供給の話だったはず………。

ということで、穴5つに対して解答候補が6つというかなり戦える状態になりました。

そこでよく分かんない⑰以外に目を向けると、

⑥雇用均等基本調査

⑦雇用動向調査

⑨就業構造基本調査

⑩就労条件総合調査

労働力調査

となって、調査名からなんとな~くどんな中身なのかの推測がたちそうです。

⑥「雇用均等」とあるので、均等法がらみの調査っぽい。

⑦「雇用動向」とあるので、雇用のトレンドの調査っぽい。

⑨「就業構造」とあるので、就業の様子をとらえた調査っぽい。

⑩「就労条件」とあるので、労働条件全般の調査っぽい。

⑳これは過去問で何回か見たことのある、労働力人口とかがでてくるやつ。

(っていうメモ書きを問題用紙の余白に書いて、問題文と格闘していきます。)

というのを元に問題文の前後をヒントにして解いてみると、

Aは?、

Bは?、

Cは⑥で確定(男性の育休って男女平等の話だから。)。

Dも⑳で確定(「15歳以上人口って」労働力人口の話だから。)。

Eは?となりました。

多分これで2点確保できたはず。

残りは⑦⑨⑩。さあ、もう一粘り。

Eは「国民の就業の状態を調べるために、」とあるから、就業の様子に近いかな~と考え、⑨。

これで3点確保だろう。

「年齢階層別の離職率」と「年次有給休暇の取得率」、どっちが雇用のトレンドで、どっちが労働条件全般だろう?

離職率って、労働条件って言われるとめっちゃ違和感がある一方、年次有給休暇の方が、働く条件としてのお休みだからしっくりくるかなって感じです。

「年齢階層別の離職率」が⑦で、「年次有給休暇の取得率」が⑩っぽい(結果としてこの組み合わせが正解。)。

ただ、入れ違いが怖いので、両方とも⑦か⑩を入れ、確実に(?)1点を取りに行くでしょうね。

ということで、もがき苦しんで何とか4点取れました(ホッ。)。

 

この問題は、知識で解こうとすると、そもそもそれがないのですからお手上げでしょう。

ですが、そうした状態であっても、どうにかして3点取って、合格するんだという気構えと、現場での対応力・発想力が試されている問題と言えそうですね。

そのための準備ができていたかどうかです。

僕は、zoom勉強会とか、ブログのどこかで「知識ではどうにもならない問題は必ず出るから、そのための準備をしておきましょう。題材は選択式のびっくり問題の過去問です。市販の選択式予想問題は所詮、知識で解きましょうというピントのずれたものです。過去問のびっくり問題を知識で解くのではなく、初見の自分だったらどう解くかのシュミレーションをしましょう。」と言っているんですがね……。

SNSなどの書き込みを見ると、労一選択式で未達を出された方が多いみたいですね。

また、難問・奇問との批判も多く見受けられます。

ただね、試験問題として出題された以上は解かないといけないし、基準点に達しなければならないんです。

試験問題自体に文句を言ったところで、問題が差し替えられるわけではないし、合格基準も変わりません(救済の可能性は高そうですが。)。いやなら受けるなといわれても文句は言えません。

また、こんな問題であっても真摯に向き合い、3点以上を取ってくる受験生がいて、そういう方が合格するということが事実です。

あなたの事前準備と、当日の現場思考はどうでしたか?

 

お知らせ

昨日の記事で告知したオンラインお疲れさん会、9月6日日曜日の19~21時に開催します。

参加希望の方は、下の申込フォームからお申し込みください。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdVthxRCkCMiW-kk8TEm2AsAW8p3Xx-ZNT02HZUjwgU-qfI7w/viewform

 

内容は、ただの打ち上げ飲み会です。

費用はもちろん無料。

食べ物、飲み物は各自でご用意ください。

僕のzoom勉強会に参加された方だけでなく、最短最速勉強会の参加者の方(大阪以外も大歓迎。)、ブログの読者の方もWelcomeです。

ただし、安心・安全な場づくりのため、本名での参加と顔出しをお願いします。

zoomの使い方は、こちらをご覧ください。

https://zoomy.info/manuals/what_is_zoom/

 

読んでくださって、ありがとうございます。

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