みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
本試験(8月25日)まで、あと「105日」。
試験前日まで15週間です。
あなたは、1週間平均で何時間、
正味の勉強時間を費やしていますか?
それに15を掛けると……、
あと何時間かけて合格レベルに持って行ったらよいかが分かりますね!
(テキストをマーカーで塗り絵していたり、眺めているだけの時間はノーカウントですよ。)
さあ、今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう!
【もくじ】
昨日のふりかえり
昨日は、給付制限について整理しました。
国民年金法上、どんなときに相対的給付制限がかかるんでしたっけ?
はい、思い出して!
………、
「①ア)自己の故意の犯罪行為若しくは重大な過失により、
イ)正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないことにより、
②ア)障害(死亡含む)若しくはその原因となった事故を生じさせた
イ)障害の程度を増進させた
とき(その全部又は一部を行わないことができる)。」
でしたね。
夜寝る前と、朝起きた時に繰り返しましたか?
記憶のコツは、
コンパクトな情報を常に繰り返すことです!
もちろん、そのまえに、テキストなどの
情報を自分の言葉でコンパクトに凝縮すること
も大事です。
分かりやすい講義を聴いたり、テキストを読むだけの
受け身な勉強では記憶は身につきません。
受験経験があって、択一合格点に届いたことのない方は、
今のやり方で、本試験会場でスラスラ問題を解き、
11月に合格している自分の姿をイメージできますか?
今一度、勉強方法を見直してみてはいかがですか?
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
しばらくは「給付通則」です。今日はそのうち「裁定」(国年法16条)、「二月期支払の年金の加算」(国年法18条の2)、「年金の支払期間及び支払期月」(国年法18条)、「死亡の推定、失踪宣告の場合の取扱い」(国年法18条の3、18条の4)を整理します。
さて、僕が持っているクレアール過去問集(2019年度向け)には、
「裁定」1肢、
「二月期支払の年金の加算」は2肢、
「年金の支払期間及び支払期月」が「年金の支払期間」と「支払期月」にわかれて4肢と2肢、
「死亡の推定、失踪宣告の場合の取扱い」は6肢(類題含めて8肢)、載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「裁定」は「1個」の知識、
「二月期支払の年金の加算」は「1個」の知識、
「年金の支払期間」は「1個」の知識、
「支払期月」は「1個」の知識、
「死亡の推定、失踪宣告の場合の取扱い」は「2個」の知識で、パーフェクトだとまとめました。
みなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問
「民法の規定による失踪宣告があり、行方不明になってから7年を経過した日が死亡日とみなされた場合、死亡を支給事由とする給付の支給に関する規定の適用における生計維持関係、被保険者資格及び保険料納付要件については、行方不明になった日を死亡日として取り扱う。」
(平成26年度問2C)
この問題、問われている知識は何でしょう?
では、シンキングタイム、スタート!
いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。
………、
「民法の規定による失踪宣告により、行方不明になってから7年を経過した日が死亡日とみなされた場合、死亡を支給事由とする給付の支給に関する規定の適用における生計維持関係、被保険者資格及び保険料納付要件については、いつの時点で判断するか?」
ですね。少し長いので、
「失踪宣告があった場合、死亡を支給事由とする給付における生計維持関係、被保険者資格及び保険料納付要件については、いつの時点で判断するか?」
くらいに詰めてもいいかもしれません。
脱線~なぜ5W1Hの疑問形にするのか?~
ちなみに、問題文をほぼそのまま引用しているにしても、
「民法の規定による失踪宣告により、行方不明になってから7年を経過した日が死亡日とみなされた場合、死亡を支給事由とする給付の支給に関する規定の適用における生計維持関係、被保険者資格及び保険料納付要件については、いつの時点で判断するか?」と
「民法の規定による失踪宣告があり、行方不明になってから7年を経過した日が死亡日とみなされた場合、死亡を支給事由とする給付の支給に関する規定の適用における生計維持関係、被保険者資格及び保険料納付要件については、行方不明になった日を死亡日として取り扱うか?」
では、まるっきり得られるものが違ってくることが分かりますか?
僕が毎日やっているような5W1Hの疑問形だと、「いつの時点で判断するか?」の正しい知識があってはじめて、解答することができるので、自分の身についているのかどうかの判断が明確になります。
一方、YESorNOで答えられる疑問形だと、正確な知識がなくても〇か☓かの判断はあてずっぽうでもできてしまうので、何となく身についたような気になってしまう危険性があります。
あなたが、いつまでたっても同じところをぐるぐる回っているようで、択一の点数が伸びない原因は、ひょっとしたらここなのかもしれませんよ。(脱線ここまで。)
話を戻して、「失踪宣告があった場合、死亡を支給事由とする給付における生計維持関係、被保険者資格及び保険料納付要件については、いつの時点で判断するか?」
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識
「行方不明になった日を死亡日として取り扱う。」ですね。
整理の視点
ロジック的に難しいことはなく、単純に覚えるだけのことです。
ただし、身分関係(婚姻関係等)や年齢要件、障害の状態については、失踪宣告日(死亡したとみなされた日)を基準にして取り扱う点とごっちゃになりやすいですね。
なので、記憶するとしたら、
「失踪宣告があった場合、死亡を支給事由とする給付における生計維持関係、被保険者資格及び保険料納付要件については、いつの時点で判断するか?」
→「行方不明になった日。なお、身分関係(婚姻関係等)や年齢要件、障害の状態については、失踪宣告日で判断する。」でしょうね。
さらに言うと、「生計維持関係、被保険者資格及び保険料納付要件」のうち、後ろの2つは失踪した被保険者側に係る支給要件です。
また、「身分関係(婚姻関係等)や年齢要件、障害の状態」は、全て遺族側の要件です。
ということは、
「行方不明になった日」に判断するのは、「生計維持関係と被保険者に係る支給要件」。
「失踪宣告日」に判断するのは、「生計維持関係を除いた遺族側の要件」とまとめてしまってもよさそうです。
僕が受験生の時には、この論点は未出題でした。
今、受験生であれば、こうした思考を経て(=情報を加工して)、記憶ポイントをはっきりさせるでしょうね。
このように準備しておくと、仮に
「民法の規定による失踪宣告により、行方不明になってから7年を経過した日が死亡日とみなされた場合、死亡を支給事由とする給付の支給に関する規定の適用を『行方不明になった日』を死亡した日として扱うものは、被保険者資格及び保険料納付要件のみである。」
なんて問題が出題されたとしても、「あー、過去問知識か~。『行方不明になった日』に判断するのは、『生計維持関係と被保険者に係る支給要件』だから誤り。」と判断できますね。
なので、「ちょっと過去問の切り口を変えた出題」であっても対応できるのが、僕の勉強方法でもあるんです。
みなさんは、過去問からどんな知識を吸収していますか?
今日のまとめ
今日は、失踪宣告の場合の取扱いについて整理しました。
また、「ちょっと過去問の切り口を変えた出題」であっても対応するための過去問調理法もお伝えしました。
あなたは、今日の記事から何を学び、何を実践しますか?
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