みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
本試験(8月25日)まで、あと「114日」。
試験前日まで16週間と2日です。
あなたは、1週間平均で何時間、
正味の勉強時間を費やしていますか?
それに16を掛けると……、
あと何時間かけて合格レベルに持って行ったらよいかが分かりますね!
(テキストをマーカーで塗り絵していたり、眺めているだけの時間はノーカウントですよ。)
さあ、今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう!
【もくじ】
昨日のふりかえり
昨日は、遺族基礎年金の遺族の範囲を整理しました。
遺族基礎年金を受けることができる『子』の定義は何でしたっけ?
はい、思い出して!
………、
「①被保険者又は被保険者であつた者の子であって、
②被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時その者によつて生計を維持し、
かつ、
③18歳年度末又は20歳未満であつて障害等級に該当する障害の状態にあり、
かつ、
④現に婚姻をしていないこと。」
でしたね。
夜寝る前と、朝起きた時に繰り返しましたか?
記憶のコツは、
コンパクトな情報を常に繰り返すことです!
もちろん、そのまえに、テキストなどの
情報を自分の言葉でコンパクトに凝縮すること
も大事です。
分かりやすい講義を聴いたり、テキストを読むだけの
受け身な勉強では記憶は身につきません。
受験経験があって、択一合格点に届いたことのない方は、
今のやり方で、本試験会場でスラスラ問題を解き、
11月に合格している自分の姿をイメージできますか?
今一度、勉強方法を見直してみてはいかがですか?
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
今日は「遺族基礎年金」から、「年金額」(国年法38~39条の2)を整理します。
さて、僕が持っているクレアール過去問集(2019年度向け)には、
中見出しで「年金額及び加算額」が2肢と、小見出しで「額の改定」が3肢(類題含めて4肢)、載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「年金額及び加算額」は「1個」の知識、
「額の改定」は「3個」の知識で、パーフェクトだとまとめました。
みなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問
「配偶者に支給する遺族基礎年金は、当該配偶者が、死亡した被保険者によって生計を維持されていなかった10歳の子と養子縁組をしたときは、当該子を養子とした日の属する月の翌月から年金額が改定される。」
(平成29年度問2ア)
この問題、問われている知識は何でしょう?
論点は2つあります。
では、シンキングタイム、スタート!
いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。
………、
「配偶者に対する遺族基礎年金は、どんなときに増額改定されるか?」と、
「いつから増額改定されるか?」ですね。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識
どんなときに増額改定されるかは、
「配偶者が遺族基礎年金の受給権を取得した当時胎児であった子が生まれたときのみ。」で、
いつから増額改定されるかは、
「胎児が生まれた日の属する月の翌月から。」
ですね。
整理の視点~その1~
まず、配偶者に対する遺族基礎年金の増額改定事由は、論点知識に挙げた1つしかありません。
なので、本問のように「死亡した被保険者によって生計を維持されていなかった10歳の子と養子縁組をした」としても、増額改定はされません。
ロジック的には難しくありませんが、うっかり正しいと判断しそうなので、要注意です。
ちなみに、減額改定事由は整理して記憶できていますか?
過去問出題歴はありませんが、明日扱う「失権事由」との比較でごっちゃになりやすいので、整理しておきましょう。
「遺族の範囲に該当する子が
①死亡したとき。
②婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。)をしたとき。
③配偶者以外の者の養子(届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)となつたとき。
④離縁によつて、死亡した被保険者又は被保険者であつた者の子でなくなつたとき。
⑤配偶者と生計を同じくしなくなつたとき。
⑥18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき。ただし、障害等級に該当する障害の状態にあるときを除く。
⑦障害等級に該当する障害の状態にある子について、その事情がやんだとき。ただし、その子が18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるときを除く。
⑧20歳に達したとき。」
ですね。
ちなみに「障害基礎年金」の減額改定事由とほぼ一緒なので、3つの類型に分けることができます。
類型①「死亡した場合」です。①が該当します。
類型②「生計同一から離れちゃった場合」です。②~⑤が該当します。
注意が要るのは③です。「死亡した被保険者or被保険者であった者の子と配偶者との間に親子関係がない、つまり、配偶者から見たら継子である子と養子縁組する場合。」です。
この場合、減額改定事由にはあたりません。
さらに言うと、遺族基礎年金の「子のある配偶者」の要件は、「①被保険者又は被保険者であつた者の配偶者であつて、②被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時その者によつて生計を維持し、かつ、③遺族の範囲に該当する子と生計を同じくすること。」だけであり、「子」との親子関係は問われていません。
なので、死亡被保険者の実子が再婚相手の配偶者と生計同一であれば、再婚相手の配偶者に遺族基礎年金が支給されるってことなんです。このときに死亡被保険者の実子と再婚相手が養子縁組しても「生計同一から離れちゃった」とはいえませんから、減額改定事由にはならないんですね。
これに対して、配偶者以外の者と養子縁組するとなると「生計同一から離れちゃった」と言えますから減額改定されるんですね。
類型③「遺族の範囲である『子』でなくなった場合」です。⑥~⑧が該当します。
3つに整理してしまえば楽勝ですね。
あとは、具体的な事例で考えるのもコツです。
整理の視点~その2~
いつから増額&減額改定されるかは、もうおなじみ「事由の生じた月の翌月から」です。
ロジック的には難しくないですし、「ご存知!」の知識ですね。
今日のまとめ
今日は、遺族基礎年金の額の改定を整理しました。
また、ロジック的にちょっとややこしいところは具体的な事例を考えてみるとスッキリすることもお伝えしました。
あなたは、今日の記事から何を学び、何を実践しますか?
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