みなさん、こんにちは。
「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。
毎日、ありがとうございます。
昨日は、2月22日、にゃんにゃんにゃんってことで、猫の日だったんですね。
僕の住まいはペット禁止なので、猫を飼えませんが、かわいいですよねぇ~(^.^)
知り合いが猫カフェを営んでいるので、たまに行って癒されています。
みなさんは、どんな息抜きをされていますか?
本試験(8月25日)まで、あと「183日」。
さあ、今日もメインシリーズ
「過去問はこうやって本試験の知識に変える」を学んでいきましょう!
【もくじ】
昨日のふりかえり
その前に、昨日は「督促及び滞納処分・延滞金」を整理しました。
督促の法的効果はどのようなものでしたっけ?
はい、思い出して!
………、
「①滞納処分をなすべき旨を予告する効力(滞納処分の前提要件)
②時効の更新の効力
③延滞金徴収の前提要件」
でしたね。
後半部分は省略しますが、
夜寝る前と、朝起きた時に繰り返しましたか?
記憶のコツは、コンパクトな情報を常に繰り返すことですよ!
今日の過去問検討
今日のテーマと本試験に持っていく知識の個数
では、過去問検討に移りましょう。
今日は「雑則」(徴収法41条等)を整理します。
さて、僕が持っているクレアール過去問集(新元号初年度向け)には、
中見出しで「時効」の過去問が7肢、
「その他」の過去問が「先取特権」3肢(類題含めて5肢)、
「書類の保存義務」2肢(それとまるっと1問)、
「その他」2肢(類題含めて4肢)載っています。
ただ、僕の検討では、問題の数だけ知識が必要なのではなくて、
「時効」は「3個」、
「先取特権」は「1個」、
「書類の保存義務」は「1個」、
「その他」は「2個」の知識でパーフェクトだとまとめました。
みなさんは、お持ちの過去問集から、
本試験に持っていく知識はどのように準備していますか?
では、そのうちの1つを見てみましょう。
今日の1問~その1~
「政府が行う労働保険料その他労働保険徴収法の規定による徴収金の徴収の告知は、時効の更新の効力を生ずるので、納入告知書に指定された納期限の翌日から、新たな時効が進行することとなる。」
(平成28年度問6ウ改)
この問題、問われている知識は何でしょう?
厳密に言うと2つの論点が含まれています。
では、シンキングタイム、スタート!
いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。
………、
「どんなときに時効の更新の効果が生ずるか?」と
「時効の更新の効果は何か?」です。
「政府が行う労働保険料その他労働保険徴収法の規定による徴収金の徴収の告知は、時効の更新の効力を生ずるので、」の部分が、どんなときにの話で、
「納入告知書に指定された納期限の翌日から、新たな時効が進行することとなる。」の部分が、時効の更新の効果の話です。
ただ、時効の更新の効果の話は民法の話なので、直接、社労士試験の範囲ではありません。
ですが、これくらいの法律知識があってもいいでしょうね。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識~その1~
「徴収金の徴収の告知又は督促があったとき。」
「それまで進行していた時効期間が無効となり、更新事由が終了した時から、新たにその進行が始まる。」
です。
整理の視点~その1~
まず、どんなときに時効が更新されるかは、今まで横断整理してきた時効の中にはなかった話ですね。
社労士試験対策上は、「どんなときに時効が更新されるか?→徴収(納入)の告知又は督促があったとき。」の知識だけで問題は解けます。
ただ、一応、この知識は民法の例外だということは知っておいていいかもしれません。
民法では、「1.催告があったときは、その時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。
2.催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は、前項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない。」(民法第150条)と定めているんです。
で、この「催告」というのは、「相手方に対して、一定の行為をせよと請求すること」をいい、徴収(納入)の告知や督促がこれにあたります。
(「〇〇までにお金を納めてね~」や「納期限過ぎてるから納めてね~」ということ)
また、「時効の完成猶予」とは、時効期間の進行中に一定の事由が発生することによって時効の完成が先延ばしになることです。
なので、民法の原則からすれば、徴収(納入)の告知や督促という催告だけでは、6箇月以内に裁判などを起こして権利を確定したりしない限りは、時効の更新の効果が生じないんですね(民法147、148、152条)。
ですが、徴収法では、徴収(納入)の告知や督促という催告だけで時効の更新の効果が生じると定めているわけですから、例外なのだということです。
また、時効の更新の効果は「時効は、(時効の完成猶予)事由が終了した時から新たにその進行を始める。」と民法第147条第2項、148条2項に定められています。
これには徴収法上の例外がないので、民法の原則通りの扱いになります。
「(時効の完成猶予)事由が終了した時」とは、この問題では「納入告知書に指定された納期限」を指しますから、新たな時効の起算日はこの日の翌日ということになります。
(民法の改正に伴い、2020年2月17日に記述を改めました。)
この部分の話は、民法の勉強をされた方ならスンナリ理解できるところですね。
ただ、あくまで、社労士試験の理解を深めるための周辺知識です。
それと、時効はこれまでに3回横断整理をやりましたので、
ここでもう一度思い出しておきましょうね。
過去問はこうやって本試験への知識に変える~労働基準法㊾~ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
過去問はこうやって本試験への知識に変える~労働者災害補償保険法㉘~ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
過去問はこうやって本試験への知識に変える~雇用保険法㉝~ - 日本で2番目にドSな社労士試験対策
今日の1問~その2~
もう一丁!
「労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則(以下「労働保険徴収法施行規則」という。)第70条においては、労働保険徴収法及び労働保険徴収法施行規則による書類の保存期間を定めているが、次の書類と保存期間の組合せのうち、誤っているものはどれか。
A 日雇労働被保険者を使用した場合に事業主が備え付けておく印紙保険料の納付に関する帳簿:保存期間3年
B 雇用保険の被保険者に支払う賃金からその者の負担すべき一般保険料の額に相当する額を控除する場合に、当該控除額を記載した帳簿で、事業主が備え付けておく一般保険料控除計算簿:保存期間3年
C 労働保険事務組合が備え付けておく労働保険料等徴収及び納付簿:保存期間3年
D 概算・確定保険料申告書の事業主控:保存期間4年
E 労働保険事務組合が備え付けておく雇用保険被保険者関係届出事務等処理簿:保存期間4年」
(平成22年度問5)
まるっと1問です。
この問題、問われている知識は何でしょう?
では、シンキングタイム、スタート!
いつものように5W1Hの疑問形になるように考えましょうね。
………、
「徴収法上の書類の保存義務はどのようなものか?」ですね。
おなじみの横断整理事項です。
では、答えは?
………、
本試験に持っていく論点知識~その2~
「労働法科目は原則3年。
ただし雇用保険法の被保険者以外のものは2年。被保険者に関するものは4年。
安衛法の健康診断個人票は5年。
労基法は5年(当面の間3年。)
社会保険科目は原則2年。
国年法の国民年金保険料納付受託記録簿は3年。」
でしたね。
整理の視点~その2~
今回で、文書の保存義務も4回目です。
もう既に超~~楽勝の得点源になっていますね?
最短最速非常識合格法HPにアップされている動画もご覧になっていますね?
今のうちに、こうしたギュッと整理した箇所を完璧な知識にしておけば、
GW以降、暑くなって体力的にも精神的にもしんどくなっていく時期がとっても楽になりますよ。
今日のまとめ
今日は、「雑則」を整理しました。
また、過去にも触れた横断整理事項の確認もしました。
あなたは、今日の記事から何を学び、何を実践しますか?
徴収法の過去問検討は明日でおしまいです。
明後日の記事で振り返りをして、明々後日からは健康保険法に入ります。
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今日も大ボリュームな記事にお付き合いいただいて感謝しています。
読んでくださって、ありがとうございます。
【昨日の宿題の答え】
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
昨日の宿題の答えです。
追徴金は、確定保険料と印紙保険料の認定決定がなされたとき、
延滞金は、労働保険料の督促を受けたとき、
滞納処分は、労働保険料その他徴収法の規定による徴収金を納付しないとき
に課されるんでした。
認定決定は概算保険料についてもなされますが、追徴金がペナルティーであることから課されないことは、記事の中でお伝えしました。
延滞金については、昨日の記事の中で、追徴金は含まれないことをお伝えしました。
なお、延滞金は、概算保険料の認定決定がなされたときにも課されます。納期限を過ぎているのですから利息は付きますね。
滞納処分は、延滞金と違って、追徴金が含まれることをお伝えしてあります。
どうでしたか?
似たような項目を比較すると違いが分かりやすくなって、知識の整理もできますね。