日本で2番目にドSな社労士試験対策

このブログは、社労士試験に本気で合格する方を応援するために、主自身が取った効果的な学習法をお伝えするブログです。主に受験経験のある方向けの内容ですが、初学者の方でも1発合格するエッセンスが詰まっています。毎日アップしますので、ご愛読ください。

なぜ社労士試験で過去問が重要なのか?⑩ ~あなたが択一で伸び悩む理由~

みなさん、こんにちは。

 

「日本で2番目にドSな社労士試験対策講師」の塚野です。

 

今日は、シリーズ「やってしまいがちなNG勉強法」の⑦を解説しますね。

 

その⑦

過去問の答えを覚える(=丸暗記)すること

 

この場合、2つのパターンがあります。

 

パターンその1

〇☓の答えそのものを暗記している。

 

過去問を解いて、解答解説を見たときに、

正解しているかどうかしか見ていないケースです。

なので、「なぜ正しいのか? なぜ誤りなのか?」の

理由づけまで含めての学習が進まず、

いつもふわふわと問題を解いている感覚です。

 

自身が持てないので、

勉強会では常に「当てないでオーラ」を

放っています。

 

例えば、この過去問を解いてみてください。

正しいですか? 誤りですか?

テキストなどは見ないで、記憶を呼び戻してくださいね。

 

 1か月の賃金支払額(賃金の一部を控除して支払う場合には控除した額。)に100円未満の端数が生じた場合、50円未満の端数を切り捨て、それ以上を100円に切り上げて支払う事務処理方法は、労働基準法第24条違反として取り扱うこととしている。

 

 

さあ、どうでしょう。

 

答えは「誤り」です。

設問のような事務処理は、賃金支払の便宜上の取扱いと認められ、労基法第24条違反としては取り扱わないこととしています(昭和63年基発150号)。

 

この設問、「どっかで見たことあるな。」と思いませんか?

これは平成29年度、問6Cの選択肢の結論部分を逆にしたものです。

 

過去問を「解いて」、〇☓合っているかだけを気にしている場合、

元々の答えが〇なので、何となく「正しい」と考えられたあなたは、

答えだけを暗記している可能性が高いです。

 

パターン2

問題文そのものを論点として暗記している。

 

予備校を利用されている方はよく耳にされていると思いますが、

問題演習の際、講師の方が「この設問の『論点』は何ですか?」

と問いかけをされます。

 

社労士試験で「論点」という場合は、

「設問のテーマは何か?」

「設問ではどんな知識を尋ねているか?」

の意味で使います。

 

ただ、問題演習の際、受験生さんに

「この設問の『論点』は何ですか?

=どんな知識をアウトプットしたらいいかが分かっていますか?」

とお尋ねすると、

設問の文章をそのまま答える方が結構いらっしゃいます。

 

例えば、

 常時10人以上の労働者を使用する使用者が労働基準法32条の3に定めるいわゆるフレックスタイム制により労働者を労働させる場合は、就業規則により、その労働者に係る始業及び終業の時刻をその労働者の決定にゆだねることとしておかなければならない。

 

この設問の「論点」は何ですか? どんな知識を問われていますか?

あなたが、本試験でこの設問を解いているように思考してみてください。

 

ちなみに「設問の文章をそのまま答える」とは、

「常時10人以上の労働者を~~~~(まんま読んでる)~~

その労働者の決定にゆだねることとしておかなければならないか?

という場合です。

(最後に「か?」つけただけやん!)

 

確かに間違いではないんですが、

この設問(ちなみに今年の本試験問2のア)から過去問知識を取り出そうとすると、

覚える量がハンパなく増えますよね?

同じことを他の過去問でもやろうとしたらゲッソリしませんか?

 

しかも、最後に「か?」だけをつけた過去問の論点検証が癖になっていると、

本試験で、文章表現を変えられたときにパニックに陥ってしまいます。

 

例えば

 労働基準法32条の3に定めるいわゆるフレックスタイム制は、始業及び終業の時刻の両方を労働者の決定に委ねることを要件としており、始業時刻又は終業時刻の一方についてのみ労働者の決定に委ねるものは本条に含まれない。(平成28年度 問4-B)

 

後半部分でパニックですね。

「あれ~どうだったかな。含まれるんだったけ~?

何となく☓っぽい。えいやっ☓だ!」となって、残念でした。

 

設問の解答は「正しい」です。

フレックスタイム制の採用要件の一つが

「始業及び終業の時刻の両方を労働者の決定に委ねること」だからです。

 

今、僕はさらっと

フレックスタイム制の採用要件の一つが

『始業及び終業の時刻の両方を労働者の決定に委ねること』だからです。」

と書きました。

 

僕がこの設問を解くときは、

フレックスタイム制の採用要件ってどんなものがあったっけな?

(論点を見極める)

この設問は、そのうちの始業と終業の時刻の話だな。

(さらに論点を絞る)

それって、両方を労働者の決定に委ねなければならなかったな。

(知識のアウトプット)

この設問は片方だけって書いてあるから、採用要件にはあてはまらないな。

(知識を設問にあてはめ)

だから誤り。

(結論)

という思考をしています。

 

論点知識を「はい」か「いいえ」で答えられるクローズドクエスチョンの形ではなく、

5W1H」のオープンクエスチョンの形でインプットしているので、

文章表現が変わっても問題が解けるんです。

 

あなたは、過去問を暗記していませんか?

味気ないやり方にうんざりしていませんか?

 

勉強方法を効率的なものにすると、楽しくなりますよ!

 

今日はかなり長くなりました。

読んでくださって、ありがとうございます。

 

function disableSelection(e){if(typeof e.onselectstart!="undefined")e.onselectstart=function(){return false};else if(typeof e.style.MozUserSelect!="undefined")e.style.MozUserSelect="none";else e.onmousedown=function(){return false};e.style.cursor="default"}window.onload=function(){disableSelection(document.body)}